ここは、伊豆急行「今井浜海岸駅」から、徒歩で約3分ほどの場所にある「今井荘」です。
首都圏から新幹線や電車を使えば、約2時間30分で着けてしまう便利な場所にあります。
今井荘は、今井浜海岸に面していて、海を見ながらのんびりと寛ぐことができます。白砂や松の青色が綺麗で、その上、静かなので昭和天皇や、今上天皇(現在の天皇陛下)がご静養に訪れたそうです。
宿の創業は、昭和8年。約80年続く純和風温泉旅館で、天皇陛下は、昭和46年に下田市の須崎御用邸ができる前に訪れたと言います。
現在の建物は、昭和60年代に建てられたもので、4階から上の階が客室になっているので、抜群の眺望を見渡すことができます。
宿に入ると、フロントの横に、このような展示物があります。これは、平成8年に行われた「第45期 王将戦七番勝負・第一局」で使われた将棋盤と駒。羽生善治名人が谷川浩司王将に挑んだ、熱い戦いが繰り広げられました。
盤覆の内側に、両者の力強い揮毫がされており、この将棋盤は宮崎県産の樹齢約1000年のカヤの木を使って作られた最上級品。将棋に興味の無い人でもここを訪れたら、一度は目にしておきたい代物。
因みに、対戦が行われたのは、宿の最上階にある貴賓室。貴賓室は、和室10畳以上もある広間が2部屋に、庭園・露天風呂付。この部屋は、第71代から第73代まで、内閣総理大臣を歴任した中曽根元総理が、現役時代に宿泊したお部屋。
お値段がはりますが、こんな部屋に泊まることもできるのは老舗ならではですね。
こちらは客室からの眺め。写真はあいにく雲っていますが、海岸のすぐ目の前に建ち、水平線まで見渡せる景色は壮大です!
部屋には宿オリジナルの眺望案内が置いてあり、晴れの日は、案内に書かれている通り、海上に浮かぶ伊豆七島が見られます。
海が目前にあると、翌朝の目覚めが違います。目覚めた後に聞こえる波音が心地良く、気持ち良く目覚めてしまうからです。早起きが苦手な人でも、この波音を聞けば、きっと爽やかに起きれてしまうことでしょう。
そして、心がはっとするような海の鮮やかな青色は、自然と元気が湧いてくるようです。
お風呂は、男女別にサウナ付きの内風呂と露天風呂があり、こちらは露天風呂。露天風呂は、内風呂より一段高い場所にあって、海を見下ろせるように造られています。実際に入ってみると、さざ波が聞こえ、潮風が心地よく、格別な眺めを見ながら入れます。
それに加わって、湯口から浴槽に注がれる温泉の音が何とも言えない風情を醸し出しています。晴れた夜は、海上に浮かぶ満天の星空を見ながら入ることができ、都会では決して見られないような光景を目にすることができます。
温泉は、無色透明。ほんの少しだけ、塩味を帯びた湯ですが、さっぱりとした感触の湯です。保湿効果がある塩分が、肌に蓋をしてくれるので、湯上り後の肌はしっとり!
脱衣室に、バスタオルが置いてあって使いたい放題なので便利です。
天皇や政治家をもてなしてきた湯は健在! きっと疲れを癒してくれることでしょう。
『温泉データ』
泉質:弱食塩泉(緩和性・低張・高温泉)
外来入浴:なし
お風呂に入って、夕食までの空いた時間、あなたならどうやって過ごしますか?
折角、ここに来たのなら、空いた時間は、館内散策がお勧め。ここは、1階から3階を突き抜けた吹き抜けで、こんな造りは純和風旅館ならでは。こちらは、大浴場がある3階から見た眺め。
美しい装飾が施された照明器具が見下ろせ、驚くことに1階には、鯉が泳ぐ池があります。
鯉が泳ぐ姿は、優雅で日本情緒たっぷり! 同じ1階のフロアーには、海岸や庭園に行ける出入口があるので、海岸を気軽に散歩することもできますよ。
庭園には、昭和天皇が記念に植樹した松や、館内には、中曽根元総理が宿泊した際に書いた書が飾られているので、是非探してみて下さいね。意外な所に、お宝があるので、是非見逃さずにご覧下さい!
館内には、琴の音色が流れ、エレベーターには桜のデザインなど、一度宿に入ると心が落ち着ける空間が広がっています。
新しいものが、次々と採り入れられ、目まぐるしく変わる現代。たまには、今井荘に泊まって、忘れていた日本の美しさを取り戻してみませんか?
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/25更新)
- 広告 -