仏・世界遺産!ピレネー「ガヴァルニー圏谷」へハイキング!

仏・世界遺産!ピレネー「ガヴァルニー圏谷」へハイキング!

更新日:2015/07/17 14:09

フルリーナ YOCのプロフィール写真 フルリーナ YOC 絶景・感動探究家、旅する音楽講師
フランスとスペイン国境にまたがるピレネー山脈。ピレネーで3番目の高さを誇るペルドュ山とその渓谷は、壮麗な美しさと特異な文化で世界複合遺産「ピレネー山脈のペルドュ山」として登録されています。特にフランス側ガヴァルニー圏谷は、10万年をかけて氷河が山を削り作り上げた奇跡の圏谷(カール/シルク)。作家のV・ユーゴーが「途方もなく不可能な物体」「自然の大劇場」と絶賛したその壮大な風景、訪れてみませんか?

谷に立ちはだかる巨大な岩の壁は、実は3000m級の山々の山塊。

谷に立ちはだかる巨大な岩の壁は、実は3000m級の山々の山塊。

写真:フルリーナ YOC

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フランス・ピレネー山脈一帯は、その豊かな自然と景観、また、かつてのヨーロッパ山岳地帯の農牧民の生活様式を今に残す文化的価値が認められ、ユネスコの世界複合遺産、またフランスの国立公園に指定されています。

まずは写真をご覧ください。写真中央の道を歩いてる人々の前に立ちはだかる巨大な岩壁。これが「ガヴァルニー圏谷」(シルク・ドゥ・ガヴァルニー)。これは、2万年以上前に氷河が作り上げたカールの地形です。当時の氷河は、ガヴァルニーから30キロほど離れたルルドにまで及んでいました。氷河が気の遠くなりそうな年月をかけて削り取り作り上げた地形は、昔から多くの芸術家や作家たちを魅了し続けています。

半円形に広がる岩壁は実は3000m級の山々です。カールを囲むように連なる山々はモン・ペルデュ(3352m)、ピック・デュ・マルボレ(3248m)、タイロン(3144m)などの山々。この岩壁には413mの高さから水が流れ落ちるヨーロッパ最大の「ガヴァルニーの滝」をはじめ、たくさんの滝が岩壁の上から流れ落ちています。

壮大な岩壁のシルク(圏谷)へ、ハイキングに出かけよう。

壮大な岩壁のシルク(圏谷)へ、ハイキングに出かけよう。

写真:フルリーナ YOC

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ハイキングのスタートは「ガヴァルニー村」。ここにはレストランやホテルもあり滞在も楽しめる村です。村からもすでに絶景のシルクが見えています!ですので村からのハイキングは、正面にずっと、絶景のシルクを眺めながらのハイキングになります!

シルクまで1時間程度の軽いハイキングで行くことができますが、村には貸馬や貸ロバ屋さんもあるので、乗馬トレッキングもできます(大人は馬・子どもはロバ)。ここはピレネー原産のピレネー馬がたくさんいます。村のお土産屋さんにもピレネー馬の人形がいろいろあり、馬好きにはたまりません。

川に沿って気持ちのいいハイキングコース。

川に沿って気持ちのいいハイキングコース。

写真:フルリーナ YOC

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シルク(圏谷)までのハイキングは、1時間ほどの道のり。ほとんど平らな道なので、子供もお年寄りも楽に歩けます。春から夏には、草原に沢山の花が咲き、岩山とのコントラストがとてもきれい7月にはピレネーアイリスも咲いています!

この橋は、ハイキング途中にあるナド―橋(Le pont de Nadau)。石を積み上げたとても美しい橋で、シルクと森を背景にフォトジェニックな美しさ!馬があちらこちらにいるので、運が良ければ馬も写真のモデルになってくれます!

シルクの岩壁を目の前に歩こう!

シルクの岩壁を目の前に歩こう!

写真:フルリーナ YOC

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シルクまでのハイキングは、しばらくは川に沿って歩きます。川のせせらぎがとても気持ちがいい道。目の前にはシルクの岩壁が見えているので、足取りも軽く感じます。

もう、あの岩壁の向こうはスペイン。フランス側からは山頂が見えませんが、ペルデュ山では羊飼いたちが羊を放牧しながら草場を求め移動して歩いています。今は、過酷な仕事である羊飼いの仕事をする人は減ってしまいましたが、昔ながらの放牧を生活している羊飼いたちが、あの岩壁のどこかにいるのでしょう。

そうしてしばらく歩くと、トップ写真のように、広々とした草原の中の道に出ます。このあたりは花がとてもきれいで、夏場には一面のお花畑になります。近くにはピレネーアイリスの群生地もありますので、時間がある方はゆっくりと散策してみてください。

そして到着!シルクの岩壁をまじかに楽しもう。

そして到着!シルクの岩壁をまじかに楽しもう。

写真:フルリーナ YOC

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気持ちのいい森を抜け、ホテル・ドゥ・シルクが見えたらいよいよ到着間近です!羊が放牧されている、のどかな草原と対照的な猛々しいシルクの風景が目の前に広がります。まさしく自然の作った大劇場!ぐるりと半円形に広がる岩肌のシルク、そのスケールの大きさに目を見張ります。

岩壁の左側に、ヨーロッパ最大の落差413mのガヴァルニーの滝が見えます。滝のすぐ下までも行くことができますので、ぜひ間近からも滝を見てくださいね。岩壁下から滝の上を見上げるスケールは凄いの一言!

山と木々と滝と…マイナスイオンを体に沢山浴びるのは、心も体も癒されます。ぜひ滝の間近まで歩いて行ってみてくださいね。お昼時に到着すれば、滝を見ながらのピクニックも最高です!

おわりに

いかがでしたか。ピレネーの誇る大自然と雄大な景色。ガヴァルニーの村からもシルクの全景が見えますが、ぜひシルクの岩壁を間近で見てくださいね!

この地域は、他にも見所がたくさんあります。健脚な方なら「コル・ド・テンテス」から、岸壁がまるでナイフで削り取られたように切れ落ちている、フランスとスペインの国境「ローランの裂け目(Brèche de Roland)までの往復トレッキングコースもお勧めです。さらに本格的に登山をなさる方なら、サラデッツ小屋とゴリッツ小屋に泊まりながら、スペインのオルデッサ渓谷へと、ピレネー越えをするコースも!

また、温泉保養地コトレもすてきな町。トレッキングで訪れるゴーブ湖も素晴らしい景観を誇る湖です!ぜひ、ピレネーの美しさを体験してみてください。

それでは、皆さん、素敵な旅を!

掲載内容は執筆時点のものです。 2005/07/10−2015/07/11 訪問

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