南仏の絶景を堪能!鷲ノ巣村エズから「ニーチェの道」ハイキング

南仏の絶景を堪能!鷲ノ巣村エズから「ニーチェの道」ハイキング

更新日:2015/11/03 12:17

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
南仏のコート・ダ・ジュールに数ある鷲ノ巣村で、外せない観光地と言えば、このエズの村!断崖絶壁の上に天空の村として存在する、人気絶頂のスポットです。

村の中は石畳に石造りの家並みが続き、まるで中世の迷路を彷徨うような情緒溢れる村。廃墟となった城跡の植物園から望む地中海の眺めは、絶景そのもの!村と麓の海を繋ぐハイキングコースは、断崖絶壁下の自然美溢れるワイルドな山道となっていて、地中海も見渡せます。

紺碧の地中海を堪能できる天空の村「エズ」

紺碧の地中海を堪能できる天空の村「エズ」

写真:Hiroko Oji

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南仏において人気絶頂の観光地である鷲ノ巣村のエズ(Eze)は、海抜420メートルの山の上にある天空の村。その頂上からの眺めが素晴らしいことと、情緒溢れる中世の家並みに魅せられて、たくさんの人が訪ねてきます。海岸近くの垂直に切り立った崖の上に、石造りの家並みが、坂道になった石畳の路地に沿って寄りそうにように建ち並ぶ姿は、愛おしくさえ思えます。

観光客が押し寄せる夏の昼間は、狭い路地は溢れんばかりの人の波!しかし、観光客が引き払った夕方や早朝、ましてや冬のシーズンオフには、物静かなおとぎの世界を独占状態で楽しめます。

中世にタイムスリップ!石造りのおとぎの世界

中世にタイムスリップ!石造りのおとぎの世界

写真:Hiroko Oji

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エズ村へのバスが停まるのは山の麓で、広い駐車場もあります。ここから村への登り口へ進むとインフォメーションや公衆トイレもありますので、用を済ませて、いざ!おとぎの国へ向かいましょう。インフォメーションでは、村の温かみのある絵地図がもらえます。

石畳の登り坂の終点にある石の門をくぐると、そこはもう、おとぎの国!観光地化された路地沿いには、お土産物屋さんが並び、ホテルやカフェ・レストランもありますが、狭い石畳の路地を進んでいくと、洞窟のような通路や迷路のような路地に探検気分を味わえます。曲がり角を曲がれば、ふと中世の服装の人に出会えそうな、そんな錯覚も抱いてしまいます。

「天空の村」の最高峰は廃墟のお城!熱帯植物園から楽しむ絶景

「天空の村」の最高峰は廃墟のお城!熱帯植物園から楽しむ絶景

写真:Hiroko Oji

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石造りの家並みが続く坂道のてっぺんでは、廃墟となったお城が、コート・ダ・ジュール周辺を見下ろしています。この廃墟を利用したエズ庭園という熱帯植物園が一般公開されていて、そこからのフレンチ・リヴィエラの眺めが絶景そのもの!遠くはコルシカ島や、イタリアまでもが見渡せます。また周辺には緑いっぱいの山並みも見ることができます。ふと足元に視線を移すと、人気のあるホテル・シャトー・エザの建物があり、フランス国旗と共に崖っぷちに建っている姿が見下ろせます。

岩がちな山の急斜面を利用した熱帯植物園の中には、様々な熱帯植物が植えられ、所々に立つ女性の像が何とも言えず妖艶な雰囲気。見晴らしの良い所にはベンチも設けられていますので、座ってゆっくり絶景を楽しんでくださいね。

麓に続く荒削りの自然が迫る「ニーチェの道」

麓に続く荒削りの自然が迫る「ニーチェの道」

写真:Hiroko Oji

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情緒あふれる村内を楽しんだら、麓まで続くハイキングコース「ニーチェの道」へ進んでいきましょう。入り口にはコースの表示があり、奥に見晴らし台があります。ここからの海の眺めも素晴らしいのですが、背後に聳える覆いかぶさってくるような断崖絶壁も見上げてくださいね。この上にエズ村があるのです。

鷲ノ巣村ができたのは、異民族の攻撃から身を隠すため。昔の人々は沿岸部の狭いわずかな平地に住んでいたので、海からやってくる異民族の侵入に苦しみ、いくつかの村は異民族に侵略されてしまったのです。そんな異民族の攻撃から逃れるために作られたのが鷲ノ巣村です。なので、この「ニーチェの道」の道も、易々とは上って来にくい荒削りの自然の中に設けられたもので、上るにはちょっときついかもしれません。そこで、ここからの絶景を楽しむためには「下り」をお薦めするのです。

「ニーチェの道」から望む絶景は、もちろん地中海のコバルトブルー

「ニーチェの道」から望む絶景は、もちろん地中海のコバルトブルー

写真:Hiroko Oji

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「ニーチェの道」を下って行くと、すぐに山道に入り、石ころがゴロゴロの道や石や木でできた階段が続きます。しばらく木々に邪魔されて風景など見えないこともありますが、開けたところに出ると、素晴らしい紺碧の地中海風景が目に飛び込んできます。

コバルトブルーの眺めに癒されたら、再び山の中の道を進みましょう。ジグザグを繰り返して次の展望の開けた所に出てくると、海岸線が近くに見え、鉄道駅も見えてきています。あとは、まばらな民家の間を下って鉄道駅へ向かいます。麓に辿り着いて崖の上を見上げても、村の姿は絶壁に阻まれてしまって全く見えません。村があること自体考えられない荒々しい眺めで、侵入者に気づかれずに済むのですね。

帰りは列車に乗ってもいいですが便数が少ないので、駅舎前のバス停で時刻を確かめ、都合の良いほうを利用なさるとよいでしょう。

いかがでしたか?

中世の雰囲気たっぷりのおとぎの国、エズ村をご紹介しました。路地も建物もほとんどすべてが石造りの村から続くハイキングコースは、海岸沿いの駅から海抜420メートルにある村とを繋ぐ山道。白い石灰岩と山の緑の組み合わせに加え、地中海のコバルトブルーがとっても美しいコースです。上りはきっと大変だと思いますので、下りのコースで楽しまれることをお薦めします。

ニースやマントンなど、近隣の町からの日帰りも可能ですが、この人気絶頂の村で、物静かに過ごしたい方は、村の中のホテルにぜひ宿泊を!観光客のいない朝夕にゆったりした散策ができます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2011/12/25−2011/12/27 訪問

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