イルカ漁で注目の和歌山県「太地くじら浜公園」でイルカやクジラと触れ合いながら共生の歴史を学ぼう!

イルカ漁で注目の和歌山県「太地くじら浜公園」でイルカやクジラと触れ合いながら共生の歴史を学ぼう!

更新日:2015/08/03 14:17

イルカ追い込み漁が世界中から注目され、批判にさらされている和歌山県太地町。実際には地元の人々とクジラやイルカたちの間には心の通う交流や暮らしが営まれているが、ニュースだけではなかなか伝わりにくい。知られざる太地の人々とイルカたちとの生活を知り、イルカやクジラたちとの交流を気軽に楽しめる場所が、水族館と博物館が融合したクジラのテーマパーク「太地くじら浜公園」だ。

ココでしか見られない、クジラ&イルカの珍しいもの

ココでしか見られない、クジラ&イルカの珍しいもの
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くじら浜公園にあるくじらの博物館と海洋水族館(マリナリュウム)は8時30分から営業しているので、名物のクジラ料理を試してみたいという人はできるだけ朝早くから観光をはじめよう。太地町の飲食店は15〜17時には閉店するところが多いので、お目当てのクジラ料理が食べられなくなるかもしれない!

くじらの博物館は、その名の通り、400年以上続く太地の捕鯨の伝統、世界の捕鯨の歴史、クジラの生態についての資料が多数展示されていて、詳しく知ることができる。他では見たことのないクジラの標本の数々も多く、巨大なクジラの器官に驚愕する。

海洋水族館(マリナリュウム)では、太地周辺に生息するクラゲや魚たちはもちろん、スジイルカ、マダライルカ、バンドウイルカなどのイルカたちも見ることができる。中でも、非常に珍しいのは、真っ白なバンドウイルカの「スピカ」だ。遺伝子の異常でメラニン色素が作り出せないため、全身真っ白なのだと考えられているという。紫外線が天敵なので、スピカは天然プールではなく、水槽で飼育されている。白いバンドウイルカを飼育した例は世界でも2例目だそうで、太地町はクジラ&イルカの街として、学術研究の分野でも世界をリードしているようだ。

他の水族館とはココが違う。入り江の天然プールでのクジラショー

他の水族館とはココが違う。入り江の天然プールでのクジラショー
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博物館と海洋水族館(マリナリュウム)の間に、入り江を仕切っただけの天然プールがあり、そこでクジラやイルカを飼育している。屋根のかかった観客席があり、大きな水族館とは一味違ったクジラショーが楽しめる。
毎日10:15、12:15、14:15、16:00にクジラショーが開かれる。
パフォーマンスを見せてくれるのはイルカのような形をした黒いクジラたち、コビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウだ。

気軽にできるイルカの餌あげ体験

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自然プールにあるふれあい桟橋では、イルカたちにたったの200円で餌をあげることができるので、ぜひトライしてみよう。イルカたちが餌をもらいに寄って来ては、豪快に波を立ててもぐったり顔を出したりするため、桟橋はかなり揺れるが、これが自然に近いイルカの姿だ。怖がらず、イルカの開けた口をめがけて魚を投げ入れてみよう!バンドウイルカやハナゴンドウのほかに、白いハナゴンドウもいるので、近くで見てみよう。

イルカのショーもお見逃しなく!

イルカのショーもお見逃しなく!
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天然プールのクジラショーとは別に、イルカショーも行われていて、こちらは屋外のイルカショープールで行わる。タイムスケジュールは毎日9:30、11:15、13:15、15:15だ。
ショーをするには少々狭く感じられるプールの中を猛スピードでイルカが泳ぎ、高くジャンプする姿は迫力満点だ。

おわりに

追い込み漁が取り沙汰され、世界から批判にさらされている太地町。
イルカを追い込み漁で捕獲すること、食べること、水族館で飼育すること、どこまでなら許せるか、人によって感じ方が違うかもしれない。
でも、くじら浜公園のイルカやクジラたちは、できるだけ自然に近い形で飼育され、お客さんたちとの触れ合いを通じて、イルカやクジラの賢さや優しさを身近に感じられる機会を提供している。また、太地町では、夏になると「くじら浜海水浴場」で無料でクジラと一緒に泳ぐことができるので、クジラと気軽に泳いでみたい人は、ぜひ夏に太地町へ行ってみよう。きっと、町の人々とクジラ&イルカたちの何世紀にも渡る共生の歴史と温かさを感じることができるだろう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/06/14 訪問

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