写真:Hiroko Oji
地図を見る美しい木組みの家並みが見られる町はドイツにはたくさん存在していますが、その中でもこのクヴェトリンブルグは1000年の歴史を誇る古都として人気を博しています。その旧市街は戦禍を受けなかったため、交易で栄えた中世以来の姿をそのまま今日に残しており、1994年、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。
町の中心部マルクト広場から町の南西部にある城山の麓まで、どの通りにも両側に美しい木組みの家が建ち並んでいます。中世から存在しているだけあって、木組みの枠も歪んだり、傾いたり、波打つように撓んだり、その古さが実によく伝わってきます。が、なんといっても美しい!写真の木組みは、城山の麓の広場に面したお家たち。完全に観光地化されていない素朴な雰囲気が残る美しい建物です。
写真:Hiroko Oji
地図を見る町の南西の砂岩でできた丘の上に見えるのがシュロスベルグ。ドイツ初代の王ハインリヒ1世の居城の一つだったもので、919年に建てられました。王の死後は女子修道院となり、修道院付属の聖セルヴァティウス教会が最大の見所と言われています。12世紀に建てられた教会は、ラテン十字のロマネスク様式の素晴らしいバジリカを有し、祭壇の左右にある聖具室では宝物も見ることができます。
教会隣接の城博物館内では、木製の彫刻入り家具・調度品、タペストリー、肖像画、絵画などが展示されていて、当時のお城での生活が垣間見られます。なお、ハルツカードで入場できるのは、この城博物館だけで、バジリカの方は別料金が必要になっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る城博物館内の窓やテラス、庭園からはレンガ色した町並みが見渡せます。とてもいい眺めで、庭園の隣にあるレストランやテラスでゆっくりするのもお薦めです。このお城へ登ってくる坂道と門を入ってからの石畳でできている通路は、結構急斜面になっていて、冬は足元が凍り付いて滑りやすいので要注意です。夏の青空をバックに見る風景も素晴らしいものですが、薄っすら雪化粧した、霧の合間から見える幻想的な眺めも冬ならではのもの!決してひけはとりません。
写真:Hiroko Oji
地図を見るこの世界遺産の町クヴェトリンブルグでも、クリスマスの時期には盛大なクリスマスマーケットが繰り広げられます。その中心となるのが、マルクト広場。ルネッサンス様式の均整のとれた建物・市庁舎が広場に面して建っており、石畳の広場にはぎっしりと屋台が立ち並びます。普段なら広場の銅像も目立つ存在なのでしょうが、すっかり屋台に埋もれてしまっています。温かい食べ物や飲み物の屋台が多く、この写真のように、大きな鉄板の上で何種類ものソーセージが焼かれ、端っこで温められたパンにはさんで手渡されます。このホッカホカのパンを片手に、グリューワインで温まる!最高のクリスマスムードを楽しめますよ。
写真:Hiroko Oji
地図を見るマルクト広場の中央には大きなクリスマスツリーがたち、屋台の端っこの方には電飾の綺麗なメリーゴーランドも動いています。この広場を取り囲むのが、木組みの美しい建物たち。1階部分にはモダンなショップが入り上階部分が木組みの構造で、木枠のデザインの美しさに加え、壁の装飾も素晴らしいものばかり。この建物が昔からこの町を見守り続けているなんて、ほんとにスゴイ!の一言に尽きます。
広場から四方八方に延びる通りや路地には、クリスマスの電飾が頭上を飾り、両側に歴史のある木組みが建ち並びます。木組みの家は町全体で1200軒以上もあり、その古さから波打つようにたわんだお家もあるほど。窓辺に飾られたクリスマスのアイテムも素朴で、ほんわかとしている町並み散策もたっぷり楽しんでくださいね。
戦禍を免れて長い歴史を今に伝える世界遺産の町クヴェトリンブルグをご紹介しました。マルクト広場の近くには、木組みの家博物館があり、ここでは、後期ゴシックからユーゲントシュティール(※)様式までの様々な木組み様式のモデルが展示されていますので、お時間があればぜひ立ち寄ってみてください。ちなみに木曜日は閉館日になっていますのでご注意くださいね。この博物館にもハルツカードを提示すると無料で入館できます。ハルツカードについては、MEMOにリンクしておきますので、参考にしてください。
(※)ユーゲントシュティールとは、アール・ヌーヴォーのドイツでの呼称で、従来の様式に囚われない装飾性や、新素材の利用などを特徴とするものです。
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(2024/4/27更新)
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