長野・地獄谷温泉と野猿公苑

長野・地獄谷温泉と野猿公苑

更新日:2014/02/03 15:33

えんべるのプロフィール写真 えんべる
渋温泉をはじめとする湯田中温泉郷に来ると、この地獄谷温泉と野猿公苑に立ち寄るのがお決まりのコース。
清流と山に挟まれるように建つ一軒の温泉宿「後楽館」はまさに秘境の秘湯。そしてその先にあるのはまさに猿のパラダイスだった。

間欠泉が噴き出る秘湯、地獄谷温泉「後楽館」

間欠泉が噴き出る秘湯、地獄谷温泉「後楽館」

写真:えんべる

渋温泉から横湯川沿いを湯田中方面に進むと、左へ折れる山道がある。車がぎりぎりすれ違えるかどうかの細い道をくねくねと5分ほど上ると、地獄谷温泉の駐車場へ。ここで駐車料金500円を払い、その先は山道を10分ほど歩くことになる。
この道はかなり急な段差もあるので、できればスニーカーなどで来ることをおすすめしたい。唯一の宿、後楽館もこの奥にあるので、宿泊する場合はスーツケースなどよりリュックでも背負った方が無難だろうなと、泊まってない私ですらしみじみ思った。

なお、渋温泉からのアクセスとなるこの道は、冬季は雪のために閉鎖されてしまう。地獄谷温泉といえば、やはり雪に囲まれた温泉と露天に入る猿、という絵が似合うので冬に訪れる人も多いだろう。冬場に行く場合はこのルートではなく、渋温泉の川向こうにある上林温泉まで行き、そこの駐車場に車を停めて、2キロほどの道のりを歩かねばならない。そうなると、やっぱりスーツケースなんか持っていくとエライ目に遭うんじゃないかと夏場に来た私ですらしみじみ思った。

そんなわけで、たどり着くにも一苦労な地獄谷温泉なのだが、山道を抜けると一気に景色が開き、横湯川上流のせせらぎとそびえ立つような山に囲まれた場所に出る。この先に建っているのが秘湯の宿、後楽館だ。(宿情報は下部関連リンク参照)

後楽館を抜けて橋を渡ると、すごい勢いで噴き出す温泉が(写真右)。天然記念物に指定されている間欠泉である。確かに、山奥にこんなものがブシューと噴出していたら地獄谷と呼びたくもなるだろう。

さらに山道を上ってやっと着いたよ野猿公苑

さらに山道を上ってやっと着いたよ野猿公苑

写真:えんべる

野猿公苑は、この後楽館の敷地内を抜けて行く。木造の、いかにも湯治場といった風情の宿にはもちろん露天風呂があり、冬の寒い時期になると周辺の猿たちと混浴しつつ雪見温泉、としゃれこむこともできるらしい。

高台にある野猿公苑からは先ほどの後楽館を見下ろすことができる。つまりこのあたりの猿達は、ここからいつも人間を見下ろしているわけで、動物園で猿山を見下ろしている人間とは立場が逆なわけだ。

受付で入苑料500円を払って中へ進む。

◆地獄谷猿公苑
■夏季(4月ごろ〜10月ごろ)
 開苑時間 8:30ごろ 閉苑時間 17:00ごろ
■冬季(11月ごろ〜3月ごろ)
 開苑時間 9:00ごろ 閉苑時間 16:00ごろ

■入苑料 
大人(中学生以上)500円 
小人(5歳以上中学生未満)200円

至近距離まで普通に近づく猿

至近距離まで普通に近づく猿

写真:えんべる

地獄谷野猿公苑では、ニホンザルを野生のまま自然な形で保護している。人間を見ても恐れたり襲ったりしないよう、餌付けも行っている。が、決して猿と「交流」するための場所ではない。「お猿さんが日常的に暮らしているところに、人間がちょっと見学させて頂きに来ましたよ」というスタンスと思えばいい。よって、ここでは猿と必要以上に目を合わせたりしてはならない。近づいたり餌をやるなどは厳禁である。
立て看板に「サルはあなたのことは仲間などと思ってません」という非情なメッセージが書かれているが、その通り、行ってみると猿はこちらが近づかなくても至近距離を歩いたり座ったリしているが、人間には全く見向きもしない。

地獄谷野猿公苑では撮影は自由だが、下記の禁止事項がある。
・近づき過ぎない、触らない
・餌をやらない、食べ物を見せない
・必要以上に目を合わせない

そんなわけで、道沿いにはこんなふうに猿があちこちに佇み、人間がすぐそばを通っても全く意に介さない。

夏でもそれなりに温泉に浸かっている猿

夏でもそれなりに温泉に浸かっている猿

写真:えんべる

高台にある猿公苑の受付を通って山沿いの道を進むと、再び下へ降りる階段がある。横湯川を渡り、川沿いの開けた場所に猿専用の温泉がある。

寒い冬場は温泉でくつろぐ猿がもっといるが、夏でも何匹かは温泉に入って泳いだり遊んだりしている。
なお、ここでの猿撮影はズームをほとんど使っていない。ズームレンズを持ってきたが、実際は本当にすぐ目の前に猿がいるので、そのまま撮影することができた。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/08/28 訪問

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