標高3000mの断崖絶壁の寺!ブータン「タクツァン僧院」はチベット仏教の聖地

標高3000mの断崖絶壁の寺!ブータン「タクツァン僧院」はチベット仏教の聖地

更新日:2016/02/25 18:20

Kaycom Dのプロフィール写真 Kaycom D 秘境絶景トラベルライター
ブータンのみならず、チベット文化圏の中でも有名な「タクツァン僧院」は、標高約3000mの断崖絶壁に張り付くように建っています。グルリンポチェ(パドマサンバヴァ)が瞑想したとされる洞窟があり、世界中からたくさんの参拝客が訪れるチベット仏教の聖地。
一生懸命登った先に現れる僧院の美しさには感動間違いなしです!

タクツァン僧院への参拝は森の中からスタート

タクツァン僧院への参拝は森の中からスタート

写真:Kaycom D

パロの郊外にあるタクツァン僧院へは、麓の登山口まで車で行き、そこから山道を登っていくことになります。
※パロについては関連MEMOに記載の「映画『リトルブッダ』のロケ地!おとぎの国ブータンの都パロの名所を巡る」をご覧ください。

駐車場で車を降り、まずは森の中を歩いていきます。
道はまだなだらかなので、すがすがしい空気の中を気持ち良く歩けるでしょう。

早くも木々の間からは、天に聳える断崖にタクツァン僧院がチラチラと見えるのですが、まだ豆粒大の大きさ。本当にあんなところまで登るのかという気にさせられますが、ここには「僧院には行きたいけど山歩きはなるべく避けたい」という人向けに、何頭もの馬がスタンバイしています。馬で行けるのは途中までですが、実際に利用している人もいます。

森を進んでいくと、水で回る巨大なマニ車のお堂が出現。木洩れ日の中に建つその姿はとても美しく、聖地らしい神聖な雰囲気を醸し出しています。

そこを過ぎるとだんだんと山道らしい道になり、坂も急になっていきます。
周りの景色を見ながらのんびり登っていきましょう。

僧院を眺めながら休めるカフェテリア

僧院を眺めながら休めるカフェテリア

写真:Kaycom D

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麓から1時間半弱で第一展望台のカフェテリアに到着。

展望台からは、谷を挟んだ向こう側の崖に僧院の全貌を見ることができるので、ぜひ立ち寄りたいポイント。距離的にはまだありますが、麓から見たあの絶望的な小ささと比べると、だいぶ近づいてきたことを実感できます。

ここでは、食事やお茶をすることができるので、僧院を眺めながら一息つきましょう。

タクツァン僧院の写真を撮るならここ

タクツァン僧院の写真を撮るならここ

写真:Kaycom D

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レストハウスから僧院まではもうあと半分。

すれ違う様々な国の人たちと挨拶しながら進んでいくと、一気に視界が開け目の前に僧院が姿を現します。

谷の向こうの僧院からこちら側までは、たくさんのタルチョが渡されていて、黒い崖に建つ白い僧院とのコラボはまさに圧巻!

この風景は、ブータンを紹介するガイドブックや旅行会社のパンフレットなどにもよく掲載されていて「ブータンと言えばこれでしょう」という代表的な景色のひとつです。

深い谷底に流れ落ちる滝

深い谷底に流れ落ちる滝

写真:Kaycom D

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ここからは、スコーンと切れ落ちる山肌の道を下っていきます。(せっかく登ったのにもったいないですが)
途中から緩やかになりますが、最初は結構急なので注意しましょう。

谷底まで来ると、断崖の上から流れ落ちる滝の真下にでます。見上げると、真っ青な空に白い水の流れがなんとも美しい。
滝を横切るように橋が渡されているので、マイナスイオンをたっぷり浴びながらその姿を見ることができます。

橋を渡ると僧院はもう目と鼻の先。あと一息がんばりましょう!

タクツァン僧院で参拝

タクツァン僧院で参拝

写真:Kaycom D

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今まで下りてきた道を谷の反対側に見ながら階段を上っていくと、ついに僧院に到着。

タクツァン僧院は「虎の棲家」という意味があり、ブータンにチベット仏教を伝えたグルリンポチェが虎に乗ってやってきて、洞窟の中で瞑想したとされる場所。
チベット仏教圏の聖地なので、露出の多い服での訪問は避けましょう。

まずはお堂でお参りです。
絶壁という場所柄小さめですが、それぞれのお堂には立派な仏像が安置されています。
せっかく苦労してここまで来たので、できれば正式に、五体投地でお参りしてみましょう。これまでの疲れと標高の高さで息が切れるかもしれませんが、きっと忘れられない思い出になるはず。

いくつかのお堂を周り外に出ると、ちょっとした運試しができる場所があります。そこには、小さな窪みのついた岩が祀られていて、岩から数メートル離れたところから目を瞑って歩き、見事岩の窪みに指を差し込むことができたら願いが叶うというもの。
ぜひ挑戦してみてください。

グルリンポチェが瞑想した洞窟を覗いて見ると、真っ暗な狭い洞窟の底にパックリ穴があいています。そこからは外の光が差し込み、一見したところ、人が座れそうなスペースはほんの少ししか見あたりません。間違って転げ落ちたら確実にどうにかなる高さですが、こういう場所で行う瞑想こそ、より高い徳を積めるのかもしれないですね。

最後に・・・

タクツァン僧院は、ブータンに行ったらぜひ訪れてほしい場所のひとつです。
グルリンポチェが瞑想したという聖地であると同時に、標高3000mもある断崖絶壁に建つ僧院の姿というのは、必ずや、ここまで来てよかったと思わせてくれる光景でしょう。
辿りつくのに苦労する分、参拝を終えた後の達成感はかなりのものです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2008/11/05−2008/11/10 訪問

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