万博記念公園のシンボル!「太陽の塔」は歴史と3つの顔に注目

万博記念公園のシンボル!「太陽の塔」は歴史と3つの顔に注目

更新日:2015/09/04 12:56

渡部 洋一のプロフィール写真 渡部 洋一 フリーライター、カメラマン
大阪府吹田市に広がる万博記念公園。1970年に開催された日本万国博覧会(EXPO’70・大阪万博)の跡地を整備したこの公園には、シンボルと言える巨大建造物があります。
有名芸術家・岡本太郎氏の傑作「太陽の塔」。注目すべきポイントは、その歴史と3つの「顔」です。本記事では、独特なデザインが異彩を放つ巨大な塔の歴史と観賞ポイントをご紹介します。

万博記念公園のシンボル「太陽の塔」

万博記念公園のシンボル「太陽の塔」

写真:渡部 洋一

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1970年、高度経済成長に沸く日本で開催された万国博覧会(EXPO’70・大阪万博)。その会場跡地は現在「万博記念公園」として整備され、旅行ガイドブック等でも紹介される大阪有数の観光名所となっています。

万博公園を訪れる多くの旅行者のお目当ては、公園の中心部に聳え立ち公園のシンボルとも言える「太陽の塔」。驚くのはその大きさです。高さなんと約70メートル!基底部の直径約20メートル、腕の長さは約25メートルという超巨大スケール!鮮烈な赤のラインが走るメッセージ性の強いシルエットと相まって、見る者を圧倒します。
万博公園の太陽の塔は、まさにシンボルという称号にふさわしい異様なほどの存在感を放っているのです。

太陽の塔の歴史

太陽の塔の歴史

写真:渡部 洋一

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太陽の塔は、東京の渋谷駅にある「明日の神話」等で有名な芸術家・岡本太郎氏の手により、1970年の大阪万博の象徴として建造された巨大な芸術作品です。万博当時はトラスで造られた大屋根から塔の上部が突き出す形で、テーマ館の一部として人気を集めました。
万博終了後に取り壊される計画でしたが、撤去反対の署名運動等によって永久保存が決まり、日本はもちろんアジアで初めて開催された万博を今に伝えるモニュメントとして、現在も大阪の空に聳え立っています。

最近では浦沢直樹氏の人気漫画『20世紀少年』のモチーフになったことでも注目を集め、万博当時を知らない若い世代にも広く知られる存在となりました。

現在を表す「太陽の顔」

現在を表す「太陽の顔」

写真:渡部 洋一

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太陽の塔の観賞ポイントは、ずばり「顔」。地上に見えているものだけで3つの顔があります。
その中で最も大きく主役級の存在感を放つのが、正面胴体部、塔の中心に施された「太陽の顔」。直径約12メートルの巨大な顔は、「現在」を表しています。意志の強さを感じさせる大きな目と拗ねたように飛び出す立体的な口元がどこか神秘的で、見る者に強烈なインパクトを与えます。この建造物の「独特」というイメージを決定付ける、まさに太陽の塔の顔と言えるでしょう。

未来を表す「黄金の顔」

未来を表す「黄金の顔」

写真:渡部 洋一

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高さ約70メートルの太陽の塔の先端に輝くのが、未来を表す「黄金の顔」。大変高い位置にあるため小さく見えますが、直径約10.6メートル、目の直径だけでも約2メートルとこちらも巨大です。
陽光に輝き未来を表す黄金の顔は、長い腕や中心の大きな顔と同様に太陽の塔を形造る重要な構成要素です。

過去を表す「黒い太陽」

過去を表す「黒い太陽」

写真:渡部 洋一

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太陽の塔は、その背中にも注目です。
神秘的な表情の顔とうねる赤いラインが印象的な塔の正面から裏側に周ると、そこに描かれているのは黒い太陽。中心の丸い顔の部分だけでも直径約8メートルあり、吹き出す炎によって形作られた巨大な太陽は過去を表すとされます。
万博公園の中心部に聳える太陽の塔は、シンボリックな正面だけでなく、その背面も見逃せません。

万博記念公園で一味違う大阪旅行を!

高度経済成長期、アジアで初めて開催された日本万国博覧会(EXPO’70・大阪万博)。その象徴的モニュメントとして建造され、現在も万博記念公園のシンボルとして聳え立つ太陽の塔。岡本太郎氏渾身の傑作の、歴史と観賞ポイントをご紹介しました。

通天閣や大阪城、道頓堀など大阪に数ある人気観光スポットの中でも、明らかに異彩を放つ万博公園の太陽の塔。その前に立ち、大きさとデザインに圧倒されるもよし、万博の開催で日本が沸いた1970年に想いを馳せるもよし。巨大で神秘的な太陽の塔は、賑やかな大阪の街中とは一味違う旅の記憶を残してくれるはずです。

万博記念公園へのアクセス、入場料、営業時間等の情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/21 訪問

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