新郷村の国道を走っていると何気ない案内表示版に、「え、えぇ〜」と思わず声を出してしまいそうな文字が載っています。
案内表示板には普通に「キリストの墓」と書いてあり、親切にも英語で「Tomb of Christ」とも表示されています。
キリストとはあのキリスト様であって、世界中に信者のいるカトリックの神様です。
イエス・キリストはエルサレムにあるゴルゴダの丘で磔刑で処刑されたはずなのになぜ青森県にお墓があるのでしょうか?
実はあまりにも突拍子のない伝説(仮説)がこの地にはあります。
《キリストは21歳の時に日本に渡り、12年間神学の修行を行いました。33歳になってユダヤへと帰り教えを広めましたが、迫害にあって磔刑に処さんとされたのです。しかし、実際に磔刑になったのは、身代わりであった弟の『イスキリ』であり、キリストは苦難の果てに日本の戸来村(へらいむら:現在の新郷村)に帰ってきたのです。106歳まで長生きしたキリストはこの地で没し、それを祀ったのがこの墓です。》
キリストの墓は小さな公園のような造りで、緑が一杯の小高い丘にあります。駐車場から10分程度舗装された道を歩くと十字架が2つ見えてきます。
2つの十字架は向かい合って立てられていますが、入り口から向かって右がキリストのお墓で、反対が弟のイスキリのお墓になっています。小高く土が盛られた上に大きな十字架が立てられているだけのお墓は、とてもシンプルで周りを白い柵で囲ってあります。
キリストのお墓と向かい合わせになって弟のイスキリのお墓があります。造りはキリストのものと同じで、盛られた土に十字架を立てたものになっています。
伝説ではゴルゴダの丘で磔刑で処刑されたのが、弟のイスキリですから「なぜここにお墓があるのか?」と言う疑問が出ますけど、小さいことは気にしないようにしましょうね。
ここまで読んだ人の中には「なにこれ〜冗談?」なんて思っている人もいるかも知れません。しかし、ここ新郷村はイスラエルのエルサレム市と友好を結んでいます。その時にエルサレム市から友好の証として寄贈されたのが、この石版(真ん中にある白いもの)。
カトリックを含む世界中のキリスト教の聖地「聖墳墓教会」のあるエルサレム市と友好を結んでいるのですから、伝説にも重みを感じますよね。(エルサレムの人が太っ腹なのかも知れませんが…)
公園の一番奥にはこれらの伝承を案内している「伝承館」があります。ここには伝承だけではなく、発見当時の報道や著作物なども展示しあります。不思議な伝承に興味のある人は、是非立ち寄って下さい。
実は新郷村でキリストの墓が発見されたのは、昭和10年頃の話です。茨城県にある皇祖皇大神宮に伝わる古文書(竹内古文書)に伝説が書かれており、その上で調査を行い発見されたのです。
真偽は不明ですが、不思議な話が色々とあるのも事実で、キリストが住んでいたとされる「戸来村(へらいむら)」は「ヘブライ」を指すと言う説。
またこの村では生まれた子供が初めて外に出る時に、墨で額に十字架を書く風習もあります。お父さんを「アヤ、ダダ」、お母さんを「アパ、ガガ」と呼ぶのも不思議な話ですよね。
世の中には不思議やミステリーが一杯あります。それらが無い世界もつまらないものでしょう。真偽は置いておいて貴方もミステリーな旅に出てみませんか?青森には沢山の不思議があるかも知れませんよ?
「信じるか信じないかは…貴方しだいなのですから」
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