関東随一の霊場、武蔵御獄神社がある青梅・御岳山の本当の巡り方!

関東随一の霊場、武蔵御獄神社がある青梅・御岳山の本当の巡り方!

更新日:2015/10/01 15:07

松縄 正彦のプロフィール写真 松縄 正彦 ビジネスコンサルタント、眼・視覚・色ブロガー、歴史旅ブロガー
武蔵御獄神社は山岳系の神社として、東京で最も身近なパワースポットです。子授け・安産・長寿や厄除けなどで篤く信仰され、宝物も多く奉納されています。またお山は自然が豊富で探鳥、森林浴、トレッキングなど1年中楽しめます。さらにここは動物に優しいエリアで、ケーブルカーはペットと一緒に乗車できます。さあ、自然を満喫して下さい。

パワースポットとしての御獄神社

パワースポットとしての御獄神社

写真:松縄 正彦

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“武蔵御獄神社”は関東随一の霊場で、紀元前91年創建といわれます。大巳貴命・少彦名命を祭ったのが起源ですが、修験道の拠点として平安時代以降、武将を中心に信仰を集めました。江戸時代からは御師(おし)による講が作られ、今でも“御獄詣”が行われています。なお現在はケーブルカーが整備され手軽に参拝できます。ケーブルカーにはペットエリアが設けられ一緒に乗車する事ができます(ペット有料)。

神社では1月3日に太占祭(ふとまにさい)が行われます。鹿の骨を焼いて豊作を占う古代からの神事ですが、これを行う神社は日本にはもうほとんどありません。

本殿の周りには摂社が多く配置されていますが、その1つにオオカミを祭った“大口真神(オオクチマガミ)神社”があり火難・盗難、また厄除けに効く神社として知られています。
日本武尊が山中で難にあった時にオオカミが助けたとされ、オオカミが祭られているのです(写真)。この関係で御嶽神社の眷属はオオカミです。また、近くの集落でオオカミの護符を見かける事ができます。

また、“産安(うぶすな)社”もあります。ここでは、コノハナサクヤヒメ、その姉のイワナガヒメ、またオキナガタラシヒメ(神功皇后)の三柱が祭られ、良縁・長寿、子授け、安産にご利益があるとされます。

ちなみにコノハナサクヤヒメは、産屋に火を放ち海彦・山彦を生んだとされます。また神功皇后は出産近くであったにも関わらず、特別な石でお腹を冷やし、出産を遅らせて三韓征伐にでかけ、帰国後、無事に応神天皇を生んだとされる方です。いずれもすごいパワーをもつ女神方です。さらにイワナガヒメは“イワ(岩)”と名付けられたように永久不滅の命をもたらす働き者の神様なのです。
この産安社には子授檜、夫婦杉、安産杉の“ご神木”もあります。是非触れて、女神様たちからパワーを授かって下さい。

なお、御嶽神社拝殿への上りは急です。お年寄りや妊娠中の方はゆっくりと階段を上りご参拝ください。また拝殿は2015年10月現在工事中で、2017年完成の予定です。

数々の宝物

数々の宝物

写真:松縄 正彦

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拝殿下に宝物殿があります(写真)。ここに鎌倉・江戸時代に有力武将が奉納した国宝を含む重要文化財が保管・展示されています。
有名なのが、鎌倉時代の武将、畠山重忠公が奉納したとされる国宝の“赤糸縅大鎧”です。現存する最古の鎧で、八代将軍徳川吉宗が江戸城吹上御所に運ばせてご覧になったといわれます。

ちなみに宝物殿入口横の銅像は畠山重忠公です。この他、鞍や太刀など国宝1点、重要文化財4点が収められて見学できますが、武具が多いのは日本武尊が着用した鎧をこの地に蔵したといわれる事に由来します(武蔵の地名の由来でもあります)。

なお宝物館は「拝観日が週末や祭日に限定」されます。赤糸縅大鎧は青梅市郷土博物館にレプリカが展示されていますのでこちらにもどうぞ。

自然を楽しもう

自然を楽しもう

写真:松縄 正彦

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御岳山は野鳥の宝庫です。また東京都の名勝・奥御岳景園地にもなっています。“ビジターセンター”が産安社の近くにありますので最新の自然情報・イベント情報などを入手した上で楽しむと良いでしょう。

御獄神社前に商店街がありますが、商店街入口に天然記念物、樹齢1千年といわれる“神代ケヤキ”があります。これを見ると自然の力のすごさが実感できます。

御獄神社拝殿の階段下、拝殿に向い右手方向に道が続いています。ここがトレッキングへと出かけるスタート地点です。

“滝”や静かな小川の周りに苔生す岩肌が見られる“ロックガーデン”、“奥ノ院”その入口途中に“天狗の腰掛杉”(写真)などがあり、片道1時間〜2時間弱楽しめます。なお七代の滝へのコースは一部急な坂になっています。それなりの服装や履を御準備ください。また歩き疲れたら“長尾平”で休息するのがお勧めです。ここには“天空のソムリエ”が居て、ワインも楽しめます。

なお、産安社の近くには“レンゲショウマ”の群生地があります。レンゲショウマは日本だけの特産種で、ここ御岳山が日本一の群生地です。8月〜9月初旬頃に楽しめる小さくかわいい花です。ここで写真の腕を楽しんでください。

宿坊体験など

宿坊体験など

写真:松縄 正彦

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御獄詣が江戸時代盛んでしたが、御岳山では御師(神職)が遠方からの参拝者のため宿坊を営むようになりました。

写真の馬場家御師住宅(有形文化財)で当時の様子を知る事ができますが、産安社から商店街までの間にこのような宿坊が多数あります。
早朝の日供祭など宿坊体験をしてみては如何でしょうか?また現在は旅館としても営業していますので季節ごとの料理やランチなども楽しめます。

なお、商店街でも食事を食べられますが、犬と一緒の場合、“わんちゃんとご一緒に入店できます”という看板のあるお店にお入りください。

霊場でもあり、年間を通じて楽しめる

御岳山エリアを神社を中心にご紹介してきました。ここは1年中楽しめる場所です。正月の日の出、探鳥、春秋のトレッキング、夏のレンゲショウマやカンタンなど・・。また最近は各種イベントも催されています。ぜひ一度お越しください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/30 訪問

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