90年の歴史に彩られるインアットランチョサンタフェ・サンディエゴ郊外のブティックホテル

90年の歴史に彩られるインアットランチョサンタフェ・サンディエゴ郊外のブティックホテル

更新日:2015/10/02 18:17

Chanos Mayaのプロフィール写真 Chanos Maya トラベルコンサルタント、ワイナリーツアーアドバイザー
ランチョサンタフェはサンディエゴ郊外の住宅街。カフェや雑貨屋さんが並ぶ小さなメインストリート、美しく手入れされたガーデン・・・カントリーサイドのような街にインアットランチョサンタフェはあります。1923年にゲストハウスとしてできた建物を改装した、アメリカで最も古い建造物を利用したブティックホテルのひとつ。都会が近くにありながら静かで上質な滞在ができるクラシカルなホテルをご紹介します。

サンディエゴの高級住宅街ランチョサンタフェ

サンディエゴの高級住宅街ランチョサンタフェ

写真:Chanos Maya

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インアットランチョサンタフェのあるランチョサンタフェは、アメリカ西海岸の都市サンディエゴから車で約30分の距離にある街。メインストリートには赤茶色の屋根とベージュ色の壁のカフェやキッチン用品のお店が並び、海岸線の美しいビーチへも近い、こぢんまりとしたカリフォルニアらしい景観が広がります。実はこの場所は全米でトップクラスの土地の高いエリアでもあり、あのビル・ゲイツ氏の自宅があることでも知られています。ウインドーに豪華な物件が貼られた不動産屋さんを見ると、ここが高級住宅街であることを感じさせます。

また海にも近く、農業も盛んなエリアとあってグルメレストランも点在。カリフォルニア内でも有名で遠方からお客さんがやってくるレストランも少なくありません。中でもワインを常時200本を揃える「ドルチェパーネ・ヴィーノ」はメディアにもたびたび取り上げられ、美しいオードブルプレートをはじめ華麗なランチョサンタフェを感じるメニューが人気です。

1923年のスパニッシュゲストハウスは美しいブティックホテルへ

1923年のスパニッシュゲストハウスは美しいブティックホテルへ

写真:Chanos Maya

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そんな散歩をしたくなるようなカントリーサイドを見下ろす小さな丘の上に、インアットランチョサンタフェはあります。17のコテージを含む87のゲストルーム、スパとガーデンが21エーカーという広大な敷地の中に広がります。

1800年代後半、この場所はメキシコの一部でした。アメリカ領となったのち1922年にランチョサンタフェが区画され、当時では珍しい女性の建築家リリアン・ライスが先頭に立ち「シンプルでも絵のようにロマンチックな景観」を目指した街づくりが進められました。トレードマークだった赤茶色の屋根とベージュ色の壁のスパニッシュスタイルの街並みは今も変わらず残され、スペイン風の名前が付いた道路もそのまま。それらから彼女のインスピレーションを感じます。

初めて彼女が建てたのがこのインアットランチョサンタフェでした。1923年にスパニッシュスタイルのゲストハウス「モラーダ」として建てられ、土地を買いに来た人々の社交の場となりました。その面影を残しつつ、現在はブティックホテル「インアットランチョサンタフェ」としてたくさんのゲストを迎えています。

リノベーションを終えたばかりのゲストルーム

リノベーションを終えたばかりのゲストルーム

写真:Chanos Maya

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約1200万ドルをかけたリノベーション(改装)を2014年に終了。ホテルのアイコンともいえるクラシカルな外観はそのままに、客室、レストラン、スパなどがぐっとアップグレードしました。

17のコテージと80あるゲストルームはエレガントで上質に。コテージは「カントリー」、ゲストルームは「ノスタルジック」をテーマに、アンティーク調のシーリングファンやセピア色のインテリアに囲まれる、ホテルの長い歴史を感じさせる空間です。そしてベッドカバー、シーツとリネン類は肌に吸いつくかのよう。バスルームのアメニティはシアトル発の高級フレグランスメゾン「アンティカ・ファルマシスタ」で統一。コテージ以外はシャワーオンリーとなりますが、ガラス張りのシャワールームは広々としたデラックス仕様です。一杯ごとコーヒーが淹れられるコーヒーメーカーも常備され、室内設備は最新かつ、機能的でラグジュアリーに。

クラシカルな中でもゲストが多くの時間を過ごす場所は「モダンライフスタイル」にこだわった、お姫様のようなひとときが過ごせる自慢のゲストルームです。

特別な時こそ!ホテルが総力をあげてサポート

特別な時こそ!ホテルが総力をあげてサポート

写真:Chanos Maya

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ハネムーン、お誕生日、結婚記念日・・・インアットランチョサンタフェはそんな時こそ泊まりたいホテル。敷地内のガーデンでのウェディングパーティーにも定評があるインアットランチョサンタフェは、個人的で小さなゲストルームでのサプライズイベントでも丁寧な対応が自慢です。

ローズペタル(バラの花びら)のベッドメイクやシャンパンとストロベリーの用意、お子様向けには夜にクッキーとミルクが運ばれて・・・特別なひと時をドラマチックに演出するのはお手の物!「サプライズをしたい」など予約後に滞在の趣旨を伝えれば、ホテルが総力をあげてサポートします。ペットフレンドリーなインアットランチョサンタフェでは、かつてゲストのペットへのサプライズもしたことがあるとか。ホテルスタッフは「演出」のプロフェッショナルチームなのです。

※宿泊以外のスペシャルリクエストは有料となります。詳細はホテルへ直接ご確認ください。

テラスでの朝食がおすすめ!レストラン「モラーダ」

テラスでの朝食がおすすめ!レストラン「モラーダ」

写真:Chanos Maya

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ホテルの改装後、新しくできたメインレストラン「モラーダ」。屋内でもテラスでも食事ができるようになり、テラスからはかわいらしいランチョサンタフェの街並みを見下ろします。かつて社交場として人々が集った場所であったように、ホテルゲストだけでなく近隣に住まう人々も集まる、にぎやかでカジュアルなレストランです。

何といってもおすすめは朝食。テラスでいただくオーダー形式の朝食は格別です!ランチョサンタフェ周辺は野菜などが生産されるエリアでもあります。モラーダでは地元産のフレッシュな食材にスポットライトを当てて、地元でとれた卵を使った定番の卵料理にカリフォルニアらしさを加えて、ゲストの朝の時間を満たします。

また月〜木曜日の午後3時から5時半まではハッピーアワー。通常よりもお得にハンドクラフトカクテルやビール、ワインなどがいただけます。この時間帯のスナックも「トリュフ風味の神戸牛ハンバーガー」など、カリフォルニアらしいメニューでありながら、繊細な味が自慢です。

※ハッピーアワーの提供時間、メニューは変わることがあります。詳細はホテルのホームページ等をご確認ください。

街・ビーチ・カントリーを一度に楽しめるホテル

インアットランチョサンタフェはサンディエゴへは車で30分、明るい太陽の下、真っ白な砂浜が続くソラナビーチへは車で10分という、街・ビーチ・カントリーと南カリフォルニアのいいところをすべて満喫できるロケーションにあります。

年間300日が晴天といわれるサンディエゴエリア。観光地の喧騒から少し離れて、カリフォルニアのライフスタイルと太陽とグルメを味わえるインアットランチョサンタフェ。コテージなどホテルの建物は1923年当時のまま。クラッシックでも古すぎない、ハイエンドでもフォーマルすぎない、90年の時を超えて、今と昔のカリフォルニアを実感することのできる上質なブティックホテルです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/17−2015/08/19 訪問

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