中国西安城壁は見どころ満載!貸し自転車で一周14Kmを巡ってみよう!

中国西安城壁は見どころ満載!貸し自転車で一周14Kmを巡ってみよう!

更新日:2018/08/14 09:01

中国「西安」は、その昔「長安」と呼ばれていました。

西安郊外にある秦の始皇帝の大墳墓(世界遺産「兵馬俑」)は特に有名で、観光客が押し寄せます。また1370年代(明の時代)にレンガを積み重ねて作られた、一周14Kmの城壁も人気のスポット。この城壁の上は、一般の自動車が入れないので自転車でのサイクリングが大変快適です。

古代と現代の西安市内の風景を一望しながら、城壁上を自転車で走ってみましょう。

西安

西安
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西周が初めてここに都を定めたのは紀元前11世紀のことで、以来、秦・漢・隋・唐など13の王朝がこの地を都としてきました。その間およそ2000年。西安は、古都と呼ぶにふさわしい歴史を持ち、シルクロードの起点でもあります。前漢時代(紀元前1〜2世紀)、絹は遙かローマまで運ばれていました。また、日本との関わりも強く、小野妹子、阿倍仲麻呂、空海、最澄など、多くの日本人が遣隋使、遣唐使の時代から足跡を残しています。

遣隋使や遣唐使の時代といえば6世紀から7世紀にかけて。この頃、日本から派遣されていた遣隋使や遣唐使によって、中国の都「長安」の美しさが、日本にも伝えられたといいます。その美しさをモデルに造られたのが日本の「平安京」。それが今の京都です。

詩人杜甫が有名な詩「春望」を書いたのもここ長安です。          
「国破れて山河在り 城春にして草木深し 時に感じては花にも涙をそそぎ..」
757年、杜甫が46歳の時に書かれました。この2年前、安禄山の乱によって唐の玄宗皇帝が長安を追われ、四川へ逃げましたが、杜甫は逃げ遅れ、監禁されてしまいました。その時に詠った詩です。

※上の写真は城壁西門を上から撮影したものです。

現代と交差する城壁

現代と交差する城壁
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城壁は、西安の街を長さ13.74キロにわたり長方形に囲っています。創建当時はその威容を誇っていたのでしょうが、現在はビルディングから見下ろされる場所もあり、まさに「古代と現代が交差する場所」になっています。

城壁は東西に長く南北に短い形となっており、東側の文昌門、西側の安定門、南側の永寧門、北側の安遠門と東西南北に門が4つあります。「安定門」は城壁の中で最大の門であり、創建当時シルクロードの発着点として栄えていたそうです。

城壁の上行き交う人・自転車

城壁の上行き交う人・自転車
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城壁の表面はレンガで覆われて、高さ12メートル、上部の幅は12〜14メートルです。車線数で言うと2車線はある幅ですが、一般の自動車は入れないため自転車での走行が便利です。ただレンガの上を走るので、がたごと、と自転車が振動します。のんびり一周しながら自転車で回ると2時間以上かかります。貸自転車は1.5時間単位なので、時間的には半周がちょうど良いくらいです(乗り捨て可)。借りる時に払ったデポジット(保証金)は、乗り捨て時に返ってきます。

城壁の途中には土産物店、テント屋台が設けられていて、大勢の観光客がその付近で一休みしています。あいさつをすると色々な国の言葉が返ってきて楽しいですよ。また城壁の上では三輪タクシーもあり、これに乗ると、のんびり巡ることもできます。

広場での武闘演技

広場での武闘演技
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南門広場での武闘演技ショーの写真です。タイミングが良いと、城壁の上から門の広場で行われる「武闘演技」を見ることができます。音楽に合わせて、古代中国の戦士の姿をした演技者と、太鼓でリズムをとる奏者の息の合った演技が行われます。

城壁を自転車で移動(動画)

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城壁の北門で貸自転車を借りて、西回りで南門まで巡るルートを撮影した動画です。城壁にずらっと並ぶ三角旗が、風にたなびく様子もご覧ください。

世界遺産「兵馬俑」

西安市内から車で一時間ほどの場所に、世界の考古学史上、20世紀最大の発見とされている「兵馬俑」があります。兵馬俑は中国初代皇帝の秦始皇帝陵の近くに位置し、始皇帝陵を永遠に守る陵墓の副葬品として、約2200年前に埋葬された今衛師団です。その数8000体、それぞれ異なった風貌。等身大の大きさで平均1.8m、馬や戦車、青銅の兵器もあります。

西安の城壁を巡って、世界遺産の兵馬俑を見学すれば、古代中国の歴史に浸ることができるでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2011/08/09−2011/08/11 訪問

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