写真:やま かづ
地図を見るソウル駅前の雑踏とは反対側、駅裏は昔ながらの街並みがそのまま残っており、現在でもソウルに住む人々の息吹の感じられる場所です。
その駅裏には、ひっそりと、しかし、どっしりとたたずんでいる「安全輸送」と書かれた高さ5メートルもある石碑があります。これは「鉄道安全輸送碑」と呼ばれており、1975年にソウル駅の西部駅舎が完成した際、時の大統領、朴正煕(パク・チョンヒ)が安全を祈願して書き上げた直筆の書です。
ちなみに、朴正煕は第5代から第9代の大韓民国大統領で、その次女、朴槿恵(パク・クネ)は第18代の大統領です。
写真:やま かづ
地図を見る韓国人の憩いの場、チムジルバン「シロアムサウナ」がソウルの駅裏にあります。
ここは、大浴場はもちろん、多種多様なチムジルバン、休憩室に仮眠室、さらに売店、食堂と設備が充実しているので、地元韓国人の間でも人気で、古くから健康ランド的な存在となっています。
旅行者も大浴場で温まった後は、床暖房が入った休憩室でゆったり、まったり。そのまま仮眠だってできちゃいます。それなら、1泊ぐらいホテルに泊まらなくても大丈夫?かもしれません。なお、荷物室も完備していますので、スーツケースなどの大きな荷物も預かってくれます。
写真:やま かづ
地図を見るタッ(鶏)カルビにテジ(豚)カルビ、小さな焼肉屋さんが軒を並べる駅裏の庶民派グルメの通りが、がぜん活気づくのは日が暮れ始めるころからです。仕事帰りのサラリーマンたちが焼肉に舌鼓を打ちながら、焼酎をグイッとやっているのをよく見かけます。
昨今、この昔ながらの庶民派グルメ通りに、モダンな日本食レストラン、イタリアン、カフェなどもオープン、夜の街に昼間の人通りもふえ、明るい雰囲気になりました。近い将来、老若男女が集えるグルメスポットに成長する予感がします。
写真:やま かづ
地図を見るソウル駅舎の隣に「文化駅ソウル284」があります。
これは1925年につくられた日本統治時代の建物で、2004年まで実際にソウル駅舎として使われていました。ドーム状の屋根がルネサンス様式の特徴で、赤レンガづくりのデザインは東京駅を彷彿とさせます。内部は貴賓室、待合室、大食堂など、当時の面影をそのままとどめ、今でも見学できるようになっています。
また同時に、「文化駅ソウル284」では芸術文化を広めるさまざまなイベントが企画され、歴史的な建物としてだけでなく、複合的な文化施設として利用されています。
なお、ソウル駅の設計者は日本人の塚本靖で、その師匠は東京駅を設計した辰野金吾です。東京駅とソウル駅、似ているのもうなづけます。
写真:やま かづ
地図を見るソウル市内にもイーマートやホームプラスなど巨大なスーパーマーケットがありますが、やっぱり立地を考えると、ソウル駅に隣接している「ロッテマート」が一番。
食品から雑貨、衣類まで幅広い品ぞろえで、ここにないものはないほど。地元の韓国人のみならず、旅行者にとっても力強い味方になっています。
実は、「ロッテマート」にはタッチパネル式のコインロッカーが設置されており、何と3時間までは無料で利用できるんです。ロッカーのサイズもいろいろあるので、小さなスーツケースなら収納可能です。また、スーツケースが大き過ぎて入らないということなら、サービスカウンターで預かってくれます。
空港へ向かう途中、大きな荷物を気にすることなく、最後の自分土産、ばらまき土産の爆買い?なんてことができちゃうのはソウル駅に隣接しているからこそです。
写真:やま かづ
地図を見るちょっとディープなソウル駅裏側とその周辺も、2017年に完成した歩道橋「ソウルロ7017」によって、随分雰囲気が変わりました。分断状態だった駅表(東側)と駅裏(西側)がつながったからです。
これにより、明洞・南山方面からソウル駅、そしてその裏側までのアクセスが抜群に改善され、ゆっくり歩いても20分程度でアクセスできるようになりました。
残念ながら、ディープなソウル駅裏がモダンな駅裏に変身する日が一歩近づいたのかもしれません。
近代的な建物になったソウル駅ですが、一歩外に出ると、そこに広がっているのはソウルの人々の日常生活です。特に駅裏は表玄関とは違い、華やかさはありませんが、昔ながらの街並みが残されたエリアが広がり、庶民の息づかいを感じることができます。
ソウル駅を一歩出て「文化駅ソウル284」を見学、その後は駅裏の新旧入り混じったグルメ街で舌鼓、最後に「ロッテマート」でお買い物。
意外と楽しい、ちょっとディープなソウル駅周辺のぶらり旅、いかがですか?
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(2024/4/18更新)
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