播州赤穂に来たら必ず立ち寄りたい個性派ミュージアムはココだ!

播州赤穂に来たら必ず立ち寄りたい個性派ミュージアムはココだ!

更新日:2019/07/01 09:48

磯本 歌見のプロフィール写真 磯本 歌見 フリーライター、ご朱印ガール、仏像マニア
兵庫県・播州赤穂には、大石神社をはじめ赤穂義士ゆかりの地が多く点在するお城周辺、温泉や新しいみどころスポット、イベントでにぎわう赤穂御崎エリア、また昔ながらの町並みと風情が残る坂越地区と、さまざまな観光スポットがあります。
今回は、それらの観光コースにぜひ加えていただきたい個性的なミュージアムを3箇所紹介します。

あっという間に昭和の時代にタイムスリップ

あっという間に昭和の時代にタイムスリップ

写真:磯本 歌見

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まず最初に紹介するのは、赤穂玩具博物館です。
2004年にオープンしたこの施設には、5000点以上のおもちゃが所狭しと並んでいます。戦前から昭和40年代のブリキのおもちゃが主で、セルロイド、木、ソフトビニール、プラスチック、合金まで、時代背景が感じられるひととおりの昭和のおもちゃを置いています。
オロナミンC、ボンカレー、カルピスの看板、ビクターの犬やケロヨンの置物、ブリキの乗り物やお菓子の缶・・・昭和生まれなら誰しも懐かしい品々のオンパレードで、半日かけてゆっくり展示品を見るお客さんも多いそう。

三丁目の夕日世代ともいわれる昭和30〜40年代の昭和レトロと呼ばれるものを中心に展示した1号館と、その奥の別館で元薬局がおもちゃ屋になった設定の2号館があります。
鈴原館長は「昭和ど真ん中世代の方からは懐かしく、平成生まれのお客さんからは新鮮に映るようです」と人気の要因を探ります。

ここならではの名物は館長の紙芝居とクイズ

ここならではの名物は館長の紙芝居とクイズ

写真:磯本 歌見

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来館者はまず1号館の2階へ。このスペースは、ラッパ型蓄音機やラジオが置かれていて、昭和というより大正浪漫の間。ここで、館長が出題する赤穂や昭和をテーマにしたクイズにチャレンジします。その後は、戦前に作られた紙芝居『忠臣蔵』などを楽しむことができます。
ここは、60代も20代も世代関係なく、昭和やその時代のおもちゃ、懐かしい話を題材にフリートークができるコミュニケーションの場。「まさか紙芝居を見られるとは思わなかった」とのコメントも多く、サプライズ的な付加価値もあり、来場者から好評です。

必見!半端ない伝統工芸品のコレクション

必見!半端ない伝統工芸品のコレクション

写真:磯本 歌見

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次に紹介するのは「中国民芸館」です。

中国4000年の歴史に支えられてきたすばらしい工芸品、民芸品、掛け軸などの書画が400〜500点並んでいます。
直径1メートルに及ぶ朱泥焼特大急須をはじめ、中国の珍しい急須が300点、陶磁器や象牙細工の作品、頭の部分に龍の彫り物を施した紫檀製ベッドなど手に触れることができる展示品もあります。
歴史的価値の高い展示品は何と言っても、漢から唐の時代の16の銅鏡です。歴史的浪漫を感じる人も多い逸品で必見ものです。
これらすべてが個人のコレクションというからすごい!しかも入館料無料という太っ腹ぶりです。

1階は、民芸品を販売するミュージアムショップになっており、パワーストーンの館、書道用品が豊富にそろう店としても人気を呼んでいます。好きな石を選んで作るプレスレットや店主尾崎さんの彫る篆刻による落款印は、自分へのお土産としてもおすすめです。

独自の造形が魅力の伝統工芸品「赤穂雲火焼」

独自の造形が魅力の伝統工芸品「赤穂雲火焼」

写真:磯本 歌見

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そして最後に紹介するのは、「雲火焼展示館 桃井ミュージアム」です。

このミュージアムは、赤穂御崎東展望台から少し坂を上った高台にある、桃井製網の元福利厚生施設だった建物を利用しています。
こちらの一番の見どころは、江戸時代後期から明治時代初期に、大嶋黄谷(こうこく)が完成させた独特の焼物「雲火焼」約20点です。黄谷は、技法を弟子に伝えることなく生涯を終えたので「幻の雲火焼」といわれています。その特徴は、象牙色の陶膚に橙色、黒色の夕焼け空にも似た美しい窯変が現れていること。まるで、ここから見える海と空の景色のようです。

「赤穂雲火焼」は、「幻の雲火焼」の魅力に取り付かれた桃井香子(よしこ)さんと造園業を営む長棟州彦さんが、約20年の年月をかけて復元した焼物。平成5年には県の伝統工芸品に指定されました。

館内には、器、アクセサリー、茶道具、仏具といったさまざまなジャンルの、桃井さんと長棟さんの作品がそろい、展示、販売されています。そのほか、桃井家の陶磁器やカトラリーなどのコレクションも並んでいます。
カフェメニューも用意され、ロビーやテラスで、雲火焼の器に入れたドリンクを楽しむことができます。

雲火焼とともに人気なのが、毎月不定期で提供される「よしえさんのそば」。そば打ち名人のよしえさんが打つそばには固定ファンも多く、よしえさんのそばの日をホームページでチェックして訪れる人も多くいます。

ゆったりとしたときの流れが最大の魅力

ゆったりとしたときの流れが最大の魅力

写真:磯本 歌見

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庭には、義士、プロポーズの丘など、長棟さん作の15種類の水琴窟が各所に設けられていて、その音を聞きながら瀬戸内海の景色を楽しむことができます。陶器製、石製などさまざまな素材で作られているので、音もさまざま。聴音器を設けたものもあり、さらに深い音色と反響を聴くことができます。
2015年8月には、足湯スペースも設置予定で、ぽかぽかのお湯に足を入れ、美しい海や空の景色を眺めながら、水琴窟の音色を聞いて、ゆったりと過ごすことができる。それが桃井ミュージアムの最大の魅力です。

最後に

今回紹介したミュージアムは、どちらも半日かけてゆっくり滞在することができる癒しの館ばかり。
地元の人も知ってるようで知らない穴場感もあります。
ぜひ立ち寄って、赤穂観光に色を添えてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/06/28−2015/06/29 訪問

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