類稀なる美しさ!世界自然遺産「屋久島」の自然美トレッキング

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類稀なる美しさ!世界自然遺産「屋久島」の自然美トレッキング

類稀なる美しさ!世界自然遺産「屋久島」の自然美トレッキング

更新日:2015/07/29 13:49

遠藤 まさみのプロフィール写真 遠藤 まさみ 世界遺産探検家、ホテルマニア、クラフトビア愛好家

日本の世界遺産登録元年となる1993年。最初に自然遺産に登録された屋久島は、独特な自然環境と屋久島固有の動植物が存在する、海に囲まれた陸の孤島です。

また屋久島の自然が奏でる美しい景色は、五感に訴えかけるほどの圧倒的な存在感をもって私達を出迎えてくれます。世界遺産の登録基準である「類例を見ない自然美」と評価された、屋久島の自然に心を奪われにいきましょう。

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日本でいちばん美しい?世界遺産も評価した屋久島の自然

日本でいちばん美しい?世界遺産も評価した屋久島の自然

提供元:屋久島 エコツアー ガイド YNAC

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1993年12月。屋久島は「白神山地(自然遺産)」「法隆寺地域の仏教建造物(文化遺産)」「姫路城(文化遺産)」と共に、日本で初の世界遺産となりました。自然遺産の登録基準の中でも、とくに難しいといわれる基準、「(vii) 類例を見ない自然美および美的要素をもった優れた自然現象」を獲得した自然遺産は、日本では屋久島だけです。つまり日本の数ある自然の中でも、特に美しくほかでは見られない景色が屋久島にはある、ともいえるでしょう。

海抜0メートルから、九州最高峰の宮之浦岳の1,936メートルまでの急激な高低差によって生じる寒暖の差が、北海道から九州までの生態系を網羅する屋久島の森。植物は亜種を含め、約1,900種類も生育しているといわれています。さまざまな植物が魅せる豊かな表情の共演が、類稀なる自然美とうたわれる由縁ともいえます。

苛酷な屋久島の環境が森をたくましく、そして美しく成長させる

苛酷な屋久島の環境が森をたくましく、そして美しく成長させる

提供元:屋久島 エコツアー ガイド YNAC

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豊かな森は実に島の90パーセントにも及ぶ屋久島。ですがその実態は岩が積み重なり土は少なく勾配のきつい地形で、降水量も多いために土や養分をに海へと流してしまう、植物にとっては非常に苛酷で住みにくい場所なのです。植物たちはそこで生きるため、木々は大きな岩にしがみつくように根を張ります。なんと木々の根は岩をじわりじわりと溶かしながら養分としても吸収し、滝のように押し寄せる水の流れに抵抗しているのです。

森では大きな岩を飲み込むほどに根を張った屋久杉に、倒木した木々の上に新たな生命の息吹を見られるでしょう。苔はほんの少しの岩のくぼみや、木々にしがみつくように群生しています。屋久島の厳しい自然環境にさらされているからこそ、生命の輝きとなって美しい森を魅せてくれるのです。

特別な杉?屋久島の「屋久杉」の悠久の歴史が美しい

特別な杉?屋久島の「屋久杉」の悠久の歴史が美しい

提供元:遠藤隆尚

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屋久島といって連想するのは、やはり「縄文杉」を代表とする屋久杉ですね。なんだか特別な感じもする屋久杉ですが、スギ科スギ属の樹木で、日本本島に自生している杉と種類的には変わりありません。ですが屋久杉と呼ばれるようになるには、長い年月が必要なのをご存知でしょうか。

屋久島の森を形成する上で代表的ともいえる杉ですが、実は植樹された杉も多く見られます。トレッキングルートの中でも有名なトロッコ道は、かつて伐採した杉を里へ運ぶために作られた路線跡。そのせいもあって、トロッコ道周辺ではひょろひょろと細長い、植樹特有の整然とた杉の森が広がっています。「屋久杉」は、樹齢1000年以上の自生した杉の呼称で、植樹された杉は単なる杉、ということになります。さらに「縄文杉」や「大王杉」など、固有名で呼ばれる屋久杉たちは、さらに気の遠くなるような長い年月を生きてきた杉、ということです。

写真は有名なウィルソン株です。
豊臣秀吉の命で大阪城築城の為に切られたと言われる屋久杉といわれ、名前の由来はアメリカの植物学者にちなんでいるそうです。恐らく、太くまっすぐ天を突き刺すように伸びていたことでしょう。その雄大な姿が残念ながら材木としての価値がある杉として目をつけられ、伐採されてしまったのです。切り株の中から見えあげれば、ハートが目に飛び込んでくるウィルソン株。ウィルソン株周辺にある木の破片、といっても非常に大きい1本の倒木のようにも見えますが、それらはウィルソン杉の枝や幹の破片で、今でも腐らずに残っています。ウィルソン株のかつての勇姿は、屋久杉自然館のCGによる再現ビデオで見られますので、屋久杉自然館にも足を運んでみてください。

