幻想的な「光の道」が沖縄に!渡名喜島・フットライト通りが息を呑むほど美しい

幻想的な「光の道」が沖縄に!渡名喜島・フットライト通りが息を呑むほど美しい

更新日:2015/10/04 18:23

手塚 大貴のプロフィール写真 手塚 大貴 バックパッカー旅の提案人、スポーツ観戦トラベラー
沖縄には有名な離島が数多くありますが、今回ご紹介する「渡名喜島」は一般的にはあまり知られていない島なのではないでしょうか。でも実は渡名喜島には、沖縄でもこの島でしか見られない、とっておきの美しい風景があります。
それは「フットライト通り」の風景。夜になると、集落を通る白砂の道が、温かいフットライトで照らし出されるのです。

不思議なほど幻想的で、心癒される「光の道」。あなたも歩いてみませんか?

沖縄県で最も面積が小さく、最も人口が少ない渡名喜村

沖縄県で最も面積が小さく、最も人口が少ない渡名喜村

写真:手塚 大貴

地図を見る

那覇の北西85km、慶良間諸島と久米島のほぼ中間に位置する三日月形の小さな島が「渡名喜島」です。
周囲12.5km、人口は400人ほど。渡名喜島が属する渡名喜村が、沖縄県で最も面積が小さく、かつ最も人口が少ない村であるということを知れば、いかに渡名喜島が小さな離島であるかがわかりますね。

一般的にはあまり知られていない渡名喜島ですが、2009年公開の長澤まさみさん主演の映画『群青 愛が沈んだ海の色』のロケ地となったことでその名が少し知られるようになりました。集落内には映画の資料館やロケに使われた古民家などが残り、島の見どころのひとつとなっています。

しかしまだまだ訪れる観光客は少ない島ですので、静かな離島でのんびりと沖縄時間を満喫したいという人にはオススメの島です!

国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された歴史ある集落

国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された歴史ある集落

写真:手塚 大貴

地図を見る

渡名喜島の1番の見どころは、なんといってもその集落です。

赤い瓦屋根の古民家、緑のフクギ並木、黒いサンゴの石垣、そして白い砂の道・・・。
色彩豊かな沖縄の離島の原風景がこの渡名喜島には残されています。

渡名喜島の集落は、沖縄県では竹富島とともに、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている、国のお墨付きをもらった集落。
竹富島の集落が観光地化されているのに対して、渡名喜島の集落は素朴なありのままの風景が残されているのが特徴です。
渡名喜島の魅力はズバリ、「観光地化されていない」というところにあるのではないかと思います。

さて、そんな渡名喜島の集落を東西に貫くのが村道1号線。実はこの白砂の道こそが、魅惑の「フットライト通り」なのです!

村道1号線は夜になると…。温かい光が灯る「フットライト通り」に

村道1号線は夜になると…。温かい光が灯る「フットライト通り」に

提供元:観光情報|渡名喜村役場

http://www.vill.tonaki.okinawa.jp/menuIndex.jsp?id…地図を見る

昼間散策した渡名喜島の集落を、日が暮れてから再び訪れてみましょう。
そこには昼間とはまったく異なる、幻想的な光景が広がっているはず。
それが夜の村道1号線、「フットライト通り」です!

村役場の前からあがり浜まで、長さ800mほどの村道に沿って設置された152個のフットライト。
日が暮れるとそれらが一斉に点灯し、集落を貫く白砂の道は、たちまち「光の道」に変貌を遂げます。一目見た瞬間、思わずハッと息を呑むような、本当に美しい光景です。

どこまでも続いているかのように見える、柔らかな光の連なり。
フットライト通りに足を踏み入れれば、渡名喜島の夜の美しさに魅了されること間違いなしです!

満天の星が見えるように、という思いが込められたフットライト

満天の星が見えるように、という思いが込められたフットライト

写真:手塚 大貴

地図を見る

この渡名喜島の「光の道」、人口流出や高齢化の課題を抱えた村が、島おこし事業の一環として、2000〜05年にかけて整備したもの。夜間の安全性を確保するとともに、満天の星が見えるようにとの思いを込めて、防犯灯をフットライトに変えたのです。
夜間のハブ対策など実用性を兼ねるとともに、沖縄の満天の星空を守りたいという素敵な思いが秘められているんですね。

足下には温かなフットライト、見上げれば星々の光・・・。
島民にとっても、観光客にとっても、優しい気持ちにさせてくれるこの「光の道」、2011年には美しい景観づくりに贈られる第1回パブリックデザイン賞を受賞しています。

幻想的な「光の道」は島に宿泊した人だけが見られる光景

幻想的な「光の道」は島に宿泊した人だけが見られる光景

写真:手塚 大貴

地図を見る

この渡名喜島の「光の道」は、島に宿泊した人だけが見られる光景です。渡名喜島の宿泊施設としては、民宿が4軒あるのみですので、必ず宿の予約をしたうえで島を訪れるようにしましょう!

ところで民宿が4軒しかないということは、島を訪れる観光客の数にも限度があるということです。つまりこの渡名喜島が観光客で混雑するようなことは、基本的にはあまりありません。
だからこのフットライト通りはいつ訪れても、しんと静まり返った集落の中を優しい光が包んでいて、自分だけの時間を楽しむことができるのです。

夜の渡名喜島に現れる幻想的な「光の道」。
時間をかけて訪れてでも見る価値のある風景が、この小さな島には確かにあります!

フットライト通りが演出してくれる、渡名喜島の「何もしない」夜

私がオススメする渡名喜島の過ごし方、それは「何もしない」こと。

渡名喜島はそれほど見どころが多い島ではありません。そのため、あくせくと観光名所を巡るような必要はなく、ゆったりと集落を散策したり、海辺でのんびり休んだりといった過ごし方が最適。そして夜、フットライト通りに光が灯れば、訪れるべき場所はもう他になくなるはずです。
そこに待っているのは「何もしない」夜。フットライト通りの煌きの中を歩きながら、これこそが本当の贅沢な夜の過ごし方なのだと感じることができるのではないでしょうか。

渡名喜島へのアクセスはフェリーのみで、那覇・泊港と久米島を結ぶフェリーが寄港します。毎日午前中に上下1便が寄港(4〜10月の金曜日に限り、那覇行きが午後にも1便寄港)しますが、冬場などは欠航することも多いので、余裕のある日程で訪れることをオススメします。時刻表などは、<関連MEMO>の久米商船サイトでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/04/24 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -