京都にいるときゃ、等持院と呼ばれたの!? 北鎌倉 長寿寺

京都にいるときゃ、等持院と呼ばれたの!? 北鎌倉 長寿寺

更新日:2015/09/25 11:10

鎌倉には数多くの寺院があります。しかし、鎌倉の寺院は京都の寺院と比べると洗練さで見劣りするように思えてなりません。やはり、武家文化と公家文化の違いなのでしょうか?京都の寺院は手入れが行き届いて整然としているのに対し、鎌倉の寺院は自然のまま草木が生えっぱなし。無骨な感じなのです。

そんな鎌倉にあって、手入れが行き届いた、京都っぽさを感じさせる美しいお寺を紹介します。

鎌倉における足利尊氏の菩提寺

鎌倉における足利尊氏の菩提寺
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その美しいお寺は、JR北鎌倉駅から徒歩10分の場所にある長寿寺。入口の「足利尊氏公ゆかりの寺」と記された看板が目を引きます。
長寿寺は、初代鎌倉公方の足利基氏が、父、足利尊氏の菩提を弔うために尊氏邸跡に建立したお寺。境内の奥には尊氏のお墓があり、遺髪が埋葬されているといわれているのです。

足利氏の菩提寺といえば、京都市北区にある等持院を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?等持院にも尊氏のお墓があり、京都における菩提寺なのです。人望厚い足利尊氏、鎌倉・京都それぞれに菩提寺があるのです。

長寿寺も等持院も、寺の名前は法名に由来しています。法名とは、生前から仏弟子に与えられる名前、仏教におけるクリスチャンネームのようなもの。

足利尊氏の法名は、京都では等持院殿、鎌倉では長寿寺殿。
そう、等持院も長寿寺も足利尊氏の法名に由来しているのです。

鎌倉らしからぬ洗練されたお寺

鎌倉らしからぬ洗練されたお寺
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山門を過ぎると、正面に本堂が見えます。
建てられてそんなに時間が経っていないらしく、重厚さは感じませんが、清楚な感じが、幾何学模様の敷石と相まってSo Beautiful。
整然と整備された境内は、他の鎌倉の寺には見受けられない洗練さを感じさせるのです。

本堂に入ると受付があり、拝観料を払うと驚いたことにポストカードをいただくことができ、とてもフレンドリーな印象を与えてくれるのです。そんな心遣いが拝観前にすでに長寿寺ファンになりそうな予感を感じさせるのです。

観音堂を臨む書院

観音堂を臨む書院
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書院は観音堂がある庭園に面しており、小方丈からは中庭を眺めることができます。
いずれも窓際にはレッドカーペットが敷いてあり、座ってじっくり庭を眺めることができます。人気のある京都のお寺のように観光客が押し寄せることもないので、時間を忘れ、ゆっくりと庭園と対峙することができるのです。そこが京都にない鎌倉の良さかもしれません。

書院から臨む中庭は、苔の庭の中にまっすぐに敷石が観音堂へ伸びており、何とも言えない風情があり、文句なくSo Beautifulなのです。

紅葉の名所は新緑の名所

紅葉の名所は新緑の名所
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書院・小方丈が取り囲む中庭は、白砂と苔の調和が素晴らしく、春には新緑、秋には紅葉がSo Beautiful。
紅葉の名所は新緑の名所とは、JR東海もよく言ったもの。これからの紅葉シーズンが待ち遠しく感じられます。天候が左右する紅葉、今年も美しい紅葉が見られることを願うばかりです。

紅葉の見頃は11月下旬〜12月上旬

紅葉の見頃は11月下旬〜12月上旬
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新緑が美しい中庭も、秋を迎えると装いをしだいに変えていきます。
鎌倉は、紅葉の見どころが場所によって時期が微妙に異なります。
長寿寺の見頃は、11月下旬〜12月上旬。
しかし、長寿寺は公開時期が限定されており、絶好の時期に紅葉が見れるとは限らないのです。

雨が降ったら公開中止、気まぐれな寺

So Beautifulな長寿寺ですが、あまり知名度は高くないようです。
長寿寺は季節限定公開の寺なので、観光客に一般的には認知されていないみたいです。

数年前までは非公開の寺であり、現在でも4月上旬〜7月上旬、10月上旬〜12月上旬の日金土祝のみ限定で公開しており、訪れるタイミングが難しい寺なのです。

さらに、天候が悪い場合は、公開中止。長寿寺を訪れるには、天気予報をチェックすることを忘れてはなりません。
紅葉のピークの時期も悪天候ならば、拝観できないのです。
絶好の紅葉を今年見られるかは、神のみぞ、いや仏のみぞ知ることなのです。晴れたらラッキー、会社をサボってでも、訪れてみる価値のあるお寺なのです。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/02 訪問

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