どこのマヤ遺跡に行っても、中核となる大広場があります。
ティカル遺跡では、その広場の東側と西側に、高さ50メートル以上もあるテンプロ(神殿)が向かい合うように建てられています。
この写真の神殿は、遺跡を維持するために立ち入り禁止ですが、この向かいにある第二神殿は、登頂できティカルを一望できます。
ティカルの建造物は、マヤの遺跡と比べると傾斜がきつく、上まで登る途中もちょっとした恐怖を感じます。
この神殿は、宗教的な目的のため、また権力のあった人の遺体を葬って個人を敬うために建てられたそうです。
当時、建設のために動物を使ったような記録が残っていないため、もしかしたら多くの人たちの人力だけで、作られたのかも知れません。
そのような奴隷のように働かされていた人たちも、この完成した巨大な建物を見て、自然とマヤの神々を崇拝しようという気持ちになったことでしょう。
1000年以上たった今でも、その堂々とした存在感は衰えることなく、観光客の心を熱くさせます。
前述の大広場の北側と南側には、アクロポリスがあります。
ここは、宮殿か行政府であったと考えられています。
また、貴族たちの住居もここにあり、複雑な迷路のようになった建物の中を探検することができます。
南側のアクロポリスの近くには、トリプル競技場があり、かつては防具に身を包み、命をかけた競技者たちが跳ね返すゴムボールの弾む音が響くのが聞こえたことでしょう。
現代に残された遺跡だけを見ると、過去には憩いの時間など無かったのではないかと思わせる、威圧感があります。
さらに、ここティカルは文化の面だけではなく、気候や立地のことも考えると、生活が楽なものではなかったことが伺えます。
普通どの時代でも、文明は川の近くに存在するようになり、人が生きていくうえで不可欠な水を簡単に入手できるようにします。しかしティカルの近くには、川や湧き水のような場所は無く、雨水だけに頼っていたそうです。
さらにこの辺りの地質は、貴重な雨水をすぐにしみこませてしまうため、幾つかの貯水池を作る必要がありました。
一年の半分は雨の降らない乾季があるため、乾季の終わりの時期には水も少なくなり争いが耐えなかったかもしれません。
スター・ウォーズのお好きな方は、この景色に見覚えがあるかもしれません。
第四神殿からの雄大な景色が、エピソードIVに用いられました。
数秒ではありますが、ミレニアム・ファルコン号が、ここの上空を飛行したんです。
名称ジョージ・ルーカスの心に留まったこの景色、ファンの方なら一度は訪れたい場所でしょう。
この第四神殿は、脇に建てられた木の階段で、登ることができます。
遺跡には関心の無い観光客も、息を呑むようなこの絶景を見ると、来た甲斐があったと満足します。
ティカル遺跡公園の中には、登頂できる遺跡が沢山ありますが、もし体力などの理由で一つしか登ることが出来ないのであれば、この神殿をお勧めします。
65メートルもある巨大な神殿から、ジャングルそびえたつ神殿群を眺めることができます。
写真の左から、前述の第一神殿、第二神殿、そして上部だけ修復され下は未だに土に覆われている第三神殿です。
ティカル遺跡公園内はジャングルの中を移動することになりますが、歩道や標識が整備されているために安心して散策することができます。
歩いていると、遠くでホエザルの吠える声が聞こえたり、大きなくちばしを持つオオハシを見たり、たくさん動物や虫たちを観察することができます。
そんな幾千もの建造物や石碑、また、ティカルの自然について詳しく知りたいという方は、正式なガイドを頼むといいかもしれません。地元の人にしかわからないことも教えてくれるでしょう。
英語とスペイン語はもちろん、日本語を勉強して案内してくれるガイドもいます。
ティカル遺跡の訪問は、緑の青々した雨季(5月から10月頃)がきれいなのでおすすめです。。
また、できるだけ気温の上がらない朝早くに行くと、蚊も少なく気持ちよく散歩できますよ。
ジャングルの中の遺跡群で、珍しい植物や、動物たちの鳴き声に耳をすましていると、タイムスリップしたように気分になるでしょう。
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(2024/4/26更新)
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