鳥獣人物戯画だけじゃない!紅葉の名所・秋の京都「高山寺」

鳥獣人物戯画だけじゃない!紅葉の名所・秋の京都「高山寺」

更新日:2015/10/15 19:02

LUIのプロフィール写真 LUI アマチュア写真家
京都駅からバスで1時間ほどの場所にある高山寺は、国宝「鳥獣人物戯画」を所蔵することで知られる世界遺産の寺院です。
でも高山寺の魅力はそれだけではありません!高山寺のある地域は「三尾」と言われ、秋の紅葉の美しさで有名な、京都でも有数の紅葉狩りスポットでもあります。
そんな高山寺で味わえる秋の紅葉の風景を案内します。

裏参道、石塀と紅葉の赤白の組み合わせ

裏参道、石塀と紅葉の赤白の組み合わせ

写真:LUI

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高山寺には表参道と裏参道があります。
裏参道はバス停から一番近い入り口で、石垣と草木のきれいな道が続きます。
この道を進むと、石垣の上に築かれた白塀のそばを通る道につながります。
ここでは白塀の白さと紅葉の黄色やオレンジ、赤といった色彩の調和を楽しむことができます。
この景色は、昭和・明治の俳人、高浜虚子が「塀低くもみじ遅しや高山寺」と詠った景色と重なるところがあります。

石水院・廂の間、紅葉をバックに善財童子

石水院・廂の間、紅葉をバックに善財童子

写真:LUI

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石水院は鎌倉時代に作られ、明治に現在の場所に移築・改変された建築で、その機能的な住宅様式が高く評価されており、国宝に指定されています。

この石水院の西側、廂の間には高山寺の草創者・明恵上人が敬愛した、善財童子の像が飾られています。
善財童子とは法を求めて旅をした菩薩。教法にとらわず純粋に修業した、明恵上人の生き方に通じるところがあります。

廂の間は蔀戸などを使いながら、間としての区切りが明確ではなく、ゆとりある空間になっています。その中心に童子像がおかれ、何とも言えない雰囲気となっています。
秋には童子の背景が、もみじのオレンジや赤に染まる様子を楽しむことができます。

石水院・切り取る秋の風景画

石水院・切り取る秋の風景画

写真:LUI

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石水院の南側にはあまり大きくはありませんが、庭園が広がります。
この庭園、縁側で楽しむだけでなく、ちょっと後ろから見てみるのも楽しみ方の一つです。
少し後ろに座ることで庭園の風景が柱で区切られ、その区切り部分がまるで屏風のつなぎ目のようなり、まるで屏風絵のような景色を切り取ることができます。
縁側に人がいないタイミングを見計らって是非楽しんでみてください。

石水院、南縁から望む三尾の紅葉

石水院、南縁から望む三尾の紅葉

写真:LUI

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石水院の南縁の縁側に腰かけると、正面の向井山を背景とした景色が広がります。
前面には庭園に植えられたもみじの紅葉が全面を彩り、後面には向井山の木々の彩り、そして空と絵画的な景色が広がります。

京都の紅葉の名所として名高い三尾(高雄、栂ノ尾、槇ノ尾)の紅葉を、町の喧騒から離れた山中で、縁側から楽しむ時間はほっこりさせてくれること間違いなしです。

ちょっと散策、清滝川の紅葉

ちょっと散策、清滝川の紅葉

写真:LUI

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清滝川は高山寺のすぐ近く、三尾の山々の間を流れる川で、透明度の高い水流で見る人を惹きつけます。
高山寺から近くの神護寺まで、川の近くを散策できる道が続いていて、秋には高山寺、神護寺間を行き来する人でにぎわいます。

また、高山寺駐車場の前には清滝川に面した席を設けた食事処があり、昼ごはんや、京都らしい甘味を楽しむことができます。

まだまだある高山寺の魅力!

高山寺は秋のもみじだけでなく見るべきポイントがたくさんあります。
言わずと知れた鳥獣人物戯画(現在、オリジナルは博物館所蔵)、日本最古の茶園、明恵上人樹上坐禅像など国宝、重要文化財を多く所持しています。

秋には是非、紅葉の名所、高山寺を訪れてみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/11/23 訪問

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