天然のアロマを胸いっぱい吸い込もう 富良野ラベンダー畑

天然のアロマを胸いっぱい吸い込もう 富良野ラベンダー畑

更新日:2013/05/31 13:09

鮎川 キオラのプロフィール写真 鮎川 キオラ 子どもの好奇心を育てる旅育ライター、ホテル朝食研究家
癒し効果があると言われるラベンダーの香りは、アロマオイルの中でも人気。7月から8月中旬まで紫色の花が風にそよぎ、涼しげな夏を演出してくれます。ラベンダーがあたり一面に咲き誇る富良野のラベンダー畑に身をおけば、心身ともにリラックス。さぁ、天然のアロマ・ラベンダーの香りと北海道の澄んだ空気を胸いっぱい吸い込んでみませんか。富良野の「ファーム富田」をご紹介します。渋滞回避の情報もお届けします。

南フランス生まれのラベンダー

南フランス生まれのラベンダー

写真:鮎川 キオラ

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地中海沿岸地方原産のラベンダーは、草のように見えますが、1年中緑の葉っぱをつけているシソ科の小さな木なのです。ローマ時代、入浴や洗濯の時の香水として利用されていたことから、ラテン語で「洗う」との意味でその名前がついたとか。その香りには、精神を安定させ、体や睡眠のリズムを整える効果が期待できるとして古くから親しまれてきました。

日本には、江戸時代にはすでに渡来しましたが、それほど普及しませんでした。その後、昭和12年にフランスから輸入した種子を日本全国で試験的に栽培。高温多湿を嫌う性質から、最も適した土地が北の大地・北海道でした。おもしろいことに世界的にも緯度40から45度の範囲がラベンダーの栽培に適しているのだとか。南フランスのプロヴァンス地方も、そして富良野もその範囲内にあるのです。

いい香りに包まれるラベンダー畑

いい香りに包まれるラベンダー畑

写真:鮎川 キオラ

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今でこそ園芸用として家庭でも楽しむ方が多いのですが、以前は、主に香料の原料として使われていただけなので、あまり一般には知られていませんでした。そんな中、ラベンダーを一躍有名にする転機が訪れたのです。風に揺れる紫一色のラベンダー畑とその背景に広がる富良野の雄大な風景が、国鉄(現JR)のカレンダーに採用。年を追うごとにラベンダーの咲く夏の富良野へ、カメラマンや観光客が訪れるようになったのです。

富良野のラベンダーを一躍有名にした風景こそ、「ファーム富田」の敷地内にある「トラディショナルラベンダー畑」となります。斜面一面に紫の絨毯を広げたように広がる日本で最も歴史の古いラベンダー畑。畑の上からぜひその風景をご堪能下さい。涼しげなラベンダーの向こうにはのどかな田園風景と雄大な十勝岳連峰が一望できます。

レインボーの花畑♪

レインボーの花畑♪

写真:鮎川 キオラ

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ファーム富田にもうひとつ有名な風景があります。ラベンダーをはじめ、白、赤、ピンクと七色のお花の虹が丘を彩る「彩の畑」。富良野を代表する風景として、ガイドブックやテレビ、旅行雑誌などでよく紹介されています。きっと一度は目にしたことがあるはず。

緩やかな斜面をキャンパスに美しい七色の花畑を作るために、毎年植える順番を変えているのだとか。何故なら、花など植物は、同じ場所に毎年植え続けると、花の鮮やかさや活力が失われてしまうのです。その為、同じ品種の花を昨年と同じ場所へ植えないよう工夫しているので、配色の順番は、毎年少し違うんですよ。訪れる旅行者が、いつの年もこの鮮やかな彩の畑の風景に出逢えるように心配りをしているスタッフに頭が下がります。しかも、こちらのファーム富田は、入園無料!!

「癒しの花畑」が「癒されない花畑」にならないための渋滞回避

富良野は、「北の国から」などの舞台となり、毎年多くの観光客が訪れる人気の観光地。「ラベンダーの季節は、混雑するので公共交通機関をご利用下さい」と言ってしまえば、その通りなのですが、その頼りの交通機関も一番最寄りの臨時駅「ラベンダー畑駅」へ到着するノロッコ号の本数が少なく頼りないのが現状。

広い北海道の個人旅行と言えば、行動範囲が広がるレンタカー利用が最適。でも、色とりどりの花が咲き、ラベンダーが見頃を迎える7月中旬以降の周辺道路の渋滞は半端じゃない。その渋滞は、国土交通省までもが渋滞対策委員会を発足させるほど。その調査結果によると、駐車場が満車になる9時頃から渋滞が始まり、午後2時が渋滞のピーク、そして午後4時頃渋滞が緩和されるそうです。私が訪ねた7月三連休の中日は、午前8時すぎには駐車場は満車となり、お昼頃には延々と続く大渋滞が発生していました。朝早い時間帯に到着できるよう旅のプランニングをすることを強くお勧めします。

さぁ、今年の夏は、北の大地の爽やかな風景を眺め、ラベンダー畑から匂い立つ天然アロマの香りを胸いっぱい吸い込んで癒されてください。

【ファーム富田】
0167-39-3939
8:30-17:00、無休
入場料:無料
ラベンダー開花時期:6月下旬から8月上旬
ラベンダー例年の見頃:7月上旬から下旬

「癒しの花畑」が「癒されない花畑」にならないための渋滞回避

写真:鮎川 キオラ

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この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/07/14−2012/07/15 訪問

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