ヒグマ目撃率は各社9割超!小型船で行く憧れの知床クルーズ

ヒグマ目撃率は各社9割超!小型船で行く憧れの知床クルーズ

更新日:2016/07/15 11:57

咲田 みつるのプロフィール写真 咲田 みつる 千葉県1周ランナー、鈍足のトレイルランナー
2005年に世界自然遺産に認定された知床半島。是非ともその先にある知床岬までの全容を見てみたいものですが、実は知床岬先端までは一般道が通じていません。それもそのはず、半島の大部分は国立公園の特別保護地区なのです。そこで大人気のクルーズで、洋上から自然遺産を丸ごと体験することをおすすめします!おすすめポイントは大きく分けて二つ。その1、海と陸両方の自然を満喫できること。その2、野生生物の観察です!!

小型船はどこまで寄れるのか?ずばり断崖絶壁の真下まで寄れます!!

小型船はどこまで寄れるのか?ずばり断崖絶壁の真下まで寄れます!!

写真:咲田 みつる

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観光クルーズは斜里町観光協会HP内だけでも数社の運営会社が紹介されています。自分に合ったクルーズを選ぶには、まずは大型船か小型船のどちらかを選択することになります。

大型船は揺れが少なく、船酔いしやすい方にお勧め。一方、小型船は小回りが利くので、潮の状態にもよりますが、絶壁に近寄れるのが最大のポイントです。写真中央部の小型船にご注目ください。ここはクルーズの見どころのひとつで、仰ぎ見るほどの迫力で絶壁を堪能できます。同乗のスタッフから生のガイドを聞くことができるのも、小型船のメリットと言えるでしょう。

また、運営会社によって有無や、有料無料のばらつきはありますが、酔い止め薬の販売、防寒具・レインコート・双眼鏡のレンタルなど、各社小型船ならではの配慮が用意されています。

知床八景のうち2つと、ヒグマ観察!ウトロ発クルーズがおすすめ

知床八景のうち2つと、ヒグマ観察!ウトロ発クルーズがおすすめ

提供元:知床斜里町観光協会

http://www.shiretoko.asia/list_cruise.html地図を見る

ウトロ出港のクルーズでは、大きく分けて、3つのコースが設定されています。コース名や催行期間は、運営会社によって異なる場合がありますが、その概要をご紹介します。

(1)所要時間約1時間「カムイワッカコース」は、最短コース。知床八景のうち、夕陽の名所「プユニ岬」や、“乙女の涙”こと「フレペの滝」を見ることができます。洋上から見るこれらの景観は、開放感抜群!また、ウトロ港のそばには、八景のひとつ「オロンコ岩」がありますので、合計3つは間近で見られることになります。

(2)所要時間約2時間の「ヒグマウォッチングコース」は、上記の見どころに加えて、名所ルシャ湾でのヒグマ観察がメインテーマです。写真は、ルシャ湾でのヒグマの親子の様子。こうした光景は日常的なもので、ヒグマ目撃率は、小型船各社9割超えをうたっています。ヒグマや野鳥などの野生生物観察ポイントではその都度、船のスピードを落とすため、シャッターチャンスを得ることができます。岬まで行かないものの、野生生物観察に重きをおく方にとっては十分な見ごたえがあると言えます。

(3)所要時間約3時間の「知床岬コース」は、上記の二つのコースの見どころを含めた最長コース。人の立ち入れない秘境・知床岬までをその目に焼き付けたい方におすすめです。岬まで大迫力の奇岩、絶壁、滝のパレードが惜しみなく続き、万感の思いにひたれます!

こんなさいはての地に人が?「番屋」でクマと人の共存を垣間見る

こんなさいはての地に人が?「番屋」でクマと人の共存を垣間見る

写真:咲田 みつる

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ここからは最長の知床岬コースならではの魅力をご紹介します。ウトロ港を出て一時間以上、名所ルシャ湾をさらに岬方面に進むと、なんと人の気配が!このさいはての地にどんな人が住むというのでしょうか?実は漁師さん達が寝泊まりする番屋があるのです。もちろんここは、漁業者や特別な許可が下りた者のみが立ち入れるエリア。道自体もここまでとなっており、この先は正真正銘の「秘境中の秘境」となります。

そんな秘境ならではの光景ですが、建物の前、写真中央にはのんびりと歩くヒグマがいます。長い年月、人もここで漁を行ってきました。熊と人がお互いの距離感を保って生活している光景が見られるのは、浅瀬に近寄れる小型船ならでは。この光景もまた日常的で、人も自然の一部と思い知らされます。

草原の広がる緑の光景・知床岬はまるでゴルフ場!?

草原の広がる緑の光景・知床岬はまるでゴルフ場!?

提供元:知床斜里町観光協会

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ウトロ港を出て、約一時間半。岬に近づくと、延々と続いた断崖絶壁がなだらかな段丘にかわり、ゴルフ場かと思えるほどの青々とした草原が岬の大地を包みこみます。

もちろん、特別保護地域に指定されているため上陸はかないません。しかし、荒々しい奇岩・絶壁の連続の後に見る草原は、ことのほか美しく穏やかで、知床を訪れた人なら必ず見ておきたい秘境の核心部です。また、晴天時には遠く国後島をも望むことができます。

クルーズは、ここでウトロに引き返すことになります。復路ではやや沖あいを通るため、知床連山などの遠景を楽しむことができます。運が良ければイルカに遭遇することもあり、楽しみが続きます。

やっぱり予約は必要?知床クルーズを楽しむための心得3つ

やっぱり予約は必要?知床クルーズを楽しむための心得3つ

写真:咲田 みつる

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知床クルーズは、知床観光の目玉でもあり、晴れれば写真の様に、滝にかかる虹に出会うチャンスもあります。ですが、天候による欠航があるのが難点です。そこで快適クルーズの必須の心得をご紹介します。

その1、予約は必ずしよう。(当日空席があったとしても、予約客優先で船に乗り込むため、良い席を確保するには予約がベターです。ガイドをしているスタッフのそばに座れると質問もでき、満足度が上がります。)

その2、ウトロに泊って、ゆとりのある旅程を組もう。(陸が晴れていても、風・波・霧で欠航することがあります。万が一予約便が欠航しても、翌日にチャンスを残すため、是非宿泊しましょう。)

その3、長袖や帽子で日焼け・防寒対策をしよう。(夏でも洋上は寒いです。また、風で飛ばされないよう、帽子やカメラはストラップなどで飛ばされない工夫をしましょう。)

最後に・ベストシーズンをのがさないで!

誰もが一度は訪れたい世界自然遺産・知床。クルーズは4月下旬から10月まで行われていますが、秋が近づくにつれ、荒天で欠航が目立ちます。準備万端の上、是非早期にお出かけください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/07/05 訪問

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