天満宮だけではもったいない。レンタサイクルで太宰府の見どころをたっぷり巡ろう!

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天満宮だけではもったいない。レンタサイクルで太宰府の見どころをたっぷり巡ろう!

天満宮だけではもったいない。レンタサイクルで太宰府の見どころをたっぷり巡ろう!

更新日:2015/12/09 16:10

万葉 りえのプロフィール写真 万葉 りえ アマチュア写真家

福岡の太宰府天満宮はいつも多くの観光客でにぎわっているのですが、太宰府は天満宮が建立されるもっと前から歴史上重要な地でした。たくさんの歴史があるのに、天満宮の参拝だけなんてもったいない!
多くの史跡巡りもレンタサイクルなら小回りがきいて、半日もあれば大丈夫。柿本人麻呂が「大君の遠の朝廷」とまで詠った大宰府。まほろばの里の風を感じながらサイクリングで巡ってみましょう。

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太宰府駅を降りたら、そこはもう「大君の遠の朝廷」の地

太宰府駅を降りたら、そこはもう「大君の遠の朝廷」の地

写真:万葉 りえ

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西鉄電車の太宰府駅を出たら、そこはもう太宰府天満宮の参道。
レンタサイクルも、西鉄電車の太宰府駅で用意されているのでとても便利なんです。レンタサイクルの割引券がついた切符のセットもあるので、自転車を借りる前に確かめてくださいね。

車で通る道からは分かりにくい史跡が、あちらこちらにある大宰府。何かを見つけたら、好きなように止まってゆったり見学できるのは自転車ならではです。
大宰府政庁跡や観世音寺がある方向が、見どころも多く人気のコース。地図をいただいて道を確認したら、いよいよ出発です。

観光バスがたくさん待っている観光客用の駐車場のあたりまでは、参拝者で混んでいます。それを過ぎるまでは自転車を押して歩いてくださいね。

その先は、サイクリングやハイキングの人々のために標識が整えられています。春にはレンゲや菜の花、秋にはコスモスが道沿いに見られ、車もほとんど通らず、気持ちよく走れますよ。
安全には十分注意して、車ではなかなか見られない景色をたっぷり見て回りましょう!

静かにたたずむ観世音寺

静かにたたずむ観世音寺

写真:万葉 りえ

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太宰府駅からは自転車で20分ほどで、観世音寺に着きます。

観世音寺は、百済救済のため九州滞在中に亡くなった斉明天皇のためにその子である天智天皇が建てた寺で、746年に完成しています。官寺として40宇近い建物が並ぶ西国第一の大寺だったそうですが、今はもうその面影はありません。

しかし、ここが天下の大寺だった証は、今も残っています。
日本最古で、白鳳時代のものという国宝になっている梵鐘の音は、大宰府に左遷された菅原道真も歌に詠んでいます。傷心の道真の心を、この鐘の音が慰めてくれたのかもしれませんね。
また、宝蔵では、5mを超える馬頭観音をはじめとする逸品の仏像に圧倒されます。九州第一の仏教美術の殿堂と言われているので、時間があれば大きな仏像たちにお会いしてみませんか。

根元が苔におおわれた大木に、守られるように建っている観世音寺。その境内は、なんとも静かで落ち着く空間です。

サイクリングコースでは、お寺の裏手のほうから入ってくるので、広い境内に残るたくさんの礎石を目にすることもできます。
今も、ここには古代の空気が残っているようです。

天下の三戒壇

天下の三戒壇

写真:万葉 りえ

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観世音寺の隣にあるのは戒壇院。

木立の下の野道やお寺の間の細道を通れるのも、自転車の楽しみです。

奈良・平安の時代、国家が認めた僧になるには、東大寺の戒壇院で受戒することが決まりでした。しかしそれでは地方在住の人は困ります。そこで761年に観世音寺と東国(栃木県)の薬師寺にも戒壇院が置かれ「天下の三戒壇」と呼ばれたそうです。観世音寺の戒壇院で受戒した僧の中には、のちに京都などで活躍した著名な僧もいるとか。

日本にようやく到達することができた鑑真が、最初に受戒を行ったのがこの場所でした。ここも大変静かな寺。境内に咲く花を眺めていると、天平の風を感じられそうです。

草陰に眠る歴史

草陰に眠る歴史

写真:万葉 りえ

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戒壇院の北側にも、観世音寺の礎石が多く残っています。

その中に、奈良時代に政治に関与した僧・玄ムの墓と伝えられている小さな石の祠も。

戒壇院の裏の道を学校院跡などの礎石を見ながら自転車で走っていくと、この地が数百年にわたって奈良や京都に次ぐ大都会であったことが実感できるでしょう。

大君の遠の朝廷

大君の遠の朝廷

写真:万葉 りえ

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戒壇院のあと、野道や庭先の季節の花を楽しみながら5分ほど自転車を進めると、大きな石碑が3本も立てられた広大な地に至ります。ここが大宰府政庁跡。地元で「都府楼(とふろう)」や「都府楼跡」と呼んでいる「西の政府」が置かれていた地です。

発掘から、奈良の都の厨戸(くりやこ 〔注〕)が284戸であったのに対し大宰府の厨戸はそれをはるかにしのぐ396戸も存在していたことがわかっており、中国や朝鮮半島との交流や遣唐使に関する外交、九州一円を治める内政、そして大陸側からの侵攻を防ぐための防衛、という重大な仕事のために多くの人々が従事していたと考えられています。

多事多難な600年を送ってきた政庁の地も、今は並んだ礎石が明るい光を照り返し、穏やかな時間が流れています。

大伴旅人や山上憶良らが筑紫でたくさんの歌を詠み、そのすばらしさから「筑紫歌壇」という言葉さえある地。自転車で回ると、彼らが詠んだ歌の歌碑が、あちこちで迎えてくれます。
耳を澄ますと、風の向こうから歌をうたう声が聞こえてきそう…そんな錯覚さえしてしまいそうな風景が広がっています。

〔注〕 厨戸 保存食を作る専属の民で、役人の食を用意する裏方。

おわりに

大宰府政庁のそばには「太宰府展示館」もあり、筑紫歌壇も含め、この地についてもっと詳しく知ることができます。古代に防衛のために築かれた水城跡や菅原道真が住んでいた地に建てられている榎社など、時間に余裕があれば回ってほしい史跡です。

福岡市内からなら、「太宰府散策きっぷ」がおすすめ。西鉄電車の往復運賃に、各種展示館のクーポン券、そして太宰府名物である「梅が枝餅」の引き換え券までついています。
観光シーズンにはスウィーツ等が付いたレンタサイクルのフェアをしていることもあるので、西鉄電車のホームページをチェックしてくださいね。。
自転車に乗るのが難しい方は、コミュニティバスでも回れますよ。

今もゆったりした時間が流れるまほろばの里で、古代の風をたっぷり感じてきてください。

掲載内容は執筆時点のものです。

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