大分県杵築・日本唯一の「サンドイッチ型城下町」ってなんだ!?

大分県杵築・日本唯一の「サンドイッチ型城下町」ってなんだ!?

更新日:2016/09/09 10:59

結月 ここあのプロフィール写真 結月 ここあ 旅行ブロガー
大分空港や別府、湯布院からも電車や車で1時間以内のところに、九州豊後路の小京都と呼ばれる「杵築(きつき)」があります。杵築城を中心に江戸時代の風情が残る城下町は、美しい坂道と珍しいサンドイッチ型城下町で知られています。サンドイッチ型!?さてどんな城下町なのか、ご紹介しましょう。

杵築藩の家老屋敷 大原邸

杵築藩の家老屋敷 大原邸

写真:結月 ここあ

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杵築は、「杵築城」を中心に南北の高台には、武家屋敷が立ち並び、その谷あいには、商人の町が残されています。
先ずはバスターミナルそばの「杵築市観光協会」で、杵築観光のパンフレットをもらってから、散策しましょう。

だらだらと坂を上がってくると、「北台武家屋敷」があります。

北台武家屋敷には、茅葺屋根が印象的な、杵築藩の家老屋敷「大原邸」があり、杵築随一の屋敷内は見学することもできます。
回遊式庭園や、江戸時代の生活ぶりも手に取るようにわかります。

美しい北台武家屋敷通り

美しい北台武家屋敷通り

写真:結月 ここあ

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木々の緑が美しい北台武家屋敷通りには、上級武家屋敷に多い長屋門や土塀・白壁が続き、今にもそこの門からお侍さんが、出てきそうな気がします。
先ほどの大原邸の他に、杵築藩の藩校の学習館跡には「藩校の門」、藩主の休息所として設けられた御用屋敷の「磯矢邸」もあります。

籠かきや馬に配慮した勘定場の坂

籠かきや馬に配慮した勘定場の坂

写真:結月 ここあ

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北台武家屋敷通りを進むと、「勘定場の坂」が見えてきます。
急な坂道が多い杵築の中で、石段53段の坂は、ご覧のとおり緩やかで、傾斜と階段はお城勤めの家老たちを運ぶ馬や、籠かきの歩幅に合うように配慮されています。
石段の石の中には、富士山や扇の形をしたものがあるので探してみてくださいね。

坂に挟まれた谷あいの商人の町

坂に挟まれた谷あいの商人の町

写真:結月 ここあ

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坂はそれぞれの商いから、「塩屋の坂」「酢屋の坂」と呼ばれ、どちらの坂も下ったところが谷あいの「商人の町」となっています。
江戸時代から続く商家が今でも数軒残っています。
北台武家屋敷と商人の町をつなぐこの「酢屋の坂」の脇に店を構える創業明治33年の「綾部味噌」。江戸情緒を感じる店舗は、市の有形文化財にも指定されています。
創業以来変わらない手作業による天然醸造のお味噌は、お土産にもいいですよ。

きものが似合う歴史的町並みに認定!

きものが似合う歴史的町並みに認定!

写真:結月 ここあ

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商人の町から、「塩屋の坂」を上ると「南台武家屋敷」があります。
無料で見学できる「中根邸」や、杵築の武家や町人の文化を紹介する「きつき城下町資料館」もあります。
そんな杵築は、全国初の「きものが似合う歴史的町並み」に認定されました。
レンタルきもの「和楽庵」では、着物のレンタルと着付けで2400円。男性用もあるので、カップルでも気軽に楽しむことができます。
また着物姿で町を散策すれば、公共観光文化施設の入館料が無料になったり、市内店舗での食事割引や粗品進呈などの特典もありますよ。

この写真は「塩屋の坂」の上から見た景色ですが、向かいには先ほどの「酢屋の坂」を見ることができます。杵築を代表する塩屋の坂と、この酢屋の坂の二つの坂は相対していて、塩屋の坂を下りきれば、谷あいの商人の町があり、その先には酢屋の坂があります。
美しい坂が谷あいを挟んで向かい合っているんです。
これがサンドイッチ型城下町!

サンドイッチ型城下町

城下町杵築はいかがでしたか。
美しい坂道に続く武家屋敷や商家は、江戸の風情や情緒がたっぷりです。坂道好きの方にも魅力的ですよ。
日本各地にある城下町ですが、日本唯一のサンドイッチ型城下町の杵築に訪れてみませんか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/10 訪問

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