皆の憧れ!バチカン美術館を上手に見学する7つのマル秘テクニック

皆の憧れ!バチカン美術館を上手に見学する7つのマル秘テクニック

更新日:2018/02/20 17:25

ローマのバチカン市国には、5万平米の広大な敷地に約25の美術館・博物館からなるバチカン美術館があります。
内部にあるシスティーナ礼拝堂は、1982年に日本テレビがミケランジェロなどルネサンス時代のフレスコ画修復のスポンサーとなったことで知られている、日本との関係も深い美術館です。
今回は、この世界でも第一級のコレクションを持つ美術館を訪問・見学する際に知っておくと便利な豆知識をお届けします!

素晴らしいコレクションにうっとり・・・。

素晴らしいコレクションにうっとり・・・。
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バチカン美術館(Musei Vaticani)は多くの美術館・博物館の総称で、全長7kmある展示コースには世界中から集められたコレクションが所狭しと並んでいます。

見学コースの終わりの方に位置する有名なシスティーナ礼拝堂は、ローマ教皇シクストゥス4世(在位:1471−1484年)により建てられたレンガ造りの頑強な建築構造を持つ礼拝堂。内部をミケランジェロ、ボッティチェッリ、ペルジーノらルネサンス時代の偉大な画家達が装飾したことで知られています。

1982年に日本テレビがスポンサーとなり、システィーナ礼拝堂のフレスコ画修復に、現在のユーロにして9,296,224.18ユーロ(約12億5千万円)をバチカン美術館に寄付しました。1994年に修復が完了した際には、ルネサンス時代のミケランジェロやボッティチェリなどの名立たる画家達の絵が色鮮やかな状態に戻り、日本からも天皇皇后両陛下が見学にいらっしゃいました。

礼拝堂は天井、壁の4面が美しい500年前のフレスコ画でびっしりと覆われており、これを見るだけでもイタリアに来る価値はあります。
またこの礼拝堂は、歴史的に教皇を選出する為の選挙(会議)のコンクラーヴェ(Conclave)の会場となっている為、一番最近では2013年3月にローマ教皇選挙の為に使用され、枢機卿115名による5回目の投票で新教皇が選出されました。現在のフランシスコ教皇です。

美術館のスタッフに限らず、バチカン市国の職員さんは一般的に日本人に対してとても親切です。個人的には、その理由の一つに、この1982年のシスティーナ礼拝堂のフレスコ画修復の為の寄付という、世紀のイベントがあったせいもあると思っています。

* 写真はピナコテカ(絵画館)のSala VIII(ラファエロの部屋)。
ルネサンスの三大巨匠(レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ)の一人、ラファエロの絵画を展示するお部屋。

訪問前にチェックしておきたいこと‐予約の方法等

訪問前にチェックしておきたいこと‐予約の方法等
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約25の美術館・博物館からなる大きなバチカン美術館。
それでは、楽しい見学を始める前にチェックしておきたい4点をご紹介しましょう!

【その1】日本語のガイドブックなどで予習をしておく!
美術館内のエスカレーター近くのカウンターで無料配布している館内マップは日本人には見にくいという意見がとても多いです。
できれば館内マップが付いた日本語のガイドブックをお持ちになるのが良いと思います。
また、見学したい展示物(展示室)を予めいくつかに絞っておくと広大な美術館の中で迷うことなく、時間を有効に活かせます。

【その2】公共の場所にふさわしいきちんとした服装で!
カトリック教会の総本山、バチカン市国の厳正な管理下にある美術館は、大聖堂や教会に入る時と同じ様に、きちんとした格好で訪問することが求められています。
肩や背中、太ももなど肌の露出が激しい場合は、入口でショールなどで覆うように指導されますが、場合によっては見学中に警備員に呼び止められることもあります。

【その3】事前にオンライン予約で並ばずスッキリ!
予約をせずとも入場することは出来ますが、世界的に人気のバチカン美術館は、時間帯によっては2〜3時間待ちということも珍しくはありません。
入場の為の列は入場口から美術館の敷地をぐるっと囲むように歩道上に作られていく為、屋外となり、炎天下の夏や寒い冬はきついことがあります。
バチカン美術館公式サイトからクレジットカード決済で予約をすることができます。
当日、予約時間に印刷した予約確認書と代表者の身分証明書を掲示すると、予約者用の専用入口から入れます。

