登山口から根本中堂を経て、鎌倉時代末期の建立と云われる山門をくぐると、長い長い石段が見えます。頂上までは30分〜40分程かかりますが、石段の1つ1つの段差は小さく、歩きやすい印象を受けました。普段から運動している人には何ともない階段ですが、体力に自信がない場合は途中にある慈覚大師も休んだという御休石などで休憩しながら足を進めてくださいね。
私が訪問した日は50年に1度の本尊御開帳の時期であった為、とても混雑していました。途中で幅が狭まる箇所(四寸道)もありますので、周りと歩調を合わせてゆっくり進んで行くことが疲れずに歩くポイントです!
このあと姥堂、四寸道、蝉塚、百丈岩と見所がたくさんありました。
石段を上りながらふと右上を見上げると大きな巨岩が!!
長い歳月にわたる自然の営みが岩を風化させ、阿弥陀如来を彷彿させる姿となったという謂われから弥陀洞と呼ばれているそうです。
大きさは4.6mあり、阿弥陀如来の姿が見えた人は幸福になるそうですよ(^^)
弥陀堂の左奥に少しだけ見えるのが仁王門です。けやき材で造られた美しい門で、左右に安置された仁王尊像は運慶の弟子たちの作といわれ、邪心をもつ人は上ってはいけないと睨みをきかせているそうです。邪心は捨てて上りましょう!
仁王門をぬけて少し急な傾斜の石段を進むと、ぱっと視界が開け大きな奇岩に囲まれた諸堂、諸院が目に入ってきます。こちら一体、まるで岩に守られているかのような荘厳な雰囲気が感じられます。
有名な歌人斉藤茂吉も処女歌集「赤光」で山寺で詠んだ句を発表しています。
〜「みちのくの仏の山のこごしこごし岩秀に立ちて汗ふきにけり」〜
「仏の山」は山寺のこと、「こごしこごし」はゴツゴツしているの意なので、現代意訳「東北の山寺に登る、山は岩肌が露わでゴツゴツしている、展望のきくひとつの頂に立って、汗を拭くのだった」から、茂吉が汗をかいて上りきった山頂で、爽快感を味わったことが読み取れますね。
本当に上った人しかわからない達成感っ!!
写真の左側の絶壁に建つ小さな御堂は、山寺の中で最も古いと云われる納経堂で山形県指定有形文化財となっています。その真下には慈覚大師が眠るとされる入定窟があります。
こちらの写真は五大堂からの眺めです。五大堂は正徳4年(1714年)に再建された舞台造りで、五大明王を祀り天下泰平を祈る道場であり、また山寺随一の展望台となっています。
外を眺めると残雪を抱く山々と小さく可愛らしい町並みを一望できます。遠くの山々の壮大さを感じつつ、ふと目線を下げた時に見られる畑の広がるのどかな町並みにとても心が癒されました(^^)
これからの季節は爽やかな初夏の風も感じられ、より一層気持ち良い空気を味わえそうですね♪
山寺から下山して、門前の通りを歩くと目に入ったのがこちらの、山形名物「こんにゃく」♪
「玉こんにゃく」と呼ばれることが多いのですが、普通のこんにゃくに比べ、形が丸いのが特徴です。主に醤油で煮込み、串に刺して食べるシンプルな食べ物でからしをつけて食べることが多いです。ちなみに山形はこんにゃくの消費量が日本一なんですよ♪
他にも山形はさくらんぼ、ラフランスなどのフルーツから、ブランド牛の米沢牛、おつまみに嬉しいだだちゃ豆などとっても美味しい名物料理がいっぱいなので山寺観光の帰りにぜひ味わいたいですね!
また冒頭でも触れておりますが、2013年5月31日までの間、山寺の本尊が50年に1度の御開帳時期を迎えており、根本中堂にて「薬師如来坐像」を見ることができますよ!半世紀に1度のめったにない貴重な機会ですので、ご家族・ご友人などを誘ってハイキングがてら山寺へ行ってみませんか??
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(2024/4/25更新)
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