来宮神社は、樹齢2000年の大楠が圧倒的なエネルギーを誇るパワースポット。古来、ご神木の大楠には神が宿っていると信じられ崇められてきたのです。
そして江戸時代末までは「来宮」ではなく「木の宮」と表記されていました。そう、紛れもなく「木」が信仰の対象なのです。これは最も古い信仰の形「自然信仰」。自然信仰とは、大きな木や岩、山や滝などに神様が宿っていると信じ、崇拝すること。
来歴を聞かなくても、来宮神社が古くからのパワースポットであることが想像されます。
入口の鳥居をくぐると右手に「第二大楠」があります。樹齢は1300年以上。300年ほど前の落雷により、幹の根元は完全な洞となっていますが、その洞は超巨大。
しかし前に立つと、思わず手を合わせたくなるほどの強いパワーを感じます。その理由は洞が祀ってあるからではありません。この楠、今現在も生きているのです。裏側に行ってみてください。木の上の方は青々と葉を茂らせているのが良くわかります。
来宮神社のご祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと)、五十猛命(いそたけるのみこと)、日本武尊(やまとたけるのみこと)。
このうち五十猛命は、大陸より日本に樹木を持ち帰ったとされる木の神様。木の神様がいらっしゃる、まさに「木の宮」です。
それは今から1300年ほど前のこと…。
漁師が熱海湾で木像が網に入っているのに気づきました。すると童子が現れ「我は五十猛命である。この里に7本の楠の囲まれた祠がある。そこに私を祀りなさい。そうしたら村人や里に来る者を私が守護しよう」と告げます。その祠の場所がこの来宮神社の地。当時、村人が「麦こがし」をお供えしたところ、たいそう喜んだと言われています。
今でも毎年7月15日に熱海の海岸で行われる例大祭(こがし祭)は、この故事に因んでのこと。
時折、本殿から横笛の音が聞こえてきます。神官の方が吹いているのですが、境内はいっそうスピリチュアルな雰囲気に…。
本殿の右手には大きなおにぎりのような形をした岩。不思議な形に思わず気を惹かれます。
この岩は「弁天岩」と呼ばれ、古より神が宿っていたと伝わる磐座(いわくら)。ここにも自然信仰の一端を見ることができます。
岩の上には弁財天が祀られている祠があり、本殿の脇から橋を渡りお参りすることができます。
来宮神社の一番のパワースポットは本殿の左奥にあります。
樹齢2000年、高さ約26m、周囲約24mのご神木・大楠。
その大きさと溢れるエネルギーに「この木には本当に神様が宿っている…」そう実感します。木がこんなに神々しく、神威に溢れているとは!
このご神木の大楠には伝説が残されています。
それは安政6年(1859年)のこと。この熱海に漁業権をめぐる、全村での争いが起きます。その訴訟費用捻出のために、この大楠も伐られようとしていました。樵(きこり)が大鋸を幹に当てようとしたまさにその時、突然白髪の老人が現れ、阻止するように両手を広げます。すると大鋸は二つに折れ、老人の姿も消えました。これは神のお告げであると、村人はこのご神木を伐るのを止めた、ということです。
さらにこのご神木にはなんと、ご利益があるのです。
ご神木の周囲を1周すると寿命が1年延び、心に願いを秘めながら1周すれば心願成就。
ぜひ、願いを込めて幹を1周してみてください。
古来の信仰の形を残した来宮神社。
そしてそのエネルギーは産業が発達した今もなお健在。自然の生命力の力強さを感じることができます。
ご神木・大楠の周囲は日没から23時頃までライトアップが行われ、さらに神秘的な雰囲気に…。
ぜひ大楠の神威に触れに来宮神社を訪れてください。
来宮神社へのアクセス
電車:JR伊東線来宮駅下車、徒歩約0.4km
車:西湘バイパス石橋IC〜真鶴道路〜熱海ビーチライン〜R135号〜県道11号〜県道20号経由、約2.2km(熱海ビーチライン終点より)
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(2024/4/23更新)
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