*トロッコ道周辺は、世界遺産の登録範囲に含まれていません。
*屋久杉自然館の詳細はMEMOの「屋久杉自然館」を参照してください。

雄々しく厳しい自然を生き抜いた「縄文杉」が魅せる自然美

雄々しく厳しい自然を生き抜いた「縄文杉」が魅せる自然美

提供元:遠藤隆尚

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現在発見されている中で最大の屋久杉といえば、その名も高き「縄文杉」ですね。標高1,300メートルにそびえたつ、樹高30メートル・幹周16.4メートル、樹齢はかなり幅がありますが、2000年〜7200年ともいわれています。名前の由来は縄文時代から生きていたという説や、幹の造形が縄文土器に似ているからなど諸説ありますが、目の前に立てばそんなことはどうでもよくなるほど、圧倒的な存在感があります。

それにしても、杉ってそんなに長生きするものなのでしょうか?
通常、杉の寿命は300年〜500年なのですが、屋久島の杉はそれをはるかに越える、何千年もの長寿な杉が多く自生しています。が、先ほどにも述べたように特別な杉という訳ではなく、その理由は屋久島の自然にあります。年間降雨量が4,000〜10,000mmにも達する多雨多湿に栄養が乏しい花崗岩の山地が、杉の生育に大きく影響を及ぼしています。新鮮な水はあるけれど、栄養分が非常に少ないため成長が遅く、年輪が詰まっているのが屋久島の杉の特徴で、年輪が詰まっている分樹脂が多く、結果的に腐りにくく寿命も伸びているのだそうです。成長が遅く年輪が詰まっている証拠として、世界遺産日光の杉並木の杉が、360年で直径150センチメートルに達するのに対し、屋久島の杉は500年で直径40センチメートルにしかなりません。

改めて「縄文杉」を見てみましょう。
ここまでの大きさになるには、いったいどれほどの年月を要したのでしょうか?そして、この杉が今まで生き延びてこれたのは、険しく山深い場所にあったことも然ることながら、生命力が溢れでているのではないか?と思えるほど荒々しいその姿にあります。厳しい自然環境に勝ち抜いてきた代償なのか、幹はねじれて節くれだっています。しかしそれが逆に材木としての価値がないため、伐採という人の脅威からも守られたのです。

屋久杉自然館には「縄文杉の折れた枝」が展示してあります。「縄文杉」は保護されているため近くで見られませんが、屋久杉自然館の枝を見ればその大きさに圧倒されること間違いなし!です。

*屋久杉自然館の詳細はMEMOの「屋久杉自然館」を参照してください。

屋久島独特の自然のサイクル「切り株更新」と「倒木更新」

屋久島独特の自然のサイクル「切り株更新」と「倒木更新」

写真:遠藤 まさみ

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屋久島の自然環境によって生み出された、屋久杉の腐りにくいという特徴もまた、屋久島の美しい森を形成する上で重要な役割を果たしています。

人の手によって伐採された切り株や台風などの自然災害で倒れた倒木は何百年も残り、次世代へと生命をつなぎます。切り株や倒木後の周辺は暗い森の中に光を通し、生命の苗床となって若芽に養分を与え成長を促します。これらのサイクルを「切り株更新」「倒木更新」と呼び、その代表例がトロッコ道中盤で見られる「三代杉」です。一代目が1200歳で1500年前に倒れた杉(倒木更新)、二代目は1000歳で350年前に伐採(切り株更新)、今生きている三代目が350歳。根本をよく見ると、二代目の切り株が今だ残っているのが見られます。そのほか「くぐり杉」も今は根本が空洞になっていますが、かつてはそこに倒木があり何百年もかけて土に還った結果、今のような姿になっているのです。

屋久島の自然を堪能したいなら「宮之浦岳縦走」がお薦め!

いかがでしょうか。
世界自然遺産・屋久島の自然の美しさと素晴らしさを、実際に足を運んで五感で思い切り感じてみてください。そして、屋久島の自然を思いっきり堪能したいのであれば、宮之浦岳縦走がお薦めです。一泊二日の行程にはなりますが、日帰りトレッキングでは味わえない良さを感じられるはずです。

一生に一度は行きたい島「屋久島」は、一度訪れられたら何度でも足を運びたくなる、そんな奇跡の島です。

掲載内容は執筆時点のものです。 2012/07/12−2012/07/13 訪問

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