皆さんはお茶で有名な国を挙げる時、一番にどこの国が思い浮かびますか。
紅茶の国のイギリスやインド?烏龍茶の中国?緑茶の日本?
もちろんどれも正解なのですが、実はこのトルコは近年、日本以上のお茶の生産国となり消費国ともなっているのです。
1878年に日本からもたらされたという説も有る「種」の試験栽培が、トルコにおけるお茶の歴史のスタートと言われており、1950年代に入って初めて、トルコの黒海沿岸都市で大々的に茶葉の生産が始まりました。トルコの人々がチャイを日常的に飲むようになったのは1970年代頃からと言われ、現在は完全にコーヒーに取って代わって愛飲されています。
長い歴史を持つトルコの国と比べ物にならない程チャイとの歴史は浅いのですが、すっかりチャイは国民的飲料?!となっています。それだけトルコの人とチャイは相性が良いのですね。
それを示すかのように、一日何杯もトルコの人々はチャイを喫します。
毎食後にチャイ、友人が来てもチャイ、おやつとチャイ、暇があればチャイ…と、いつでもどこでも飲まれているこのチャイ。特に男性は「チャイハネ」と呼ばれる喫茶店で、日がな一日朝から晩まで仕事をせずにチャイに明け暮れている人もいると聞きます。なんて贅沢!羨ましいですよね〜!
また、そんなトルコの人々はお客様ももちろん、チャイでもてなしてくれます。
こうしたカワイイお盆で運んできて戴いたのを見た瞬間、なんともテンションが上がるのは言うまでもありませんね!
トルコのチャイは所謂「濃いめの紅茶」を「チャイダン・ルック」という2段重ねのやかんで作る所から始めます。茶葉はトルコの黒海沿岸の街で一大産地・リゼで採れたものを使用する事が多いようです。チャイへのこだわりは日本人の日本茶以上で、知れば知るほど奥が深く、アッサムやアールグレイ等の茶葉を自分好みにブレンドして飲む人も多いそうです。
自分好みの味をトルコの皆さんは持っているのですね。
「紅」の名前がぴったり!本当に深くキレイな紅色をしているこのチャイ。インドのチャイと異なり基本的にミルクを入れる事はありません。そして写真のようなチューリップの形をした小ぶりのグラス「チャイ・バルダック」で供されるのが一般的です。
そこに角砂糖を1、2個。小さなスプーンで「チリンチリ〜ン」となんとも軽やかな音を立てながら飲むチャイ。普段、紅茶にお砂糖を入れないという方もこのチャイに限っては是非、甘く召し上がって下さい!深く渋い紅茶にそっと溶けた甘さが、なんとも体に染みるのです。
レストランでチャイを頼むと普通のカップに淹れて来てくれる事があるのですが、そうすると何となく残念な気持ちになってしまうのは、この「チャイ・バルダック」で戴くチャイが最高に風流で美味しく飲めると旅の間に体が覚えるのでしょうね。
「セブン ヒルズ ホテル(Seven Hills Hotel)」はユネスコ世界遺産に認定されているイスタンブール歴史地区の中心地・スルタンアフメット地区に在る、ちょっとレトロな外観が目を引く老舗四つ星ホテルです。今回はあえて?!ホテルではなく、屋上にあるルーフトップのレストランカフェをご紹介させて頂きますね。
皆さん、老舗ホテルのレストランカフェなんて入りづらいのでは?チャイもお料理も高いのでは?と心配されますでしょうか…。
まず、入りづらいということは一切ございません。ホテルのフロントやレストランのボーイさん含め、皆さん笑顔で「メルハバ!」と迎えてくれます。「屋上でお茶がしたい」と片言でもジェスチャーでも十分通じます。
そしてお値段ですが、確かに「レストラン」ですのでお料理はそれなりの金額です。
また、こちらで飲むチャイも7TL(日本円で約300円)と街中やボスポラス海峡クルーズの船中で1TL(日本円で約50円)等でも飲むことができると考えれば確かに高いのですが、この屋上から、海と世界遺産に囲まれた絶景をのんびりと丸かぶりできる事を考えると、このチャイにはお値段以上の価値がある!来て良かった!と思うこと請け合いなのです。
また、のんびり楽しみたいのであれば、書き入れ時のランチタイムやライトアップされたモスクが見られるディナータイム等の忙しい時間を外したご利用をオススメしたいと思います。
それであればチャイだけの利用でも嫌な顔ひとつせず、屋上の席を案内してくれてのんびりとひと休み、楽しめますよ!
「ブルーモスク」は内部の壁が2万枚もの青いイズミックタイルで飾られていることからその名が付きました。正式名称は「スルタンアフメト・ジャミィ」と言い、オスマン帝国のスルタン・アフメット1世の命により建てられ、1616年に完成した後は「世界で最も美しいモスク」としてその名を馳せる事となったのです。
ブルーモスクの内部、気高き青を外から見る事はもちろん出来ませんが、世界で唯一6つのミナレット(尖塔)を持つその美しい威容を眺めながら戴くチャイは、まるで自分が帝国のお姫様になったかのような優雅な気にさせてくれるのです。
ローマ帝国時代に教会の聖堂として建てられ、ビザンティン建築の最高傑作との誉れ高き「アヤ・ソフィア」はその歴史を背負ったまま、現在は博物館として荘厳な空気を纏っています。
キリスト教とイスラム教。どちらの建物でもあった両方の特色が残っており「アヤ・ソフィア」の名は「神の知恵」を意味しています。
優美で柔らかな美しさを持つ「ブルーモスク」とは対照的な、ストイックで硬派で尊い「アヤ・ソフィア」の美しさ。数々の王やスルタン、時代に翻弄されながら、誰にも懐柔される事のなかった「アヤ・ソフィア」を眺めながら飲むチャイは、さながら孤高のスルタンの気分でしょうか。
突然ですが「旅行=よく歩く」。特に個人で行く海外旅行はこの式が当てはまりませんか?
歩き疲れ、観光地でひと休みしたいと思っても、地の利のない所では良いお店がなかなか見つからなかったり、混んでいたり、入りづらかったり、吹っかけられるのではないかという不安もあったり…と、休むのさえも躊躇することがあると思いますが、それってすごくしんどい事ですよね。
こちらのレストランカフェは観光地のど真ん中に在るのに混んでいない、景色が最高に良い、のんびりできる、お値段も適正…と観光客にとって幾つもの有難い要素が詰まった、旅人にとって天国のようなカフェです。
ぜひぜひこちらのレストランカフェで、トルコに暮らす人々のようにのんびり甘いチャイを飲みながら写真をいっぱい撮って、旅の思い出をたくさん増やしてきて下さいね!
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(2024/4/20更新)
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