1500年代半ばに建設されたとされる橋「スターリ・モスト」は、負の世界遺産として登録されています。かつてこの地にはイスラム系住民とカトリック系住民が共存していました。しかし、1990年代のボスニア・ヘルツェゴビナ内戦によって互いの民族は対立し、多くの命が失われたのです。
スターリ・モストも破壊され、一時は川に崩れ落ちました。その泥沼化した内戦は1995年に終結し、その後復興が進められました。スターリ・モストもその対象となり、2004年に復興工事が完了しました。
現在、スターリ・モストは東側のイスラム系地区と西側のクロアチア系地区をつなぐ物理的、心理的架け橋となり、平和の象徴として存在しているのです。
スターリ・モストの東側の川岸を北へ100mほど進んだところにコスキ・メフメット・パシナ・ジャーミヤというイスラム寺院があります。内部は、装飾が美しく、メルヘンチックな感じがします。
この寺院の裏庭は、スターリ・モストを撮影する絶好のポイントとなっており、正面から橋を見渡すことができます。
コスキ・メフメット・パシナ・ジャーミヤでは、塔に登ることをぜひおすすめします。寺院の内部から、せまいらせん階段を登っていくと、橋を含めた街並みを一望することができます。エメラルドグリーンの水と赤い屋根のコントラストが鮮やかで、格別な景色を堪能することができます。
川をはさんで東側はイスラム系住民、西側はクロアチア系住民の居住区。建物の雰囲気の違いが分かると思います。現在では、徐々に隔たりは緩和されてきており、互いの地区の大学に行ったり、互いの地区の人と結婚したりする人もいるそうです。
橋の周辺は、お土産屋さんやレストランが並んでいて、とても活気があります。中でもアイスクリームが安く(100円ほど)、いろいろな種類があり、人気があります。
また、手作りの民芸品などがたくさん売られており、木でできたおもちゃはしかけが面白く、子供にも大人にも喜ばれると思います。また、紛争中の橋を撮影したポストカードも売られており、今の雰囲気とは全く違うことに驚かれることでしょう。
いかがでしたでしょうか?
クロアチアからアクセスも良く、モスタルを訪れる旅行者も増えています。現在はとても活気があるモスタルですが、訪れる際には、事前にモスタルの歴史を少しでも調べておくと、美しい橋がまた違った視点で見えてくると思います。ぜひ楽しんできてください!
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(2024/4/26更新)
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