提供元:まいまい京都
http://www.maimai-kyoto.jp/京都の住民がガイドをするというまち歩きイベントの“まいまい京都”。期間限定でなく、常時行なっているのが特色です。
京町家大工の棟梁から老舗呉服屋の店主、占い師、花街のお姐さん、パン好き主婦、廃線マニアなどバラエティ富んだガイドさんが企画するコースは、概要を読んでるだけでもワクワクしてきます。まだまだ知らない京都がたくさん!
そんな中で選んだコースは、政田マリさんの「エキゾチック!そのまんま中国、黄檗山萬福寺へ〜ガイドが惚れた!?ピカイチ男前の韋駄天さまに会いにいこう」。惚れてしまうような仏像ってどんなんだろう?そんな思いで“まいまい京都”に参加してみました。
JR奈良線・京阪宇治線の黄檗駅前に集合してから、ガイドの政田さんの誘導で萬福寺へ向かいます。そして総門の前で、「萬福寺が出来る前、この辺りは大きな茶畑だった」という話からツアーはスタート。ここで有名な俳句「山門を出れば日本ぞ茶摘唄」の説明を、寸劇を交えて熱く語ります。政田マリさんのお話は、単に歴史を語るだけではなく、実際に住職さんから入手した他では聞けないような話もあり、早く萬福寺の中へと期待が高まります。
萬福寺は全体を龍に見立てており、総門は龍の口を表しています。屋根の上にはしゃちほこのような魔伽羅(まから)という架空の生き物が乗っていたり、境内のあちらこちらに異国情緒が感じられる中国式のお寺です。そして天王殿に入ると鎮座する布袋さん!中国では布袋さんの姿が弥勒菩薩の化身とされ、寺院の主要な仏堂に安置されるのが通例で、玄関にも布袋さんが置かれている家庭も多いようです。
でっぷりした布袋さんに和んで裏側にまわると、そこには政田さん一押しの男前、韋駄天さんの姿が!足の速い人を「韋駄天走り」というのはなぜか?その語源から始まり、身振り手振りの寸劇を交えての楽しいトーク。見て聞いて納得!
もっと難しく捕らえていた仏像ですが、こんな見方や気持ちになれる事は新しい発見!エキゾチックな雰囲気に、中国に来て韋駄天さんを見ているような気分です。
見れば見るほどとても身近に感じて、すっかり仏像めぐりにはまってしまいました。
この萬福寺は中国からきた隠元禅師が開祖したお寺。隠元禅師といえば、日本にインゲン豆やスイカ、レンコンなどの多くの食べ物を持ち込んだ人として有名ですが、そういった食べ物の他にも明朝体や煎茶道など、文字や文化も同時に日本へと持ち込みました。その1つが境内の中でも最も目を引いた写真のような形をした“かいぱん”。目的としては叩いて時を知らせるものであり、木魚の原型とも言われています。もちろん木魚も隠元禅師が持ち込んできたものの1つです。
ガイドが終わって異国情緒たっぷりの萬福寺を出たとき、頭のなかにある言葉が浮かびました。山門を出れば日本ぞ茶摘唄‥そうです、この門を入るときに政田さんに説明をして頂いた一句です。その理由は、まさにこの句の世界観を、肌で感じとったからかも知れません。現在ここから見える景色は茶畑ではありませんが、中国式の境内と比較をすると日本そのもの。あぁ日本に戻ってきたんだなと、空耳で茶摘唄が聞こえてきそうなほど、自分がこの世界感に浸っていたことに気付かされました。
楽しい時間もあっという間、見て聞いて触れる京都を感じる“まいまい京都”のミニツアー。他にも銭湯や京町家めぐり、三条商店街の食べ歩きやお祭り見学、仁丹町名表札を探すまち歩きと楽しいコースが目白押し。旅行の一部に組み込んだり、複数のコースを楽しんだり、自由な組み立てが可能な旅で京都のまち歩きをしてみませんか?
まいまい京都の参加は事前の申し込みが必要です。
各ツアーは2時間程度で1,500円〜
詳しくは“まいまい京都”のHPでご確認ください。
萬福寺
京都府宇治市五ケ庄三番割34
0774-32-3900 黄檗駅下車徒歩5分
拝観時間 9:00〜17:00
※入山受付は16:30まで
駐車場有料(最初の90分500円/超過30分ごとに200円)
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(2024/4/19更新)
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