オムライスの発祥は大阪にあり!老舗「北極星」で本物の味

オムライスの発祥は大阪にあり!老舗「北極星」で本物の味

更新日:2015/10/14 13:20

旅人間のプロフィール写真 旅人間 はらぺこライター、旅ブロガー
「大阪のグルメでおすすめは?」地元大阪人がよく聞かれる質問の一つ。確かにお好み焼き、たこ焼き、串カツは有名で美味しいですが、どうしても大阪観光と言った目線に…。そこで大阪で長く愛されている老舗洋食店の味は如何でしょうか。例えばオムライス発祥の店として有名な「北極星」はおすすめ。やっぱり本物の味は美味いし、オムライス誕生話も今後の話のネタに知っておきたい。では、ミナミで行列覚悟の人気店の紹介です。

オムライス発祥の店「北極星」

オムライス発祥の店「北極星」

写真:旅人間

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大阪のミナミと言えば誰もが知る繁華街。ド派手な看板が立ち並ぶ道頓堀の界隈から西へと少し行った場所には雑居ビルやホテルなどが多く、その界隈に一軒だけ「和」の佇まいが見えてきます。和食の店か饅頭屋かと思えば、暖簾には「西洋御料理」の文字。そう、この店こそが関西では有名な「北極星」と言うオムライス専門店の本店です。

大阪に来たらお好み焼き、たこ焼きと言った名物料理が目立ちますが、この店は「オムライス」発祥と言われている店。大阪には老舗の洋食屋さんが多く、本当の大阪の味を楽しむなら、やっぱり老舗のお店に限ります。大阪では粉もんだけでなく、洋食屋で原点の味を食べてみるのも面白い!

オムライスは「思いやり」から誕生した料理だった!

オムライスは大阪の北極星が発祥と言われています。どの分野においても発祥には諸説様々ありますが、本店の入り口横には「オムライス誕生秘話」がありますので是非読んでみて下さい。少し温かい気持ちになりますよ。

オムライスは創業間もない1925(大正14)年に大阪で誕生しました。そのキッカケは意外なもので、常連のお客様が胃の具合が悪く、毎日同じオムレツと白ごはんを食べていたそうです。そんな姿を不憫に感じた店主が、玉ねぎを炒めてトマトケチャップライスにしたものを、薄焼き卵で包んだ特製料理としてだしてみたのが全ての始まりだとか。

この店主さんの優しさに、お客さんは大喜びで、「これ、何ちゅう料理や?」と訊ねると、店主は咄嗟に「いつものオムレツとライス、これをくっつけたオムライスでんな。」と答えたのがオムライスの誕生の由来。オムライスは思いやりから誕生した料理だったのです。

オムライスは「思いやり」から誕生した料理だった!

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和の趣で食べるオムライスは大正ロマンの気分に…

この北極星の本店はお店と言うよりも…、ハッキリ言って大きな家です。入り口で靴を脱いで、中庭を横目に廊下を過ぎると和室があり、そこにドーンと置かれたテーブルが座席です。人気店ですので、もちろん相席は当然と言った状態に。
相席ってあまり好きではありませんか?どちらかと言えば敬遠したいと言う方が多いですよね。でも、そんな時こそ店の雰囲気を感じてみましょう。

この北極星でオムライスが誕生した1925年と言えば、大正時代の後半で「大正ロマン」と言われた時代ですね。この頃は西洋の文化が大衆に広まった時代でもありました。きっと、和の雰囲気が色濃く残る中で当時の人は所狭しと、ワイワイ喋りながら洋食を食べていたのかもしれませんね。この店は思わずそんな気分にさせてくれる場所。相席になっても、それを風情として受け入れてみると、益々美味しく食事が出来そうですよ。

和の趣で食べるオムライスは大正ロマンの気分に…

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オムライス誕生の“思い”は今も続く!

北極星のメニューを見ると、明太子とシーフードのオムライスやハンバーグや唐揚げのセットなどが目に付きますが、よくメニューを見ると堂々の一番人気が昔ながらのチキンオムライス。このように素朴なメニューが一番人気と言う点に老舗の奥深さを感じます。

オムライス専門店の北極星では「包む」と言う行為自体を“やさしさ”の表現と捉え、もし気分が休まらない時でも、オムライスを目の前にしたら心が和むと言った一品である事を常に心がけているとか。なるほど、現在でもオムライス誕生の“思い”を持ち続けているのですね。確かに、目の前に届いたオムライスは人が作った温もりがあり、とってもおいしそうです。

オムライス誕生の“思い”は今も続く!

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オムライス発祥の店で、本物のオムライスを!

薄く焼かれた卵で包まれ、その上にトマトソースがトロリとかかっているチキンオムライスの中を割ると、バターで炒めたライスが顔をだします。そのライスをトマトソースに少し絡めて卵も一緒に口に入れてみると、あぁ〜!実に美味い。

オムライスの味を薄味に仕上げている北極星では、卵にも一切味付けをせずに卵そのものの味を活かしています。ところが、淡白な風味は一切ありません。トマトソースですら必要以上に味を主張しないのが素晴らしい。一つ一つの味にバランスを感じます。
一見誰にでも出来そうな料理ほど奥が深いと言いますが、これこそ本物の料理人が作り上げる味なのでしょう。もし、この味を簡単に表現するなら、「素朴であるにも関わらず、永く記憶に残る存在感のある味」と言った所でしょうか。
大阪に来たら、ぜひオムライス発祥の店で、本物のオムライスを食べてみませんか♪

オムライス発祥の店で、本物のオムライスを!

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北極星のお店に関する補足

北極星という名前は、昭和11年に「生活の道しるべせよ北極の天に輝く明星の如く」の言葉から取って命名されたそうです。今や一般的となったオムライスですが、その歴史的背景を知った上で食すと、また趣深いものを感じますね。
また、この本店から北に10分ほど歩くと、「堀江店」もあります。ここはオムライス専門店1号店として昭和59年から長期にわたり人気あるお店です。こちらを利用してみるのも良さそうですよ。詳しくは下部「MEMO」に公式ページのリンクがありますので、そちらにてご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/06 訪問

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