写真:藤谷 愛
地図を見る「秩父夜祭」は市内にある「秩父神社」の例大祭として、毎年12月2日と3日に行われています。西武秩父駅に到着するとまず目に入ってくるのが写真にある「武甲山」の景色。神話では、この山には龍神様がいて、こちらは男の神様。そして、秩父神社に祀られているのが「妙見様」という女神様。相思相愛の神様同士でしたが、実は龍神様には正妻である別の神様(お諏訪様)がいて、その正妻の許しを得て毎年12月3日に出逢う、というのが夜祭りの起源なのです。12月2日の夜はお諏訪様での神事があり、3日の夜は神様のお渡り=御神幸(ごしんこう)となります。
ちょっと七夕チックで世俗的な神話ですが、この背景を知っているとお祭りもグッと面白くなりますよ。
写真:藤谷 愛
地図を見る「夜祭」とはいいますが、3日の訪問はぜひ午前中からどうぞ。
朝9時くらいから4基の屋台と2基の笠鉾の曳き廻しが始まり、芸術品ともいえる鉾や屋台の彫刻や装飾をじっくり眺めることができますよ。ちなみに「笠鉾・屋台」自体も国指定有形民俗文化財に指定されてます。
提供元:秩父観光協会
http://www.chichibuji.gr.jp/秩父夜祭の見どころの一つは屋台芝居。写真にある歌舞伎の舞台は、もともとは中央部分のみの山車(屋台)で、その両側に張り出し舞台を取り付け歌舞伎の上演を行うのです。毎年一つの当番町が何カ月もかけてこの上演の準備を行うとのこと。重要無形民俗文化財に指定されているこの屋台行事、見逃すわけにはいきません。
写真:藤谷 愛
地図を見る歌舞伎というと、歌舞伎座などで上演されるプロのお芝居を想像しがちですが、ここ、秩父では「地芝居」と呼ばれる地元の人たちで上演される歌舞伎が根付いています。普段は本職をもつ人々が集まり、定期的に練習を重ね、歌舞伎文化を子供たちにも伝承しているのです。
「秩父夜祭」では、八尾百貨店の隣でこの屋台歌舞伎を見ることができます。
現在では日本でもあまり見ることのない「地芝居」を、街の通りで気軽に観ることのできる貴重な機会です。お祭りの一環として、こちらもぜひお楽しみください!
写真:藤谷 愛
地図を見る秩父のメインストリートである中町通りは昼も夜も屋台や笠鉾の曳き廻しが観られるポイントの一つです。
写真:藤谷 愛
地図を見る特に夜の引き廻しでは山車に飾られたたくさんの提灯に灯りがともり幻想的かつ曳き手の掛け声も交じり、祭りの醍醐味を感じることができます。
この通りでは、前述した「秩父歌舞伎」などイベントに加え飲食店も多数あるので、おつまみやビール片手に眺めるのもお勧めです。
写真:藤谷 愛
地図を見る秩父夜祭の最後を締めくくるのは2時間半にも及ぶ花火大会!
芝桜で有名な「羊山公園」から打ち上げられる競技花火やスターマインは「豪華」の一言です。羊山公園からの距離も近いとあって、秩父の町のどこからでも眺めることができるのが嬉しい点です。
そして3日の大祭のメインイベントは、屋台の団子坂曳き上げとそのバックに広がるこの芸術的な花火といえるでしょう。しかし、この光景を見るには有料の観覧席の予約が必須!秩父観光協会HPからの申し込みが一般的ですが数量限定。鉄道、旅行会社各社が観覧席付きのツアーなどを組むこともあるので、検索をかけてみることをお勧めします。
こぢんまりとした秩父の街の中にぎっしりと内容の詰まった「秩父夜祭」なので、事前計画はとても大切です。まず、交通手段。車で行くと何時間も秩父から出られないので、都内から行く方は西武鉄道の「特急レッドアロー」の往復がお勧め。
また、食事の場所等も事前に調べて、混みあう時間帯など確認しておいた方がよいでしょう。記事下の「関連MEMO」には、秩父・長瀞エリアのお勧めグルメの記事もありますので参考にどうぞ。
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(2024/4/20更新)
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