【その4】お得な特典付きのカード、ローマ・パスは使えない!
バチカン市国はローマ市にありますが、イタリア共和国ではない為、ローマ市内の観光施設や商店でサービス・割引きになるローマ・パス(Roma Pass)は対象となりません。日本人・外国人問わず、多くの方が混同してしまうポイントですのでご注意下さい。
ローマ・パスは、美術館などの入場券&公共交通機関の切符がセットになったカードです。このカードの詳細は下部の“関連メモ”にあるローマ・パスのリンクをご覧下さい。

* 写真はバチカン美術館入口。
四角い黄色い看板が立つ右側の列が予約者用の専用入口となっている。

見学を始めてからのポイント

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バチカン美術館は、システィーナ礼拝堂を除く全館でカメラ、スマートフォン、タブレットから写真撮影が可能です。(ただし、フラッシュと三脚の使用は禁止)
取りあえずは好きなものを片っ端から撮り、後で家に帰ってから消そうなどと考えていると見学が終わる頃には500枚を超えていることもあります!
カメラの操作がスムーズに出来ることはもちろんのこと、事前にバッテリーの充電は万全にしてから訪問しましょう。

また、前の段落でご説明したシスティーナ礼拝堂は構造上の問題で天井が高いので、ミケランジェロのフレスコ画の天井画の鑑賞にオペラグラスがあるととても便利です。

【その5】重いお土産は一番最後に!
お土産を販売しているコーナーは美術館の至る所(写真参照)にあり、誘惑がいっぱいですが、見学中の購入は控えめにしましょう。
美術館の見学ルートは非常に長いです。歩き廻ると最後の方で必ず荷物の重さが辛くなります。一番大きなお土産コーナーは、全員が必ず通過する出口にありますのでこちらでの購入がお奨めです。

* 写真は地図のギャラリーのお土産コーナー。当時のイタリアなどの地図が約120mの廊下の左右の壁面に描かれる。

迷子になっても大丈夫な心構えと準備

迷子になっても大丈夫な心構えと準備
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美術館内の展示コースは全長7kmあります。もし館内で道に迷ってしまった時は恥ずかしがらずに近くにいる職員さんに即刻尋ねるのが、体力の消耗と時間のロスを防ぐ確実な方法です。
特に人が集中しやすい場所(ラファエロの間など−写真参照)というのが何か所かあり、人ごみの中では想像するよりも遥かに疲れます。それでは、迷子になっても大丈夫な準備の方法についてです。

【その6】迷子になる前に待ち合わせ場所を決めておく!
待ち合わせポイントを事前に全員で決めておき、自分が迷子になったと思った人はそこへ向かい、その後、その場所へ誰か代表者が迎えに行くか、全員で向かう方法です。
例えば、ピーニャの中庭(Cortile della Pigna)の大きな松ぼっくりの像の前での待ち合わせは、この周辺があまり混乱していないことから、捜索者も行きやすく、見つけやすいかもしれません。

自分は大丈夫だと思っていても、何故か大混雑時は間違えて別の集団について行ってしまいそうになることもあります。見学を始める前に、全員が簡単に分かりそうな待ち合わせポイントを決めておきましょう。同行者全員の安心の為にも必要です。

体力を過信せずに休みながら見学しよう!

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【その7】無理だと思ったらストップ!体力を過信しない。
美術館は公開されている部分だけでも4万2000平米以上、展示通路は7km以上ある巨大な施設です。内部の階の移動は、上がったり下がったり廊下や階段を使っての移動となります。
人ごみでは人に当てられて思う以上に疲労することもあるので、疲れても出口まで無事向かえる様に、体力を最後まで使い切らずに温存しておくことが大切です。歩きやすい靴でご訪問下さい。

館内にはお食事処が数か所ありますので、これらを利用してところどころでの休憩がお奨めです。地下にはクロワッサンやタルトなどのスイーツ系や、サンドイッチ、ピザ、サラダなどが購入できるカフェやピザ屋さんがあります。(テーブル席あり)
こちらのすぐ隣にはトイレ(男女)がありますので便利です。
一方、ピーニャの中庭に面しているお店では好きなものがブッフェ方式で食べることができます。いつも比較的空いていますが、お値段は高めとなっています。

遂に、楽しかった見学も終わりました。美術館の一等最後の出口の部分ですが、カタツムリの様なかわいい巻き階段となっています。(写真参照)
この部分は良く絵葉書にもなっていますが、一人が先に階段を降りて行き、待っているもう一人が上から写真を撮ると良い写真が撮れます!

終わりに

バチカン美術館は数多くの美術館・博物館の複合体であり、とても見ごたえがあるローマの観光スポットの一つとなっています。
多岐に渡るコレクションは素晴らしく、どなたにも自信を持ってお奨めできる博物館です!

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/21 訪問

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