イスラエルの聖地「エルサレム」で、神聖スポット巡り!ユダヤ教とキリスト教の歴史と異文化に触れる旅

イスラエルの聖地「エルサレム」で、神聖スポット巡り!ユダヤ教とキリスト教の歴史と異文化に触れる旅

更新日:2015/06/15 10:03

Aya Mariaのプロフィール写真 Aya Maria 元外資系航空客室乗務員、ライター、ブロガー
中東イスラエルの重要都市エルサレムの旧市街は、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の三大宗教の聖地として有名です。
街中には文化、風習、慣習、信仰の異なる建物、人々が混在し、とても他では味わえない独特の雰囲気を生み出しています。特にイスラエル国家宗教であるユダヤ教と、その後生まれたキリスト教とこの地の関わりは深く、数多くの神聖なスポットを観光する事が出来ます。宗教、そして歴史や文化に触れてみませんか?

ユダヤ教聖地「嘆きの壁」で祈りを捧げる

ユダヤ教聖地「嘆きの壁」で祈りを捧げる

写真:Aya Maria

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イスラエルの実質的首都テルアビブから、車でおよそ1時間半ほどの位置にエルサレムは存在します。
高い石の壁で囲まれたエルサレムの旧市街は、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の三大宗教の聖地であり、何百年も昔から、宗教間同士の争いの絶えない悲しい場所でもあります。1981年から世界遺産にも登録されています。

旧市街は、4つの地区に分けられており、北東はイスラム教徒地区、北西はキリスト教徒地区、南西はアルメニア正教徒地区、南東はユダヤ教徒地区となっています。

ユダヤ教徒の聖地として最も有名と言えるのが、「嘆きの壁」(英語:Western Wall)ではないでしょうか。
英語で「西の壁」と名付けられたのは、紀元前20年頃、ローマ支配下の元でユダヤ王国を築き上げたヘロデ王が大改修をした、エルサレム大神殿の西側を取り囲む壁だった事が由来です。

嘆きの壁は、旧市街の東側ユダヤ教徒地区にあり、無料で訪れる事が出来る上、ユダヤ教徒でなくとも、小さな紙に願い事や神への祈りを書き、小さく折り畳んで壁の隙間にいれて、お祈りをする事が出来ます。
壁を正面に右側が女性、左側が男性と分けられており、男女共に、ミニスカート、ショートパンツ、タンクトップ禁止などのドレスコードがあるので事前に注意が必要です。

写真の左手には、金色の屋根が特徴の、イスラム教徒の予言者ムハンマドが昇天したといわれる「聖なる石」が祀られた「岩のドーム」(英語:Dome of the Rock)を臨む事が出来ます。

古の時代へタイムスリップ!キリストの牢獄

古の時代へタイムスリップ!キリストの牢獄

写真:Aya Maria

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イエスが死刑の判決を受け、茨の冠をかぶらされ、十字架を背負って歩いた道「ヴィアドロローサ(ラテン語で「苦難の道」の意)」の始まり付近にある「エッケホモ教会」(英語:The Church of Ecce Homo)の近くに、イエス・キリストが拘束されていたとされる地下の牢獄のひとつがあります。

キリストの牢獄はエルサレム内に3カ所あるとされ、こちらはあまり日本人の間ではまだ知られていないスポットと言えますが、「ギリシャ正教会修道院」(英語:The Praetorium Monastery)の中に存在します。

大々的な看板などはないのですが、ギリシャ語と、英語で"Prison of Christ"(キリストの牢屋)と書かれた小さな看板がありますので、入り口から左側の地下への階段を降りると、小さな教会と牢屋を無料で見学する事が出来ます。

2000年以上分の歴史を積み重ねたこの場所は、岩でゴツゴツとしており、湿気のたまった重たい雰囲気を醸し出しており、思わず鳥肌が立ちます。地下1階部分は、ギリシア正教会の小さな教会となっており、天井画や壁画も施されています。

更に地上2階部分へ進むと、写真の実際にイエス・キリストが拘束されていた牢屋の中にあった場所に辿り着きます。イエスは、ここで2つの穴に片足ずついれられ、その下に重りのついた枷をつけられていたそうです。

聖墳墓教会でキリスト教に触れる!

聖墳墓教会でキリスト教に触れる!

写真:Aya Maria

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キリスト教徒ならば必ず一生に一度は訪れたい場所のひとつが「聖墳墓教会」(英語:Church of the Holy Sepulchre)です。名前の通り、イエスの墓地に建てられた神聖な教会で、旧市街のキリスト教地区にあります。

ヴィアドロローサを歩いたイエス・キリストは、現在この教会のある「ゴルゴダ」と呼ばれる丘の上で十字架にかけられ、亡くなり、そして3日後に復活したと言われています。

教会に入ってすぐ目に入ってくるのが、この写真の場所です。イエス・キリストが十字架に架けられ、埋葬の為に横たえられたと言われる石が祀られており、「塗油の石」と呼ばれています。この石の背後の壁には巨大な金色に輝くモザイク壁画があり、その絵を見る事で「塗油の石」に横たえられたイエスの様子などを想像する事が出来ます。
とても聖なる石の為、信者たちが跪き、額を石に当て祈りを捧げたり、スカーフなどの身の回りの持ち物を祈りながら石に擦り当てたりと、人々の信仰の強さと想いを深く感じられます。

教会の中央部には、イエス・キリストが亡くなって3日後に復活したとされる墓地の跡地もあり、見学する事も可能です。教会の中に更に小さな教会のような建物があり、そこが墓地の跡地となっています。内部はとても狭く、一度に数名ずつ入って見学する事になる為、ハイシーズンや日中は行列も予想されますのでご注意下さい。

聖墳墓教会は、ロ−マカトリック教会、ギリシャ正教会、アルメニア教会、コプト教会、アルメニア使徒教会、シリア正教会のキリスト教6宗派により共同管理されており、一日中それぞれの修道士らによるミサ・聖体礼儀・祈祷などを見かける事が出来ます。

オリーブ山からの絶景!

オリーブ山からの絶景!

写真:Aya Maria

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こちらもキリスト教やユダヤ教にゆかりのある場所なのですが、「オリーブ山」(英語:Mount of Olives)も、エルサレムを訪れたら必ず立ち寄りたいスポットのひとつです。

イエス・キリストは、ここオリーブ山の頂上から天国へ昇天したとされており、付近には「昇天教会」などの教会がいくつか存在しています。

また写真の下部に見えるように、オリーブ山はユダヤ教徒の墓地ともなっており、それは旧約聖書において、「最後の審判の日に神が立ち、死者がよみがえる場所」とされている事が由縁なのだそうです。

オリーブ山は、エルサレムの東側に位置し、頂上付近に展望台があります。そこからエルサレム全体の絶景を臨む事が出来ます。先ほど嘆きの壁の付近で見た、金色の岩のドームがひと際目立って輝いています。特に夕暮れ時の景色はとても素晴らしく、一生の思い出になる事間違いありません。

おわりに

エルサレム程、複数の宗教が入り混ざり、複雑な歴史を辿った場所はないのではないでしょうか。ご紹介した場所は全て無料で訪れられる上、深い歴史を築きあげてきた神聖なスポットです。それらを訪れ、それぞれの宗教の文化や歴史などに触れる事で、世界を今よりも少し理解出来るようになるかもしれません。是非、エルサレムへの旅行を計画されてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/11/28 訪問

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