写真:下川 尚子
地図を見る少林山達磨寺は、群馬の玄関口・高崎市にある禅寺。その歴史は古くまでさかのぼることができます。とある大洪水のあと、村人が引き上げた古木を霊木として納めていたのを、行者が信心を凝らして達磨太師の座像に彫り上げ、祀ることとなりました。それが「達磨出現の霊地・少林山」という噂となり、それをもとに元禄十年(1697)、厩橋城(前橋城)の裏鬼門を護る寺として開創したと伝えられています。
さて、そんな少林山達磨寺は紅葉の名所としても知られ、秋になると多くの方が訪れます。境内にはモミジ、イチョウ、ニシキギなどが美しい姿を見せ、散策すると秋らしい風情をいっぱいに感じられます。
前述のとおり、長い歴史のある少林山達磨寺は見ごたえがあり、魅力十分。境内の見どころを巡りつつ、紅葉を楽しみましょう。
写真:下川 尚子
地図を見るこちらが、本堂にあたる霊符堂です。左右に多数のだるまが奉納されているのが印象的。うずたかく積まれているだるまは、大きさもお顔もそれぞれ。眺めているだけでなかなか興味深いものがあります。
また、このお寺は福だるま発祥の地とされています。天明の飢饉の後、東嶽(とうがく)和尚が農民たちの救済のため、副業として張り子のだるまを作らせたのが始まりなのだとか。現在も、高崎市は「だるまの街」として知られ、その生産量は日本一です。
霊符堂の隣には達磨堂があります。こちらは一言で言うと、「だるまコレクション」の並べられた場所。多種多様なだるまが並び、「これは果たしてだるまなのか…?」と悩むようなだるまも。その深い世界が垣間見られます。
写真:下川 尚子
地図を見る達磨堂に立ち寄った後は、その裏にある喫茶兼売店の「だるだる」へ。こちらでは、ちょっとお茶を飲んで休憩できるほか、お土産や雑貨が置いてあります。
お守りや絵馬もだるま型で一風変わったものがありますので、可愛いだるまグッズを探してみるのも楽しいですよ。お札やお守りは、「だるだる」のほか、「瑞雲閣」でも手に入ります。
「だるだる」の目印は、店頭にある「縁起だるまの少林山」と書かれた大きな札(顔出し看板になっていますので、記念撮影もここでどうぞ)。これは、群馬の郷土かるた「上毛かるた」の一枚です。ちなみにこの上毛かるた、群馬県では知らない人はいないほどのメジャーな存在。「世のちり洗う四万温泉」「草津よいとこ薬の温泉(いでゆ)」など、群馬の名だたる観光地も多く詠まれていますので、旅行中に目にすることも多いかもしれません。
写真:下川 尚子
地図を見る「だるだる」を出て、さらに裏手へ進むと、高台があります。ここを登ると展望台。遊歩道が整備されていますので、気軽な気持ちで歩けます。
高崎市街が一望できるほか、正面には榛名山がきれいに見えます。空気の澄む秋冬は、展望スポットの開放感もまた格別。お時間のある方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
写真:下川 尚子
地図を見るでは最後に、紅葉の見ごろやアクセス方法のまとめを。
少林山達磨寺の紅葉は、モミジ、イチョウ、ニシキギなどが見られ、見頃は11月下旬〜12月上旬。例年、11月には菊花展も行われますので、秋らしい景色や花々を楽しむことができます。
アクセス方法としては、マイカーの場合、高崎ICより30分ほど。周辺には無料の駐車場があります。公共交通機関の場合は、「高崎駅」より「群馬バス」もしくは「ぐるりんバス」を利用。ただし、本数は多くありませんので、事前に下調べしておくことをオススメします。
紅葉の名所であり、秋には多くの人が訪れる少林山達磨寺。ですが、一番「だるまのお寺」らしい行事は年明けにあります。それは、例年1月6日・7日に行われる「七草大祭だるま市」。
6日から7日にかけて、夜通しだるまが販売されるのが恒例。新年の縁起物としてだるまを買い求める方が多く訪れます。紅葉狩りでだるまの魅力に開眼したなら、ぜひ次はだるま市へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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(2024/3/28更新)
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