写真:広島 らっこ
地図を見る尾道駅から、おのみちバス「市内本線西行き」に乗ると、5分程で西國寺下バス停に着きます。そこからまっすぐ坂を上るとすぐ、西國寺の仁王門が見えてきます。他のお寺の門と違うのは、大きな草履がかかっているところ!この巨大草履は約2メートルもあり、「仁王様のように丈夫な脚になるように」との健脚祈願のシンボルです。仁王様のたくましい脚にあやかろうと、仁王門には、大小のわら草履がところせましと奉納されています。
天平年間(729〜748)、行基の創建と伝えられる西國寺。残念ながら、1066年に本堂が焼け、行基作の本尊薬師如来も焼失してしまったそうです。その後、永保元(1081)年、平安朝白河天皇の勅命により再建され、今に至ります。「伽藍の規模は正に西国一」という意味を込め、西國寺と名付けられたそうです。
写真:広島 らっこ
地図を見るお寺の裏手には「摩尼山(まにさん)八十八ケ所」として道中に仏像が安置されており、順番に参っていくと西國寺山(摩尼山)をひとまわりできるようになっています。スタート地点は仁王門をくぐってすぐの仏像です。石段の左へ伸びる脇道から山の中に入ると、細めの山道が続きます。仏像の番号を見ながら歩いていくと、色々な種類・格好の仏像がありなかなか楽しめますよ。ちょうど半分くらいのところで、山の頂上にある大きな岩、通称「タンク岩」にたどり着きます。
まっすぐに境内へ向かう場合は、仁王門をくぐって進むと目の前に石段が現れます。その段数は108段!石段を登っていくと国の重要文化財に指定されている金堂があり、さらに上に行くと、同じく重要文化財の三重塔があります。
写真:広島 らっこ
地図を見るここから尾道水道や尾道の街を端から端まで一望できます。昔は尾道の子供達の秘密基地的存在だったそうです。なるほど、思わず登りたくなるような大きさです!上に登る人も見られますが、足場が悪く、つかまるような所も無いので、少し危険です。くれぐれも怪我のないようにしましょうね。
タンク岩から尾道水道を望んだら、あとは下りながら残りの番号の仏像を回っていき、山を抜けると、目の前に、朱色の三重塔が現れてお寺の境内に戻ります。
写真:広島 らっこ
地図を見る永享元年(1429)足利義教によって建立された、復古建築の純和様でどっしりとした美しい塔です。回縁がなく、石製基壇の上に立つ珍しい遺例なのだそうです。境内の一番高い所に建っているので、遠くからでも朱色が目立ってよく見えます。仏像巡りをしない方も、三重塔近くから、山の小道を10分程上がって行けば、タンク岩を見ることができますよ。山道は足場が悪いので、歩きやすい靴がおすすめです。
写真:広島 らっこ
地図を見る三重塔から下へ降りたら、毘沙門堂の前の地面に注目です。この丸みのある大きな石は「力石」と言います。遠い昔から港町である尾道では、港での荷の上げ降ろしに多くの人が働いていました。その中でも力自慢の人たちが、この石を持ち上げて競い合ったそうです。石の表面に彫られた文字は、持ち上げた人の名前なのだとか。挑戦する際は、くれぐれも腰にご用心ください!
毎年1月8日に実施される「柴燈護摩(さいとうごま)」での火渡り神事や、豆の中に「くじ」が混ざる「節分会」、また、春に108段の石段の上から一望できる満開の桜が人気の西國寺。
長い石段を登るのは厳しいという方もご安心ください。車やタクシーで、尾道駅から県道2号線を東へ進み、ロープウェイ乗り場のある交差点を左折後、コンビニ「サンクス」のある交差点を右折して道なりに進むと、「裏参道入り口」という石柱があります。その奥に西國寺の駐車場があります。駐車場からは、平らな道を進むとすぐに金堂があるので、足腰に負担をかけることなくお参りできますよ。
脚の健康と旅の安全をお祈りして、いつまでも元気に旅を楽しみましょう!
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(2024/4/24更新)
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