写真:渡部 洋一
地図を見る北海道開拓の玄関口として発展した小樽港。取り扱う荷量の増加に伴い、海上の貨物船から荷物を運ぶ艀(はしけ)が倉庫の近くまで直接入っていけるように造った水路が、小樽運河です。
大正12年(1923年)の完成後商都小樽の繁栄を支えていましたが、その賑わいは長くは続きませんでした。戦後に入り人力で荷揚げする方式が衰退し、樺太等との交易がなくなったことで物流の拠点としての役割も薄れていきました。
無用の長物と化しヘドロが溜まっていた小樽運河が生まれ変わったのは、1980年代。観光スポットとして散策路やガス灯が整備され、その美しい景観が多くの人々を魅了してやまない北海道を代表する人気の観光地となったのです。平成8年(1996年)には、都市景観100選を受賞しています。
写真:渡部 洋一
地図を見る小樽運河沿いに立ち並ぶ、重厚な倉庫の数々。中には、写真のように青々とした苔にびっしりと覆われ歴史を感じさせるものもあります。
現在、様々な用途で利用される様々な形をした倉庫たち。その一つ一つに着目し趣をじっくりと味わうことも、小樽運河を楽しみ尽くす方法の一つです。
写真:渡部 洋一
地図を見る小樽運河は、クルーズ船で巡ることもできます。所要時間約40分の周遊でゆったりと進む船上から、歴史を重ねノスタルジックな雰囲気を醸し出す倉庫群を見上げる体験は、小樽観光のハイライトと言える至福の時となるでしょう。
人気のアクティビティ小樽運河クルーズについての詳細情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。
写真:渡部 洋一
地図を見る小樽運河周辺に立ち並ぶ数多くの倉庫たち。その主要な用途の一つが、飲食店です。石造りの重厚な倉庫の中での食事は、それだけで気分が盛り上がります。内装がレトロでお洒落なお店も多く、運河の観光と併せて倉庫での食事を楽しむのもおすすめです。
写真:渡部 洋一
地図を見る倉庫の重厚な質感が堪能でき、外壁を覆う苔が青々と輝く日中の小樽運河も素晴らしいですが、私が特にオススメしたい時間は、夜。散策路に並ぶ63基のガス灯に明かりが灯り、ライトアップされた倉庫群の姿が運河の水に映り込む光景は、息を呑むほどの美しさです。写真は、人気の撮影ポイントである浅草橋から。小樽運河の特徴である、直線ではなく緩やかにカーブを描く水路が独特の景観を作り出し、よりいっそうロマンチックな雰囲気を演出しています。
写真を見れば一目瞭然ですが、ライトアップされた夜の小樽運河は、これでもかというほど究極のデートスポットです。なんでも地元では「夜の小樽運河で告白すれば100%成功する」という伝説がささやかれているとかいないとか。かつて荷物を乗せた艀が往き交っていた小樽運河は、21世紀の今、恋人たちの愛の言葉が往き交う北国屈指のロマンチックスポットとなっているのです。
もちろん、デートではなく私のようにたった一人で訪れるのもまた一興。20代の若者が昭和の名曲「小樽のひとよ」を自然と口ずさんでしまうほどノスタルジックな空気が、小樽運河には流れています。
いかがでしたか?
小樽のみならず北海道を代表する観光名所であり、昼も夜も美しい小樽運河の歴史と魅力をご紹介しました。
札幌から約40キロ、電車で約30分とアクセス抜群な小樽。この街を訪れたのなら、運河に足を運ばないわけにはいきません。かつて商都として賑わった小樽の繁栄を支え、時を経て現在街のシンボルとして輝きを放つ小樽運河は、絶対に外せない必見スポットと言えます。
小樽運河へのアクセス等の詳細情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。
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(2024/4/25更新)
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