あの文豪も愛でた!幻想的な氷の滝・愛媛「白猪の滝」

あの文豪も愛でた!幻想的な氷の滝・愛媛「白猪の滝」

更新日:2017/10/10 10:15

正岡子規と夏目漱石。この日本を代表する文学者が同居していた愛媛県松山市。その二人がわざわざ遠方まで赴いて愛でたのが、松山に隣接する東温市の「白猪(しらい)の滝」。温暖な愛媛にありながら冬には滝が凍りついてしまいます。松山市中心から車でわずか1時間足らず。多くの人が見学に訪れる氷瀑です。寒い冬の時期、松山から少し足を延ばして幻想的な氷の滝を見てみませんか?

温暖な松山から1時間足らずで雪景色!

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愛媛県は温暖な瀬戸内海に面しながら、海から西日本最高峰の石鎚山を擁する険しい山脈が一気に立ち上がっています。そのため平野部から少し山に向かって走るだけで一面の雪世界が楽しめる場所でもあります。

氷瀑「白猪の滝」へのアクセス方法は車。滝の凍結時には麓の集落を抜けると道路や駐車場にも積雪があります。スタッドレスタイヤが必須です。夏タイヤでも四輪駆動車なら緩やかな登りで道幅も広く、雪道走行も僅かなためアプローチは可能です。

駐車場は親水公園になっていて、夏は堰堤の下で水遊びもできます。猪のレリーフがある堰堤が滝の凍結のひとつの目安。水量が少なければ滝の凍結が見込まれます。逆に多く流れているようでは滝は凍っていないでしょう。

雪の林道と遊歩道を楽しみながら、いざ氷瀑へ!

雪の林道と遊歩道を楽しみながら、いざ氷瀑へ!
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駐車場からは白猪の滝へはまず林道を歩きます。急坂で積雪・凍結があるのでホームセンターで売っている簡易アイゼン(1000円程度)があるだけでも心強いです。スタッドレス四駆なら、さらに上部の駐車場(有料)まで走る方法があります。ただし滝見学の歩行者が多いので雪道に慣れた方以外はおすすめできません。

有料の駐車場からは遊歩道になります。雪の積もった歩道や緩やかな階段で渓谷を登っていきます。雪に埋もれ、凍結した渓谷の風景もとても美しく、しばし歩みをとめて鑑賞してみたくなります。白猪の滝までは親水公園の駐車場から約3〜40分で到着です。

突然目の前に現れる凍てついた巨大な滝に驚き!

突然目の前に現れる凍てついた巨大な滝に驚き!
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遊歩道を歩いていると突然白猪の滝が姿を現します。落差96mを誇る巨大な滝が一面真っ白な氷に覆われた姿は圧巻!滝から流れ出す川にも大小いくつもの氷柱がぶら下がっています。透明な氷柱はまるで水晶のよう。純白の雪に覆われた世界と相まって美しい風景をつくりだしています。

付近は山の冷気が集まり、落ちる水をも凍てつかせる場所。暖かい格好で訪れたいです。雪道の登り終わればそれは白猪の滝のすぐ真横。東屋があるの、滝を見ながらでそこで一息つきましょう。

間近から見上げる氷瀑に大感動!

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東屋の横からは滝を間近に望めます。頭上にそびえる滝が一面の氷に覆われたその様は、まるで時間が止まったかのようです。氷瀑鑑賞を満喫した後は、東屋からは滝の周辺をぐるりとまわる遊歩道があります。足元に気を付けて凍った滝の幻想的な姿を好きなアングルから楽しみましょう。

正岡子規は8月、夏目漱石は11月に白猪の滝を訪れ、その美しさに感動し俳句を残しています。新緑の萌える緑、夏の涼を求めての水遊び、秋の一面の燃える紅葉。冬以外でも、白猪の滝はとても美しい姿で訪れる人を楽しませてくれます。

凍った滝にタッチ!滝の真下に大接近!

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ここからは自己責任になりますが、滝の真下に行くことができます。白猪の滝は落差はありますが滝壺は深くなく、冬の時期はすぐに滝の下が凍り、積雪して歩くことができます。まるでシャンデリアやクラゲのように見える氷結した滝を真下から間近に見る事が出来ます。なかなかできる体験ではありません。

ただし、水が流れている付近を踏み抜いてしまうと靴の中に凍てつく水が入ってしまいます。その点は注意と覚悟を持ってください。あと、氷結が緩んでいくときは滝の真下にツララが落下してきますので決して近づかないでください。

白猪の滝が凍結するのは年末から2月中頃にかけて。ただし、常に凍っているわけではありません。冷え込みが厳しい日が3日ほど続けば滝は凍りつきます。

氷瀑鑑賞で冷え切った体には暖かいご褒美を

凍りついた滝を楽しんだ後は、体が芯から冷えきってしまいます。そんな体を暖めるにはやはりアツアツの食べ物と気持ちよい温泉!

白猪の滝駐車場の入口にある「白猪屋」という売店の名物はおでん。薪で炊くおでんはアツアツでとっても美味。薪の薫りと一緒に熱いおでんを体に放り込めば、温かさと美味しさで凍てついた体が融けていくような気になります。そして麓まで車で戻れは「レスパスシティ」というショッピングモールがすぐ近くに。ここには「利楽」という日帰り入浴施設があります。暖かい温泉に入れば疲れも冷えもふっとびリフレッシュできます。厳しい寒さに耐えた体にはぜひご褒美を。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2011/01/02 訪問

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