ザビエルも認めた日本最古の学校へ行こう!日本遺産・足利学校

ザビエルも認めた日本最古の学校へ行こう!日本遺産・足利学校

更新日:2015/12/11 11:04

栃木県足利市にある足利学校は、日本で最も古い学校として知られています。
奈良時代には既にあったとも言われ、日本の教育の原点がここで培われてきました。孔子の教えと仏教を中心に多くの若者が学問のために集まったこの場所では、現在その建物や教育に使用された道具の展示・体験が行われています。

かのフランシスコ・ザビエルも「日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学と」認めた足利学校、早速ご紹介しましょう!

足利学校に入る前に

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こちらは「入徳門」という門で、足利学校に入る最初の門です。元々は1668年に徳川幕府第4代将軍家綱が創建したものですが、1831年に一度消失しており、同年に再建された物で、修復を繰り返し現在に至っています。

ここから敷地に入るわけですが、その前に街並みをぐるりと見渡してみると素敵な風景にいくつも出会えます。

実は足利は「東の小京都」とも称される美しい街並みが特徴。石畳の路地や歴史的な建造物が幾つも並び、お土産物店や食事処にも風情を感じます。
入徳門の目の前にも「麦とろ」という名の素敵な食事処があり、店頭で店員さんが足利二条大麦味噌の味噌汁をふるまっています。基本的にいつも試飲させていただけるようなので入校前に味見していくのもおすすめです。

入学証を手に入れよう

入学証を手に入れよう
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受付にて参観料を支払うともらえるのが写真の入学証です。これであなたも足利学校の生徒!
受付の隣には少し広めの部屋があり、ここで足利学校に関するビデオを観ることができます。足利学校の歴史や文化財の特徴を知ることができるので、しっかり学習してから観て回りたい方は是非ゆっくりと鑑賞していってください。

また、ビデオ学習だけでなく、もっと踏み込んだ足利学校の案内を希望する方には「足利市観光案内人」がおすすめです。案内人が足利学校の歴史や文化財などを分かりやすく解説してくれますよ。こちらは事前予約が必要!事前予約については一週間前までに足利市観光協会を通じて申し込みます。
詳しい申し込み方法は以下MEMOからどうぞ。

順路に沿って建物を見学

順路に沿って建物を見学
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敷地内には複数の建物があります。順路に沿って進むと最初に訪れることになるのが「孔子廟」。「論語」で有名な思想家で儒学の祖である孔子を祀った廟ですが、孔子の生まれ故郷にちなみ中国明代の古廟を模したものと伝えられています。
廟の中央には孔子座像が。実は多くの孔子像は孔子の立ち姿を象っており、座っている姿は非常に珍しいのです。滅多に見られない姿なので是非チェックしてみてください。

続いて観られるのが「方丈」。こちらは孔子廟と打って変わって、寄棟作り&茅葺屋根のとても日本的な建物です。方丈は建物内に入ることができます。中では仏殿の間、尊牌の間など見学でき、徳川歴代将軍の位牌が並んでいます。

渡り廊下を伝って「庫裡」にも行ってみましょう。
方丈で生徒らが学問を収めていた一方、庫裡は庠主や学生の日常生活の場として使われていました。土間にはかまど、台所や湯殿などがあり、当時の生活を知ることができます。年表や史料などが展示されているので興味深く楽しむことができますよ。

他にも、学生寮として使われていた「衆寮」や「土蔵」、建物だけでなく庭園も見事です。

更に学習したい方は遺蹟図書館へ

更に学習したい方は遺蹟図書館へ
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足利学校見学の順路も終わりに差し掛かったあたりに「足利学校遺蹟図書館」があります。

足利学校は明治四年の廃藩置県を受けて廃校となったのですが、大量に所蔵されていた上杉憲実以来の貴重な蔵書を引き継ぎ、町民にたいして図書館サービスを行う栃木県内初の近代的な図書館として1903年に設立されたのがこの「足利学校遺蹟図書館」です。貴重な書物が多く収められており、南宋時代の刊本や室町時代の写本を多く含み、うち4点77冊が国宝、8点98冊が重要文化財に指定されています。

一般の来訪者もこれらの貴重書を閲覧することができます。貴重書はマイクロフィルム化されたものを閲覧及び複写が可能で、その他の古書も事前許可を得た上で閲覧することができるんです。
中々読むことが出来ない貴重な資料を目の当たりにできるまたとない機会なので、歴史好きの人はとても楽しめると思いますよ。

アクセス

アクセス
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足利学校へのアクセスは、JR両毛線「足利駅」より徒歩10分。もしくは東武伊勢崎線「足利市駅」より徒歩15分です。

車で来訪時の駐車場は観光駐車場が便利です。
午前9時〜午後5時まで利用でき、駐車料金は無料。
隣接する太平記館には休憩所、観光案内所、トイレなどがあるので、足利観光の拠点にして色々見て回るのもいいかもしれませんね。また太平記館には土産処もあります。足利名産の食べ物やグッズなど豊富ですので、帰る前には一通り見ておきたいですね。

今も昔も「学びの場」

足利学校は、廃校になった今でも学びの場として在り続けています。
年間いくつもの講座・イベントが開かれ、儒学などの教養講座や書初め会が開かれています。手軽なものでは学びの秋の毎週日曜『日曜論語素読体験』が開かれており、この時だけは通常非公開の書院に入ることができるのです。
これらのイベント、事前に申し込めば誰でも参加可能なんですよ。

大正10年には日本の史跡として認定され、また平成27年4月24日、史跡足利学校跡を含む「近世日本の教育遺産群−学ぶ心・礼節の本源−」が、正式に「日本遺産」に認定されています。

今も昔も学びの舎「足利学校」。あなたも足利学校の生徒の一員として訪れてみてはいかがでしょうか?

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/09/07 訪問

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