三ツ石海岸の門構え的な存在である「ケープ真鶴・町立遠藤貝類博物館」から階段を降りて行くと、いわゆる「名勝 三ツ石」という景色に出逢えます。しかし、このひとつの景色の中でも、実は東側(海に向かって左側)と西側(海に向かって右側)とでは地形が異なっているため、おすすめの遊び方が違ってきます。
西側は外海に直結してはいるものの、比較的小さなゴロ石の海岸。子供たちが様々な生き物を探して観察するといった磯遊びがお勧めです。逆に東側は大小のタイドプール(潮だまり)があちらこちらに見えるので、シュノーケリングを楽しむことができます。
ただし、どの場所にいても子供からは目を離さないよう気を付ける必要があり、波の高さや流れにはさらなる注意が必要となります。
なお、東側はよじ登るレベルの大きな岩があるなど、足場がゴツゴツしており、さらに海藻も生えていて滑りやすい場所ですので、足元のしっかりしていない特に小さい子供には不向きです。
東側の外海付近に、「潮だまり」という粋を超えた「ミニ湾」が見られます。海水の透明度は良好で魚の種類も豊富なので、自然の水族館といった貴重な体験ができます。小さなサバやイワシ、イカやタコなど取り残された魚を発見!もちろん、またイソギンチャクや色鮮やかな魚との出会いには大興奮です!
この他にも、ナマコやヒトデ、アメフラシ、岩場の間にはたくさんのトゲアシガニが観察できますので、網や透明の観察容器を持参するとより楽しめます。
ただし、自然の生き物ですので、観察後は優しく海に戻してあげると良いですね。
西側の磯遊びでは、石をひっくり返して生き物探しをするのが定番!この、何が出てくるかわからないドキドキ感は子供心をくすぐります。カニが出てくれば大騒ぎ!ウニを見つければ驚き!!ナマコの姿に言葉を失う??など、子供が様々な生き物を観察すると同時に、親は子供の反応とそのころころ変わる表情を楽しむことができます。
獲った生き物は写真撮影して後でその名前を調べたり、家族で発見した種類の数を競ったりするのも遊び方のひとつです。
また小さい子供で磯遊びのハードルが高い場合に気になるのが浜辺の情報。決して砂はさらさらではなく、コロコロ石や枝も点在していて安全であるとは言い切れませんが、石を集めたり、貝殻混じりの砂を触ったり、いじるのが大好きな子供にとってはただそれだけで楽しいようですよ。
三ツ石海岸で長時間遊ぶとなると気になるのが食事とトイレです。トイレは階段を降り切る直前の入り口付近に男女別でありますが、トイレットペーパーの補充が完璧とは言い難いので、自身で備えて行けば安心です。
次に食事ですが、磯遊びをする場所には売店などは一切ありません。階段を10分ほど登るとオシャレな喫茶店があり、素敵な景色を眺めながらカレーやスパゲッティ、ピザといった軽食、そしてスイーツなどもいただけます。また一度高台まで戻れば、売店と食堂はあります。
しかし小さい子連れの場合は、移動を考えると食べ物は持参する方が楽であると思われます。荷物は増えてしまいますが、海岸に向かう行きの階段は下りなので、上りとなる復路は食糧などが胃袋に入るため多少は軽量化されますよ。
そして、もし喫茶店での食事を予定していたとしても、海岸には自動販売機はないため、水筒など飲み物だけは必ず持参しましょう。
ちなみに三ツ石海岸では、ミニテントを張って簡易的なバーベキューを楽しむ姿も見受けられますよ。
海岸にたどり着くためには長い階段を下りますので、中には高台から眺めるだけで満足する人もいます。階段は250段以上ほどあり、所要時間はそれぞれのペースにより異なりますが、目安としては上りで15分〜20分。
小さな子供連れでは特に、躊躇してしまいそうになる階段ですが、当然ながら下ってしまえば上るしかありません!そして、大人が思っている以上に子供は元気。子供の方が元気に駆け上がり、親の方が息を切らしている姿もちらほら目にします。階段を一緒に上り下りしたエピソードすら旅の想い出となりますよ。
なお我が子の性格や体力を知るご両親の判断で、抱っこヒモといったアイテムを持参されるのもよいでしょう。ぐずったり寝てしまった時の救世主となります。
磯遊びが満喫できるとはいえ、三ツ石海岸は海水浴場ではありませんので、海岸にはシャワーや更衣室といった施設はありません。最後に身体を洗い流したい人は、ペットボトルに真水を入れて行くとよいですよ。
また海岸は歩きにくい岩場で浜辺もゴツゴツしているため、サンダルでも靴底の厚いタイプがおすすめ。またビーチサンダルよりもスニーカーで磯遊びをしてしまった方が安全性が高いです。
なお、磯遊びのイメージとして真夏を思い浮かべる方も多いはずですが、シュノーケリングは別として、夏でなくとも磯の生物観察が楽しめます。夏季よりもむしろ春や初秋は過ごしやすく人も少ないので、ピーク時を外した方が穴場的遊び場といえるかもしれません。
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(2024/4/24更新)
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