龍が三日三晩雨を降らせてできたという伝説のある「龍ヶ窪池」。その水は真夏でも驚くほど冷たく、決して濁ることがない透明な水が絶えず湧き出ています。毎分30トン、日量43,000トン。約1.2ヘクタールの沼は1日で全て入れかわるというから驚きです。また、優れた自然環境から自然環境保全地域、鳥獣保護区に指定されています。
どこからが池でどこまでが池なのかわからないほど、まるでそこに鏡があるかのように青い空や鬱蒼と茂る木々を映し出す水面。「静寂に包まれる」という言葉がぴったりで、鳥のさえずり以外音のない世界です。この湧き水はもちろん、飲料水として使われているため、飲むことができます。蛇口をひねって出てくる水とは全く違う美味しさ!旅の疲れも吹き飛ぶ湧き水を飲み、しばしこの静寂の中で美しい水面を眺めてみてはいかがでしょう。ポリタンクや水筒などを持参すれば持ち帰ることもできますよ!
中津川渓谷にかかる真っ赤なアーチ型の「前倉橋」。緑と赤のコントラストが美しく、紅葉の時期は一目見ようと沢山の人が訪れます。この特徴的な柱状節理のある岸壁は、結東層と言って約1,800万年前から1,500万年前の、日本海ができ始めの頃の地層だそうです。
真下を流れるエメラルドグリーンの中津川の色と周りの木々が赤い色を一層引き立たせます。紅葉の時期は大自然に溶け込むようにかかる橋が見事だそうですが、雪化粧した山の中に浮かぶ橋もまた美しいとか。前倉橋周辺には駐車場がないため、近くのお土産物屋さんでお土産を買ったり、しばし休憩をして、写真を撮るのがおすすめです。
津南見玉公園は、見玉集落の大久保地区と呼ばれる場所にあり、330メートルもある断崖絶壁の柱状節理を望むことができます。通称「石落し」と呼ばれる柱状節理(絶壁)は、溶岩が冷えて固まるときにできる規則的な割れ目で、縦に柱が何本もたっているように見え、その断面は六角形のものが多いのだとか。石落としと呼ばれる理由は、この柱状節理が崩れる時、ガラガラと大きな音を立てて崩れ落ちるからだといわれています。
公園の入り口付近には「熊除け祈願」の鐘があり、熊に会いたくない人は鳴らすようにと書いてあります。そう、この秘境秋山郷は、昔からマタギ(熊猟)が盛んで今でもマタギの伝統料理が味わえる場所もあり、お土産に熊肉の缶詰などもあります。熊除けの空砲も山奥から度々聞こえ、熊が冬眠に入る前の秋には注意が必要です。
それはさておき公園内の散策は気持ち良く、四季折々の花々も咲いており中津川左岸の絶壁も見事ですよ!330メートルと東京タワーとほぼ変わらない高さの断崖絶壁は、やはり秋が見頃。時折カモシカに遭遇することもある津南見玉公園は、私たちの想像をはるかに超えた大迫力の公園です。
新潟の橋50選に選定されている「猿飛橋」。秋山郷の中にある国道405号と逆巻集落を結ぶ橋で、中津川渓谷でもっとも狭い断崖の上にかかっています。御覧の通り周辺は落葉広葉樹に囲まれ、新緑、紅葉ともに美しいですが、ここでもやはり一番のオススメは秋。緑の木々が黄色や赤に染まり、中津川の色とのコントラストは絶景!
吸い込まれそうなエメラルドグリーンの中津川は、どうしたら自然界でこんなに美しい色が作り出せるのだろうと不思議と感動でいつまでも眺めていたくなる光景です。ここにも駐車場はないため、あまりゆっくりはできませんが、時間が許せば是非橋を渡ってみてくださいね。
さすが秘境だけあって、携帯の電波が通じないことも多い秋山郷。誰かと連絡を取りたくても取れなかったり、カーナビが誤った場所を案内したりと、電波がないためネットの検索ができないことも予想されます。事前に周辺地図を観光所などで仕入れるなり、ガイドマップを携帯するなり文明の利器に頼らない対策が必要です。
また、ATMやコンビニなどは勿論近くにありません。山の中で必要な物はあらかじめ準備して、事前にガソリンを入れて出かけてくださいね。通年を通して見どころはいっぱいなため、真冬の降雪期にも行けますが、その際はスノータイヤに履き替えるか、チェーンを必ず準備してください!
秘境を安心して心置きなく楽しむために、しっかり事前準備をしてください。そして電波をしばし断捨離して大自然の中へ・・・旅立ってくださいね!
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