写真:ろぼたん
地図を見る国内外の彫刻家が実際にこの地を訪れて構想を練り、作品を制作・設置したという「札幌芸術の森 野外美術館」。作品数は74点。美術館というよりも彫刻作品が点在する巨大な自然庭園、森といった雰囲気です。
カモが仲良く泳ぐ池、サンショウウオがひそむ小川、キタキツネやリスも隠れ棲む…そんな森の中にある野外美術館。アーティストが設置される場所の特徴を引き出して、空間全体を使った作品などからは何かを特別に感じようとはせずとも、ダイナミックな自然の美しさに気づかされるものがあります。
写真の「門−2」はダニ・カラヴァンの全長300mもの作品の一部。太陽の光によって白い板の裏の色が水面に反射して池の中だけにその色が映ったもの。そして池の中には周囲の木々の紅葉も。光、風、水、森の音・・・様々な自然の要素を感じる作品です。
写真:ろぼたん
地図を見るグスタフ・ヴィーゲランは20世紀前半に活躍したノルウェーの彫刻家。写真は「母と子」という作品です。彼の作品は生前の契約でオスロ市からの持ち出しが厳しく制限されていることから、北欧以外で彼の作品をまとめて見られるのはここだけ。人間の誕生から死までの人生の場面を表現したという彼の作品は、力強く、そしてドキッとするような表情が印象的です。
写真:ろぼたん
地図を見る日本の現代アート作品も充実しています。写真は福田 繁雄「椅子になって休もう」という作品。遠くからこのポップな楽しい色使いを見ただけでテンションがあがりますよ。
ですが・・・休もう?作品たちと一緒に両手を挙げて空気椅子状態の彼らの先頭もしくは最後尾に並んで空気椅子をしてみましょう!
…足がプルプル、膝がガクガク…全然、休めないッ!!いえいえ、童心に返った心と自然の中の散策が真のリフレッシュタイムを与えてくれるはずです。^^ 作品に触れたり、その空間自体を一緒になって楽しむことができるのも野外美術館の魅力。作品の正面からだけではなく、裏側からや作品の目線になって同じ方向を眺めてみるといった鑑賞をすると今まで見えてなかった新しい発見があるかも?
写真:ろぼたん
地図を見る写真左手前にはナイジェル・ホールの「池の反映」、奥正面には新妻 實の「目の城’90」という作品が並んでいます。写真からもわかるように作品は森の中に点在。作品は芝生の上や木立の中にゆったりと設置されているので、散策するだけでアートと自然との調和を感じることができます。ただし、ここは森の中。道は起伏に富んでいて、普通に歩いて周るだけで1時間程度かかるため、かなりいい運動になりますよ。
写真:ろぼたん
地図を見る野外美術館では、さまざまな作品を鑑賞してまわるだけではなく、気に入った作品のとなりでお弁当を広げてピクニック、作品の横に腰掛けて流れる雲をただ眺める…そんな楽しみ方もできます。特に紅葉シーズンは黄色と赤のグラデーション自体が既に芸術!作品に触れてみたり、落ち葉の絨毯に寝転んでみたりと、自然の中で思い思いに作品と接してみてはいかがでしょう。作品についてもっと知りたい人、楽しみたい人は、ボランティアによる作品解説もあり、より深い芸術鑑賞ができますよ。
今回ご紹介したのは、「野外美術館」ですが、「芸術の森」自体は美術館や工房、野外ステージや音楽練習室などが揃う札幌の芸術の拠点となっています。「札幌芸術の森美術館」では見応えのある各種企画展なども開催。北海道の食材をふんだんに使ったブッフェレストランやカフェもあり、一日かけて芸術に浸るといった楽しみ方も可能です。
紅葉が楽しめるのは例年10月中旬頃から。風で揺れる作品や自然に溶け込んだ彫刻が楽しめる「札幌芸術の森 野外美術館」へ秋色散策にでかけませんか?
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/27更新)
- 広告 -