写真:藤谷 愛
地図を見る戦国武将・大友宗麟が築城した「臼杵城(跡)」や、国の都市景観100選にも選ばれた「二王座界隈」など、臼杵市には歴史ある寺社や建築物が数多くあります。
「うすき竹宵」(以下、竹宵)は情緒ある町並みの中、約20カ所に竹ぼんぼりやオブジェを配置。お昼に町歩きを楽しんだあと、その夜に「日本夜景遺産」に認定された風景を堪能できる贅沢な2日間なのです。
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地図を見る素朴な美しさが際立つシンプルな竹ぼんぼりから、各種団体が制作する趣向が凝らされたオブジェまで、城下町を歩く中で彩と趣のある景色を楽しむことができます。
2日間で約10万もの人が訪れる竹宵。多くの人を魅了するお祭りのベースとなるストーリーからみていきましょう。
お祭りのメインイベントでもある「般若姫行列」は、臼杵市に伝わる「真名野(まなの)長者伝説」を時代絵巻のような行列で表現しているもの。まさにこのお祭りのベースとなるストーリーなのです。
都の皇子と恋に落ちその子供を産んだ姫(般若姫)が、皇子に会うために都へ上ることに。しかしその途上で嵐に遭い、船もろとも沈んでしまいました。悲しんだ姫の両親が命じ、現在の臼杵市深田に数多くの石仏を掘らせたのが、この地にある「国宝 臼杵石仏」の起源という伝説です。
写真:藤谷 愛
地図を見る般若姫行列では、般若姫の霊とその遺品を迎える父・小五郎、母・玉津姫、般若姫の娘・玉絵姫の行列を、竹ぼんぼりの美しい光の中で観ることができます。このストーリーの中では、観光客たちもまた、般若姫の霊を迎えるキャストの一人なのかもしれません。
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地図を見る某麦焼酎のテレビコマーシャルでも撮影された「二王座(におうざ)」と呼ばれるエリアには、ほんの100メートルほどの間に6つものお寺があります。界隈の小路にはびっしりと竹ぼんぼりが置かれ、観光客の足元とお寺の壁をほの暗く照らしています。
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地図を見る特に「香林寺(こうりんじ)」では県内大学の建築学科学生が制作するオブジェが配置されます。例年大学グループのオブジェは若い感性で造られる力作揃い!クリエイティブな彼らの作品は必見です。
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地図を見る二王座界隈の町並みは臼杵観光名所の一つでもあるので、お寺の並ぶ趣ある風景を明るい内に見ておくのもおすすめです。昼と夜の風情の違いを堪能してみてください。
臼杵市の商業地区には8つの町があります。現在その中心となるのが八町大路(はっちょうおおじ)で、竹宵の際には地元の特産品の販売や、味噌・醤油会社が行う名物イベント「味噌すくい」などが行われる賑やかな通り。この通りの周辺にもたくさんのオブジェが飾られます。
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地図を見るこのエリアで特におすすめしたいのが「久家の大蔵」会場。例年この会場では「うすきミワリィクラブ」という臼杵市の妖怪団体(!)がオブジェを披露。名称どおり「薄気味悪い」、しかし観客もついニヤリとしてしまうユニークなオブジェが広場を埋めます。
久家の大蔵は、1860年創業の造り酒屋「久家本店」の貯蔵庫(1868年築)だった蔵で、近年側壁にポルトガルのアズレージョタイルを施した美しい建物です。オブジェと共にライトアップされた蔵も必見です。
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地図を見るまた、久家の大蔵の裏手にある「小手川酒造」は、「海神丸」や「秀吉と利休」を描いた文学作家・野上弥生子氏の実家。特に蔵部分は八町界隈に数多くある登録有形文化財(建造物)の一つとなっており、竹ぼんぼりに浮かぶ姿は幽玄そのもの。
かつて故・大林宣彦監督が臼杵市で撮影した映画「なごり雪」にもここをロケ地としたワンシーンが登場。映画の中で描かれたそのままの竹宵風景を観ることができます。
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地図を見る祇園地区の中心でもある「八坂神社」では、参道と境内にオブジェが設置されます。特に境内には芸大学生の作品が並ぶとあって、見学者も多い人気スポット。
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地図を見る八坂神社の参道に並ぶ「旧臼杵藩主稲葉家下屋敷」の中庭も風情のあるオブジェ設置スポットです。
江戸時代に臼杵藩を治めた稲葉家は廃藩置県によって東京に移住。臼杵での滞在所として1902年に作られたのがこちらの下屋敷で、例年しっとりとしたオブジェが飾られる人気スポットです。
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地図を見る最後に紹介したいのがCO-OP駐車場会場。広いエリアをどのように活かすのか?ここのオブジェの制作団体は市内中学校と大分県建築士会青年部ということで期待度も上がってきます。
毎年どの会場でも大掛かりなものや、彫り込みが楽しいオブジェなど多種多様な作品が登場するため、何度訪れても新しい感動を与えてくれることでしょう。
お薦めした場所以外にも、竹宵では見どころがたくさん。オブジェや般若姫行列の他に、コンサートやお茶会などのイベントも多数行われるので、時間があれば両日明るいうちから観光するのがおすすめです。
また特に八町界隈には臼杵の名産である「フグ」や「カボスぶり」を扱うお店や、大分名物「とり天」を提供するお店など郷土料理を提供する飲食店が多いのも特徴。この際地元の美味しいお店も堪能しちゃいましょう。
竹ぼんぼりで幻想的に浮かび上がる美しい城下町を、贅沢な秋の散歩で満喫してくださいね。
2023年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/4/24更新)
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