芸術家が多く住むこの町は、どこを見ても自然をふんだんに使った芸術作品のようです。かわいらしい石造りの家々には赤や緑の蔦が生い茂っており、石畳の小道を歩いているだけで、絵本の中に迷い込んだかのような気持ちにさせてくれます。
自然と歴史的建造物を大切にするデュルビュイは、その美しさを直に感じてほしい町。ここに滞在していると、こんなにも美しい場所で日々穏やかで豊かな生活を送る地元の人々が羨ましくなってしまうほど。町並み眺めていると、ゆったりとした時間が流れ、心が洗われるような清々しさを実感できます。
町にはワッフル・チョコレート・たんぽぽを使ったコンフィチュール・地ビールなどのショップや、素敵なカフェがひしめいています。日本にはない物づくしで、目移りしてしまいそうですね。デュルビュイを訪れたのなら、町の散策を兼ねてかわいらしいショップを巡り、カフェに入ってテラスでコーヒーを飲む、それだけで新鮮な楽しさが発見できるはず。美しい町の中に身を置いてゆったりと過ごすことが、どんなに贅沢で特別な時間なのかが分かります。
デュルビュイの人々は美食家が多く、小規模な街にしては格式の高いレストランが多く存在しています。ちょっと特別な休日を過ごすためにデュルビュイを訪れるベルギー人が多いのもその証拠です。
デュルビュイのあるワロン地方はフランス語圏に位置するため、ベルギー料理だけではなくフランス料理も主流となっています。そんな中でもおすすめは、レストランとしても営業しているオーベルジュ「Le Clos des Recollets」。フレンチをベースにした、地元でも評判の最高ランクのお食事が楽しめます。
「Le Clos des Recollets」の料理は、食べてしまうのが勿体ないほど見た目も鮮やかなものばかり。味はもちろんのこと、食器や盛り付けなどの細部にまでシェフのこだわりを感じます。おすすめは新鮮な食材を使った「フレッシュサーモンのディルとサワークリーム添え」や「鴨肉のオレンジソース」。サーモンは、ディルの香りと爽やかなサワークリームのコクが良く合う前菜です。メインの鴨肉のグリルとオレンジソースの組み合わせは、意外かもしれませんがこちらではメジャーで、甘酸っぱいオレンジソースが鴨肉の旨味が一層引き立ててくれます。
町の中心の高台にある「デュルビュイ城」。旧市街に建つ聖ニコラ教会の反対側の坂道を登ってすぐの場所にある古城です。9世紀ごろに建造された当時は要塞として機能しており、17世紀にはこの地のデュルビュイ伯爵の居住地となりました。
高くそびえる「デュルビュイ城」は町のシンボルであり、現在では人々が集まる憩いの場としても人気のスポットです。週末には城の前の広場でマーケットやパーティーなどが開かれて、賑やかな雰囲気に包まれます。この古城の展望台からの眺めも素晴らしく、城の下を流れるウルト川とデュルビュイの美しい旧市街が一望できます。
訪れる日本人観光客の数も少しずつ増えてきたものの、まだまだベルギーの観光地としては穴場スポットのデュルビュイ。
海外旅行に来たのだから、あれもこれも…と詰め込んでしまう事も多いかと思いますが、デュルビュイは小さな町なので、時間に追われる心配はありません。ぜひこの世界一小さな町を訪れて、じっくりと町の景色や雰囲気を味わってみてくださいね。
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(2024/4/20更新)
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