重要文化財の宝庫「明治村」は、明治の魅力がたっぷりつまった体験型テーマパーク!

重要文化財の宝庫「明治村」は、明治の魅力がたっぷりつまった体験型テーマパーク!

更新日:2014/02/21 15:53

愛知県犬山市にある「博物館明治村」は、明治時代の建造物が数多く展示されている野外博物館です。重要文化財に指定されている建物が10棟もあります。また明治時代の街並みが見事に復元されていることから、映画やドラマの撮影に使われることもしばしばあります。蒸気機関車や市電などの乗り物に実際に乗ることもできますし、明治の学生の衣装をレンタルして村内を歩くこともできます。今回は「明治村」の魅力をご紹介します。

蒸気機関車に乗って明治村に入村します!

蒸気機関車に乗って明治村に入村します!
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明治村は公共交通機関で訪れた人は正門入口から、マイカーで訪れた人は北口から入村します。今回は北口から蒸気機関車で入村する方法をご紹介します。

駐車場に車を止めたら北口に向かいます。こちらの写真にもあります北口は蒸気機関車の駅舎にもなっています。北口の駅名は「東京駅」となっており、ここから村内中央にある「名古屋駅」に向けて30分おきに蒸気機関車が運行されています。乗車時間はわずか5分ですが、蒸気を出しながらゆっくりと進む漆黒の車体に、子どもやお父さんの目が釘付けとなります。

「東京駅」のホームで待っていると「名古屋駅」からやってきた蒸気機関車がゆっくりと入線してきます。駅の終点には転回場があって機関車の向きを180度回転させます。客車の横をいったん通り過ぎた機関車はバックにて先頭車両に連結されます。発車時間より少し早めに「東京駅」のホームに入ると、この転回・連結シーンを実際に見ることができます。「東京駅」のホームに駅名が書かれた看板があるのですが、右から左へ「とうきやう」と書かれてあり、明治を感じさせる演出が細かいところまで徹底されています。

名古屋駅に到着した蒸気機関車と三等客車

名古屋駅に到着した蒸気機関車と三等客車
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5分間の乗車で「名古屋駅」に到着です。列車を降りたらすぐに村内を散策したいところですが、今、乗車した蒸気機関車と列車自体もよくご覧になってください。

客車を牽引した蒸気機関車はイギリス製のもので、日本で鉄道が最初に開通した2年後に輸入されたものです。新橋横浜間を実際に走っていた機関車です。明治44年に愛知県の尾西鉄道に払い下げになり、尾西鉄道と合併した名古屋鉄道で昭和32年まで現役で活躍していた車両です。

こちらの写真にあります客車は、明治41年から45年に国内で製造された客車で、山形県や秋田県、そして和歌山県などで実際の三等客車として利用されていたものです。

明治時代に実際に使われていた機関車や客車に触れらるのは、とても貴重な体験です。しかしながら、機関車の保守点検を定期的に行う必要があるため、隔週の月曜・火曜は運行が休止されます。

大正時代に建設された帝国ホテル中央玄関

大正時代に建設された帝国ホテル中央玄関
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「名古屋駅」で下車したら、こちらの写真にある帝国ホテル中央玄関を見学します。こちらの建物は、大正12年に建設が始まり、約4年の歳月をかけて完成された帝国ホテルの玄関部です。当時、皇居正面に建てられたこちらの帝国ホテルは、これまでの平面的な空間から、立体的な空間を構成する建物として、近代日本の建築方法を大きく変化させた重要な建造物です。

ホテル内部も見学ができ、2階にある喫茶室では本格的なアフタヌーンティーがいただけます。紅茶だけでなく明治時代のラベルが印刷されたアルトタイプのビールもあります。

帝国ホテル玄関前の芝生広場では、「コロツケー」(コロッケ)を販売するお店があります。明治時代にベストセラーになった本「食道楽」で紹介されているレシピを忠実に再現した「コロツケー」は、テイクアウトしてテラス席で食べることができます。明治時代のコロッケの味を体験してみてはいかがですか。

10年後の自分や家族に手紙を書きませんか?

10年後の自分や家族に手紙を書きませんか?
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こちらは三重県の伊勢神宮外宮前に明治42年に建設された「宇治山田郵便局舎」です。中央にある円錐状のドームが特徴的な建物で、国の重要文化財に指定されている貴重な建物です。中に入りますと円形のホールがあり、その周囲にカウンターが配置されています。ホールの天井には明かり取りの窓があり、天井の中心からはチューリップ形のシャンデリアが下りてきています。

こちらの建物では「はあとふるレター」のサービスを行っています。「はあとふるレター」とは、こちらの郵便局に出していただいた封書の手紙を、10年間お預かりし、10年後のお預かりした月に指定された住所宛に郵送するというサービスです。こちらの窓口でしか受け付けていませんので、郵送による申し込みはできません。手紙はあらかじめ書いておいたものを持参しても結構ですし、建物内で書いても結構です。厚さ1センチ以内、重さ500グラム以内に収めれば、保管料・郵送料込で300円で利用できます。10年後の自分に書いたり、もしくは家族や恋人にこっそり手紙を書いてみるのもおもしろいですね。

実際の結婚式にも使われる「聖ザビエル天主堂」

実際の結婚式にも使われる「聖ザビエル天主堂」
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こちらの白亜の教会は、明治23年に建設された「聖ザビエル天主堂」です。キリスト教の伝道に努めたフランシスコ・ザビエルがかつて京都にいたことから、フランス人神父の監督のもとで、京都に造られたカトリックの教会です。正面にある直径3.6メートルの薔薇窓が特徴の建物です。堂内すべてにステンドグラスがあり、太陽の光が差し込むと、堂内にステンドグラスからの鮮やかな光がちりばめられます。

明治村にはこの「聖ザビエル天主堂」のほかにも、重要文化財に指定されている「聖ヨハネ教会堂」があります。こちらはロマネスク様式を基調に、細部にゴシックのデザインを交えた外観で、大きな尖塔アーチが特徴の教会です。

明治村では、これらどちらの教会でも実際に結婚式を挙げることができます。教会内で結婚式を行い、披露宴を「帝国ホテル」で催すこともできます。ほかにも鹿鳴館を模した「三重県庁舎彩の間」なども披露宴会場として利用することができます。

明治村ではこのように実際に結婚式を挙げたり、文明開化の象徴でもある「牛鍋」を食してみたり、また、「汐留バー」で、日本初のカクテル「デンキブラン」を飲んだり、明治時代の女学生の衣装や書生服を借りて村内を散策したり、と、まだまだ紹介しきれない楽しい体験がたくさんできます。明治の世界を満喫するには1日あっても足りないかもしれません。細部まで詳細に作りこまれた明治の雰囲気を、存分に味わえる楽しい体験型テーマパークですので、お時間があるときにぜひ訪れてみてはいかがでしょう。

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掲載内容は執筆時点のものです。

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