JR中央本線の中津川駅から、バスにて馬籠宿へと向かうのですが、馬籠宿から2キロメートルほど手前の地点に「新茶屋」というバス停があります。今回は「新茶屋」のバス停から、「落合の石畳」を通って馬籠に向かいます。
中津川市にある「落合宿」と「馬籠宿」との間には、当時の石畳が残されている貴重な場所があります。「落合の石畳」と呼ばれるこちらの写真の石畳は、全長800メートルほどあり、勾配のきつい峠道の土砂が流されないように、幕府が石を敷き詰めさせ、旅人や荷駄を守るようにしたものです。長年、木の葉や土砂に埋まっていた石畳を復活させ、当時の中山道を再現してあります。ここから約2キロメートルほど歩くと、今回の目的地「馬籠宿」に到着です。
「落合の石畳」からゆっくり歩くこと1時間弱で「馬籠宿」に到着です。「馬籠宿」もこちらの写真のようにきれいに敷かれた石畳があります。「馬籠宿」は明治28年と大正4年の二度の火災により、古い町並みはすべて焼失されてしまいました。現在の町並みはその後、再建されたものですが、最近も2012年10月に火災が発生し、住宅や蔵など5棟が全焼してしまいました。木造の住宅が密集しているせいか、火事に大変弱く、観光客の方も歩きたばこは厳禁です。
本陣とは大名や身分の高い役人が泊まる旅館のことを言うのですが、この脇本陣はその予備的施設で、本陣だけでは泊まりきれない場合や、藩同士が鉢合わせになった場合に、格式が低い藩の宿として利用されました。この馬籠の脇本陣は、部屋数13室、別に2階3室、合計16室あり、敵からの侵入を防ぐために間取りにも工夫がされていました。しかしこちらも明治28年の火事により全焼してしいまいました。
館内にある「上段の間」は、脇本陣の機能を果たす中心的な部屋で、古記録に基づき、当時の姿を忠実に再現したつくりとなっています。ほかにも馬籠宿の人々の生活の様子を現した部屋や展示品もあり、当時の人の暮らしぶりがわかりやすく紹介されています。
石畳の坂道はゆっくり歩いても少々疲れてしまいます。途中の「馬籠茶屋」で一服しませんか。
この「馬籠茶屋」は馬籠宿のちょうど中間地点にあり、休憩をするにはベストな位置にあります。店の入り口の水路に水車がありますので、そこで記念撮影される方も多くいらっしゃいます。
こちらの茶屋では名物の五平餅を召し上がってはどうでしょう。五平餅はこの地方の郷土料理なのですが、こちらの「馬籠茶屋」の五平餅は、丸い団子型の五平餅です。五平餅というと「草履型」「小判型」といわれる楕円形の形をイメージしている方が多いようですが、馬籠宿のある中津川地方は昔から団子型の五平餅です。見た目はみたらし団子のようですが、クルミの入った味噌で香ばしく焼いてあり、お客さんの多くが注文します。五平餅は長野、岐阜、富山、愛知、静岡にまたがるかなり広範囲な地域で食べられている郷土料理で、形や味に地方ごとの特徴があります。
こちらの茶屋では、お食事メニューも充実しており、「栗おこわ定食」や「そば定食」などが人気です。
馬籠茶屋 10時から15時まで営業
0573-69-2038
馬籠宿には現在も民宿がいくつかあり、実際に宿泊することができます。江戸時代の旅籠の雰囲気が味わえるこちらの「但馬屋」は、のれんをくぐると、110年前から使い続けている囲炉裏が出迎えてくれます。
客室は馬籠宿の街道の町並みが見られる落ち着いた雰囲気の和室です。火災につながるため客室内での喫煙はできません。所定の喫煙所以外の場所での喫煙も禁止されています。
お食事は自家生産のお米、川魚、山菜の天ぷらなどの料理が並び、地酒やワインなども用意されています。日本酒が好きな方なら、岩魚の骨酒を予約されるといいですよ。岩魚が入ったお皿に熱いお酒を入れ、岩魚の旨味が出てくるまでしばらく待ちます。お酒がだんだんと黄金色に変わってきたら食べごろ(飲みごろ)です。
馬籠宿の民宿に泊まると、観光客がいなくなり静寂に包まれた宿場町の風景がお部屋からご覧になれます。この風景は宿泊者しか見ることができません。各建物のぼんやりとした明かりが、石畳の街道をほのかに照らし、とても趣のある夜景に感動します。
馬籠宿は日帰りでも楽しめますが、にぎやかな昼間とは異なる風景が見られる夜が特におすすめです。民宿に泊まって郷土料理やお酒を楽しみながら、夜の馬籠宿を歩いてみるのもいいですよ。
但馬屋 1泊2食8400円
中津川市馬籠4266
0573-69-2048
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