日本唯一のオーロラ体験!感動の12分!立川「南極・北極科学館」

日本唯一のオーロラ体験!感動の12分!立川「南極・北極科学館」

更新日:2015/06/16 16:48

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 神社・グルメナビゲーター
オーロラをライブで見たいという欲求は多くの方がお持ちですが、コストも時間もかかり簡単に見られるものではありません。
そこで今注目されているのが、国立極地研究所「南極・北極科学館」です。
名称はいかついですが、ここでは日本で唯一のオーロラシアターがあり、毎日オーロラが見られるのです。
今回は、オーロラを見ながら極地の貴重な資源も見て触れられる、クールで華麗なスポットをご紹介いたします。

歴史 〜日本の南極観測のはじまり〜

歴史 〜日本の南極観測のはじまり〜

写真:Naoyuki 金井

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1820年に南極大陸が発見されてから南極探検が始まり、有名なアムンゼンやスコットに代表される探検家たちが南極に立ち始めました。
そして日本では、1912年に犬ぞりで南緯80度5分に到達した白瀬中尉が一番乗りを果たしました。
この白瀬中尉が、現在の南極観測船「しらせ」の由来で、このときに到達した地点が大和雪原と名付けられたのです。

この一番乗りから46年後の1956年には、第1次南極地域観測隊が南極観測船「宗谷」で向かい、1957年1月29日オングル島付近に上陸し、4棟の建物を建て「昭和基地」と命名したのです。
11人で始まった越冬隊は、トイレなども完備されていない、まるで極寒の地の山小屋状態のなかの厳しい越冬でした。
その翌年、第2次越冬隊が交代に向かったのですが悪天候のため上陸を断念し、第1次越冬隊は小型飛行機で撤退したのですが、この時残されたのが『南極物語』で有名な“タロとジロ”だったのです。

こうして始まった日本の南極観測が、現在では日本のみならず、世界的な研究成果を挙げるようになったのです。

大地 〜現在の昭和基地〜

大地 〜現在の昭和基地〜

写真:Naoyuki 金井

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現在の昭和基地は、60棟以上の建物が立ち並ぶ世界でも有数な科学基地となり、床暖房の個室、毎日入れる風呂、水洗トイレなどにより快適な日常生活が送られています。

その様子は、館内にある昭和基地のライブ映像とジオラマ、越冬生活を撮影した映像などで見ることができます。
更に実物の隊員の個室も再現されており、隊員の防寒具を実際に着用することもでるのです。
また、第1次隊が実際に使用したソリや、1967〜68年に行われた往復5,200kmに及ぶ南極大陸旅行をした雪上車も展示されており、車内に入れば旅行というには程遠い厳しい旅だったことを垣間見ることができます。

そして圧巻は南極の氷に触れられることです。
環境調査のために実施されている南極で掘削された氷柱は、2007年には約3000mまで掘削でき、そこには大昔からの地球の気候や環境が記録されているのです。
実際にその氷に触れてみれば、太古の歴史ロマンを感じることができるでしょう。

ロマン、旅情、そして現在の極地の姿を本物で感じとることができるのです。

宇宙 〜隕石大国の日本〜

宇宙 〜隕石大国の日本〜

写真:Naoyuki 金井

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知られざるお宝は、数々の隕石の展示です。
実は、南極は隕石の宝庫と言われるくらいたくさんの隕石が見つかっています。

これは特別に南極に隕石がたくさん降ってくるのではなく、南極には、隕石が集まりやすい場所があるからなのです。
その理由は、南極の氷は海に向かってゆっくり動いており、降ってきた隕石も氷と共に動いています。
その動きが山脈によって遮られると、氷はやがて蒸発し、隕石だけが取り残される状態になるため、山脈の麓には、隕石が沢山あることになるのです。

このシステムを発見したのが日本の南極観測隊で、隕石探しが大変効率的になったのです。
これにより現在、全世界の隕石の約3分の1にあたる約17,000個が日本に保管されているのです。
隕石の多くは火星と木星の間にある小惑星から飛来したものですが、中には月や火星から飛来したものもあり、世界の研究書に公開され、宇宙科学に役立っているのです。

これらの隕石を顕微鏡で観察ができ、一部は実際に触ることもできますので、宇宙ファンにとっても必見なのです。

神秘 〜オーロラの世界〜

神秘 〜オーロラの世界〜

提供元:Courtesy of David Cartier, Sr.

http://free-images.gatag.net/2013/02/05/200000.htm…地図を見る

オーロラは、太陽からの電気を帯びたオーロラ粒子が地球の大気と衝突し、大気中の酸素や窒素を光らせる現象です。

意外なことに、日本でもオーロラが結構出現しているのです。
最古の記述は日本書紀にある「赤気(せっき)」に始まり、江戸時代には40種の文献に登場しています。
明治時代からは「極光」や「オーロラ」という言葉に変わり、国際地球観測年の1957年以降は、長野県・東北地方・北海道などで観測され、最近では2000年に北海道陸別町で観測されています。
オーロラは磁力線に沿って出現するので、南極と北極で観測されるケースが多く、特に昭和基地はオーロラの名所と言われるほどです。
日本は南極観測を始めた時からオーロラ観測を行い、現在では、南極圏の昭和基地と北極圏のアイスランドでオーロラの同時観測も行っています。

オーロラ研究でも世界をリードしている日本の数々の実績と、オーロラの神秘を知ることができるでしょう。

※写真はイメージです。こちらの施設で見られるものではありません。

感動 〜12分のオーロラ体験〜

感動 〜12分のオーロラ体験〜

写真:Naoyuki 金井

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オーロラシアターは、全天周ドーム映像投映機能一体型システムで直径4mのドームスクリーンに南極や北極圏で観測されたフルカラーのオーロラ映像を投影しています。
いわゆる皆さんがご存知のプラネタリウムの縮小版のようなもので、定員も僅か12名です。
しかしながら私たちがTVやムービーで見る二次元とは違い、前後左右の広い視界に映像投映することから、実際に現地でオーロラを観ている感覚を、擬似体験できるシステムなのです。

全天をダイナミックに乱舞するオーロラの神秘と臨場感を感じてください。僅か12分間の天体ショーですが、見終わった後は興奮と感動に包まれることでしょう。
プログラムは毎月変わりますので、毎月違うオーロラを観ることができ、中には通常のオーロラ観光でも体験することは難しいオーロラの映像もあります。

小さなドームですが、小さいが故に常設の施設としては、日本で唯一のオーロラ体験を独り占めできるかもしれません。

最後に。。。

「南極・北極科学館」は、ファミリーで訪れるケースが多いのですが、昨今は、新たなデートコースとしてカップルで訪れる方も多くなっています。
アカデミックに見学されるのも良いのですが、まずはオーロラの美しさに触れるだけでも良いでしょう。
いずれにしても、多くの方に足を運んでいただきたい、珍しく貴重な優れたスポットなのです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/04/04 訪問

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