話題の縁結び神社がスタート!金沢のとっておきの散歩コースを紹介。

話題の縁結び神社がスタート!金沢のとっておきの散歩コースを紹介。

更新日:2015/10/08 17:34

新幹線が開業して金沢の観光地はどこも大賑わい。
とはいえ、混雑した場所をなるべく避けて、静かでゆっくりした時間を過ごしたいと願う旅人も多いはず。
そこで、今回は比較的、混雑の少ない場所で、ゆっくりと散歩を楽しめることを主眼としたコースの一例を、途中のおすすめスポットと共に紹介してみたいと思います。
スタート地点は、最近、縁結びの神様として話題を呼んでいる神社です♪

ご利益があるとジワジワと話題に!?金沢最古の神社でまずは縁結び

ご利益があるとジワジワと話題に!?金沢最古の神社でまずは縁結び
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今回提案するとっておきの散歩コースのスタート地は、金沢21世紀美術館の敷地も面している「広坂」交差点。ここから、このあたり一帯の「広坂地区」の名前の由来にもなっている坂である「広坂」を登っていきます。

坂を登る前、広坂交差点の21世紀美術館の対岸に位置する、金沢最古の由緒ある石浦神社がまず一つ目のおすすめスポット。

この石浦神社、縁結びの願掛けがかなうとして、最近話題となっているようです♪
鳥居に、カラフルなマスキングテープを利用して描かれたハートマークが目をひきます。神社にポップなハートマークという意外な組み合わせもサマになってしまうのが、芸術の街金沢。歴史の重厚さとスタイリッシュさが同居しても違和感がありません。

絵馬も縁結び用にピンクのハートがプリントされたものが売られています。意中の人がいる方は、ぜひ縁結びのお願いをしてみてください。きっとご利益がありますよ〜。

そして、この絵馬のたくさん結ばれた通路の奥へ奥へと進みながら広坂を登っていくこともできます。途中でこの絵馬の通路が終わると、また一般の道路へ合流することができます。色々な絵馬を眺めながら歩くのも一興ですね。

街の中とは思えない静寂の広坂を登り、県立美術館へ

街の中とは思えない静寂の広坂を登り、県立美術館へ
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地名としての「広坂」地区は、広坂一丁目、二丁目のあたりを指し、市役所などが集まる官庁街として知られる土地でもあります。デパートなどの集まる北陸随一のショッピング街、香林坊と隣接しており、金沢の中心部として栄えてきました。

しかし、この地区の名前の由来となっている本物の坂である「広坂」に一歩足を踏み入れた瞬間、街の中であることが嘘のように静まり返った空間が続いているのです。

兼六園の南側、石浦神社との間に続くその坂道、「広坂」ですが、加賀藩時代にはかなり幅が広かったことから、次第に「広坂」と呼ばれるようになったそうです。

この界隈は、当時、武家屋敷が建ち並んでいました。その名残で古い石垣が残っており、周囲の樹木と相まって、とても趣のある風景となっています。
その味わい深い雰囲気を楽しみながら、坂を少しずつ登っていきましょう。

さてこの坂としての「広坂」は、現在石川県立美術館となっている場所までとなっています。

現在の石川県立美術館の敷地は、加賀藩のかつての筆頭家老として知られる、本多家の屋敷があった場所としても知られます。

江戸時代、もっとも裕福な部類であった百万石の加賀藩には9人の殿様がいると言われており、当主の前田家以外の8人の家老でも、その石高は一般的な多くの大名よりも上だったと言われています。

その中でも筆頭家老だった本多家は、徳川幕府に縁が深く、江戸と加賀藩の関係を潤滑にするために大きな役割を果たしたと伝えられています。

兼六園の隣に位置する広大な敷地に、本多家が威風堂々とした屋敷を構えていたその跡が、現在、県立石川美術館になっています。
写真は美術館の庭園です。

カフェで一休みしつつ、厳選石川素材のスイーツを味わう

カフェで一休みしつつ、厳選石川素材のスイーツを味わう
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この美術館に入館してすぐお目見えするのが、NHKの人気の朝ドラ「まれ」で、洋菓子の監修をしていることでも知られる天才パティシエ辻口博啓氏のパティスリーカフェ、「ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA」。

ここに立ち寄ってぜひケーキも味わってみてくださいね。地元石川の素材を生かした芸術品のようなケーキを楽しむことができます。

さて、カフェのすぐ横に、裏庭に通り抜けられる出入り口があるので、そこを通って、庭園に出てみましょう。

カフェの店内の大きなガラス張りは店内からも圧巻ですが、庭園側からみても、まるでひとつの芸術作品のように、美しく庭園の緑とのハーモニーを奏でています。

こんなところにいきなり急な階段と滝が!?

こんなところにいきなり急な階段と滝が!?
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その庭園を少し歩くと、どこからともなく、滝の流れるような水の音が聞こえてきます。

一帯どこに水源が?と思うと、なんと足元にこんな急激な階段と、滝がまるで真下に向かって落ち窪んでいるように存在することに驚きます。

ここは台地の上に位置しているので、いきなりこんな風景が現れるのです。

この急な坂道を、すぐ脇を落ちていく流れを楽しみながら降りていくのが、この散歩コースの醍醐味です。街のど真ん中なのに、まるで山の深奥部にいるような感覚を味わえます。

降りて振り向けばまた圧巻の風景が

降りて振り向けばまた圧巻の風景が
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この階段、ほんとうに急なので、美しい風景を写真におさめたい気持ちはわかりますが、途中で足を止めての撮影はくれぐれもご注意くださいね。
特に雨などで濡れていると滑りやすいので足元に気をつけましょう。
階段をすべて降りると、緩やかな小径が続き、やがて本多公園へと出ます。

今回ご紹介するコースはここまでですが、本多公園を抜けて、鈴木大拙館方面へ歩くこともできますし、本多公園に隣接する金沢歌劇座の脇を抜けて、小さな店のひしめく柿木畠商店街を通り、ショッピング街の片町ゾーンへ向かうコースなどがこのあとおすすめの散歩コースです。

またすぐにこの急な階段を降りないで、石川県立美術館の庭園をもっとじっくりと散策するのもおすすめです。庭園には注意深く探すと、本多家の屋敷跡があちこちに残存しています。

金沢市によって発掘調査の途中の段階で、全貌はまだつまびらかにされていない段階の、屋敷の石垣や門の跡をほとんど当時のまま目にすることができます。

どれも観光者向けに整備されているわけでもなく、歩いていると突然、半ば土に埋もれた石垣などに出くわすので、とても生々しく当時を偲ぶことができます。

街の中を散策しているだけで、考古学的に価値のある痕跡にいくつもお目にかかることができるのも金沢の魅力ですね。

いかがでしたか?

金沢はもともと人口もそれほど多くはない街なので、静かでしっとりとした雰囲気が魅力の街。
今回ご紹介したコースでは、それがよく味わえるのではないかと思います。
ぜひ実際に歩いて、自分だけの知っているより深い魅力を見つけてくださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/05 訪問

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