イラン考古学博物館でペルシアの美の真髄に触れよう!

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イラン考古学博物館でペルシアの美の真髄に触れよう!

イラン考古学博物館でペルシアの美の真髄に触れよう!

更新日:2015/09/15 16:26

菊池 模糊のプロフィール写真 菊池 模糊 旅ライター、旅ブロガー、写真家

イランの首都テヘランに、国立の考古学博物館があります。
ここにはペルシア各地の遺跡から集められた貴重な出土品が展示されており、保存状態も良く、時代順に見学できます。
ため息の出るような素敵な逸品ばかりですので、他の博物館では見られないペルシアならではの古代美術の世界を満喫してください。

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イラン考古学博物館本館のファサード

イラン考古学博物館本館のファサード

写真:菊池 模糊

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イランの首都テヘランには注目すべき博物館がいくつかあります。中でもイラン考古学博物館本館は、イランならではの必見のミュージアムです。

イラン考古学博物館本館は写真のように建物も印象的で、ペルシアの建築様式の象徴ともいえる巨大なイーワン(開口アーチ門)の形式で設えられています。
この本館では、主にイラン各地のイスラム化以前の考古学的遺品が展示されています。
入口から反時計回りに順番に進めば、紀元前6000年からササン朝ペルシア時代までの貴重な美術品を見学できます。

ワンフロアで2〜3時間あれば、ほぼ全ての展示物を見学できます。ゴレスタン宮殿の近くですので、ぜひテヘラン観光のスケジュールに組み込んでください。
なお、注意すべき点はカバン類は持ち込めないということです。ごく小さなポシェット類以外は入口のクロークに預けてください。写真は撮影可能ですが、フラッシュは禁止です。

以下、この博物館展示物の中で特に注目すべき作品を紹介します。

チョガ・ザンビールの牡牛像

チョガ・ザンビールの牡牛像

写真:菊池 模糊

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見学ルートの最初には、有史以前の紀元前6000年〜2000年に作られた壺などの土器や青銅器が展示されています。なかなか素敵な造形でセンスの良さを感じます。骨董好きの日本人には興味深い展示でしょう。

次のコーナーでは、主にチョガ・ザンビールの出土品を中心に展示されています。チョガ・ザンビールは、イランで最初に世界遺産に登録された遺跡で、紀元前1250年頃に古代エラム王国により建設された神殿複合遺跡です。

写真を御覧ください。これは博物神殿館に展示されている「チョガ・ザンビールの牡牛」です。チョガ・ザンビールのジッグラト(聖塔)の北東の門から発見されたものです。
大きな像で、全身に楔形文字が刻まれており、メソポタミア文明と密接なつながりがあったことが分かります。

ペルセポリスの謁見図

ペルセポリスの謁見図

写真:菊池 模糊

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チョガ・ザンビール出土品のコーナー突き当たりからアケメネス朝ペルシアの展示になります。
まず最初にあるのが、ペルセポリスのアパダーナ(謁見の間)にあったレリーフ(謁見図)です。写真を御覧ください。

王の前で香を嗅ぐことで敬意を表する謁見の儀式が描かれています。
長いあごひげを持つこの皇帝は、ダレイオス1世(ダーラヤワウ1世またはダリウス大王とも表現)という説が有力です。
拝謁している人物は、軍司令官とのことですがメディア人という説もあります。その前には2本のお香が焚かれており、お香から煙が流れているようにも見えます。

この謁見図は博物館を代表する逸品で、古代ペルシアのシンボルとして歴史の教科書にも登場します。極めて保存状態が良いので、じっくり観察してください。

ペルセポリスの牡牛の柱

ペルセポリスの牡牛の柱

写真:菊池 模糊

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謁見図から左に曲がると多くのペルセポリス遺跡出土品が展示されています。
有翼人面獣の頭胸部、ライオンのブロンズ像、首のないダレイオス1世の立像、ヒエログリフが記されたマーブルボウルなどです。
また、ペルセポリスの階段が再現されており、階段横の衛兵達のレリーフは本物です。

ペルセポリスの展示の最後は、写真にあります牡牛の柱です。
これは、百柱の間にあった牡牛の柱頭で、二頭の牛の頭の真ん中の凹みに天井の梁を通していました。この柱部分は中央下部をカットしており、実際は倍以上の高さだったそうです。
現在、ペルセポリスに行くと、百柱の間はもはや柱の基盤だけになっており、この博物館の柱は非常に貴重なものであることが分かります。

パルティアの王子像

パルティアの王子像

写真:菊池 模糊

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ペルセポリスの展示品を過ぎて、反時計回りに左折して進むと、次の時代の展示があります。
その中で最も印象的なのが、写真にありますアルサケス朝パルティアの王子像です。
パルティアはアケメネス朝ペルシアがアレクサンドロス大王に滅ぼされた後、ギリシア系のセレウコス朝を駆逐して現在のイランに成立した王国です。
その時代を反映して、このパルティアの王子像には、ヘレニズム文化の影響が強く見られます。

さらに進むとササン朝ペルシア時代になります。
ここでは、貴重なモザイクが見られ、さらに塩鉱で見つかったミイラ「ソルトマン」が展示されています。事故で生き埋めになった鉱夫です。

以上のように、各時代の代表的展示物を紹介しましたが、他にも沢山の考古学的な出土品があります。

まとめ

イラン考古学博物館本館は、チョガ・ザンビールとペルセポリスの遺跡を中心として、イラン各地から集められた貴重な出土品が展示されています。
美術品としても素晴らしいものばかりです。歴史好きには最高の観光スポットと言えるでしょう。

また、別館はイスラム化以降の美術品が展示される予定ですが、現在は工事中ですので、下記MEMO欄の公式サイトから状況を把握の上、訪問してください。

なお、ペルセポリスについては、下記MEMO欄から「【たびねす】イラン・圧巻の歴史遺跡ペルセポリスで遥かな古代を体感する!」という記事をお読みいただき参考にしてください。考古学博物館と現地ペルセポリスを両方見学することによって、ペルシアの歴史に対する理解が高まることは間違いありません。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/13 訪問

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