中世の面影を今に残す街 築600年の旅籠が現存する 英国「ライ」の魅力

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中世の面影を今に残す街 築600年の旅籠が現存する 英国「ライ」の魅力

中世の面影を今に残す街 築600年の旅籠が現存する 英国「ライ」の魅力

更新日:2015/10/22 15:08

Lady Masalaのプロフィール写真 Lady Masala 学芸員資格

ロンドンのヴィクトリア駅から電車で約2時間、イングランド南東部に位置するRye(ライ)は、中世の面影が色濃く残る街として知られています。
海岸線が後退してしまった現在でも、かつて港町として栄えていた名残がいたるところに見られます。
テューダー様式の建物が美しい街並みを眺めながら、ゆっくりと散策してみましょう。

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イングランドで最古の時計塔が残る セントメアリー教会

イングランドで最古の時計塔が残る セントメアリー教会

写真:Lady Masala

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丘の上にある堂々たる石造りの建物は、Church of St Mary(セントメアリー教会)です。美しいステンドグラスを通して明るい光が差し込むチャペル、重厚な石のアーチと、色鮮やかなステンドグラスのコントラストには、一見の価値があります。

教会内部を見学した後は、塔に登ってみましょう。狭くて急な階段は84段。途中に見える大きな鐘楼を横目に、更に傾斜を増す階段を登っていくと、いよいよ展望台に到着します。そこからは、おもちゃのようにかわいらしい白壁の家々、美しいライの街並みを一望することができます。

この教会には、イングランドで現存、稼動している時計のなかでは最も古いという、有名な時計塔があります。その歴史は14世紀にまでさかのぼることができるのだそう。
塔の入り口の階段を登ったところにあるホールでは、時計の骨組みを見学することができます。

密輸ギャングが暗躍 石の要塞イプラ・タワーに守られた港町

密輸ギャングが暗躍 石の要塞イプラ・タワーに守られた港町

写真:Lady Masala

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かつてはフランスの支配下にあったというライ。奪回された後も、外国からの攻撃に備えるために、13世紀には頑丈な砦が建設されました。
商人であった Jean d’Ypres 氏がこの要塞を住居として買い取ったのは、15世紀のことでした。それ以来この塔は、Ypres Tower(イプラ・タワー)と呼ばれています。その後、牢獄として使用されたこともあるイプラ・タワーですが、現在は博物館となっています。

美しくのどかな街ライ。しかしここには、密輸ギャングが暗躍したという暗い歴史があることを忘れてはなりません。ライで産出される羊毛をはじめとする輸出品には、莫大な関税が課されました。そのため、14世紀から18世紀の長きにわたり、密輸は公然の秘密となっていたのです。
イプラ・タワー内の博物館では、18世紀に悪名をとどろかせた密輸ギャング、ホークハーストに関する展示を見学することができます。

ホークハーストの隠れ家 歴史ある旅籠 マーメイド・イン

ホークハーストの隠れ家 歴史ある旅籠 マーメイド・イン

写真:Lady Masala

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情緒ある石畳が美しいマーメイド・ストリート。そこにある Mermaid Inn(マーメイド・イン)は、1156年創業の旅籠です。建物は1420年に建てられたもので、築600年。
宿と食事を提供する昔ながらの旅籠は、現在でも営業が続けられています。

興味深いことにここマーメイド・インは、前述した密輸ギャング、ホークハーストの隠れ家にされていたそうです。書棚を模した隠し扉の向こうには階段が潜んでいたり、人が隠れられる窪みが残されていたりと、まるでからくり屋敷さながらなのだとか。
宿に泊まる機会があれば、どんな仕掛けがあるのか、探検してみるのもおもしろいですね。

階下のパブ、Giants Fireplace Bar(ジャイアント・ファイヤープレイス・バー)には、その名の通り、大きな暖炉があり、ぱちぱちと燃える火が私たちを温かく迎えてくれます。
ここでは、飲み物だけでなく、フィッシュ&チップスなどのイギリスの伝統料理を注文することができます。
低い天井や漆黒の梁を眺めていると、中世にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ることでしょう。

アンティークの街 ライ

アンティークの街 ライ

写真:Lady Masala

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中世の街並みが残るライのもう一つの魅力は、街のあちらこちらに点在するアンティークショップです。
Strand Quay(ストランド・キー)には、小ぢんまりとしたいくつかのアンティークショップが集まっています。素敵な外観と美しいディスプレーを見ているだけで、掘り出し物に出会えそうな期待が高まります。
商品のお値段は、ロンドンと比べると7割程度。どのお店でも、スタッフがとても親切に対応してくれるのも、小さな街ならでは。旅の思い出に、とっておきのアンティークにめぐり会えるとよいですね。

おわりに

中世の港町の面影をそのままに残すライ。石畳が続く旧市街をそぞろ歩きしていると、まるで御伽噺の世界に紛れ込んだかのような錯覚を覚えます。
街を散策するにはさほどの時間はかかりません。日常の忙しい日々を忘れて、のんびりと歩いてみてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/11/04 訪問

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