スローフード発祥の店も!ミラノのおいしいお店5軒

スローフード発祥の店も!ミラノのおいしいお店5軒

更新日:2018/07/27 12:13

平川 郁世のプロフィール写真 平川 郁世 現地密着型ライター
「地球に食料を、生命にエネルギーを」というテーマで、2015年5月から10月末まで万博を開催中のミラノ。
会場では世界中の料理を味わえますが、特にイタリアンは州ごとの郷土料理を一度に試すことができます!

……でも、せっかく来たのだからミラノの街も観光したい!街の中でも美味しいものが食べたい!という方のために、ミラノ在住/出身の人が教えてくれたオススメのお店をご紹介します。

スローフードは、ここから生まれた!「トラットリア・マスエッリ」

スローフードは、ここから生まれた!「トラットリア・マスエッリ」

写真:平川 郁世

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スローフードの創始者であり、国際スローフード協会会長でもあるカルロ・ペトリーニ氏。彼が2013年11月6日付けのレプッブリカ紙に寄稿した記事の中に、「トラットリア・マスエッリ」の名前が登場しています。
それによると、1982年にミラノで創刊された雑誌「ラ・ゴーラ」が、現スローフード協会の前身である団体「アルチゴーラ」へと発展していきました。その「ラ・ゴーラ」の編集会議が、ここ「マスエッリ」で行われていたというのです。
編集長のジャンニ・サッシは、マスエッリで味わった料理の数々に触発され、雑誌創刊を思いついたといいます。その後、全世界へと広がっていくスローフードの流れがここ、マスエッリから始まったといっても過言ではないのです!

彼らの息子であり、現オーナーであるピーノ氏(写真)を始めとするスタッフは、メニューを事細かに説明してくれます。常連客が多いため、メニューは仕入れ状況や季節によって常に変更されているからなのです。

ミラノの伝統的レストランの代表「マスエッリ」

ミラノの伝統的レストランの代表「マスエッリ」

写真:平川 郁世

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「トラットリア・マスエッリ」は、ミラノ市の外側を囲む環状道路の南東、ウンブリア通り(Viale Umbra)に、ひっそりとあります。

ピエモンテ州出身のマスエッリ夫妻が1921年に創業。以来、途絶えることなく、ピエモンテ州とロンバルディア州の伝統料理を提供してきました。店内に飾られたレトロな写真が、それを物語っています。
シェフは3代目・マックス、そして母親のティーナ。代々伝わる秘伝のレシピは、ただ単に受け継いできたものではなく、研究と追求の果てにたどり着いた結果だ、というのが彼らのポリシーなのです。

写真の「パスタ・エ・ファジョーリ(豆のパスタ)」は、その濃厚さから「スプーンも立つ」というサブタイトルがついているほど。
そしてミラノ風サフランリゾットは、「ニューヨークタイムス」や「モノクル」などで何度か取り上げられた、伝説の一皿!

老舗にして斬新!「マスエッリ」のメニューの数々

老舗にして斬新!「マスエッリ」のメニューの数々

写真:平川 郁世

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店内は創業当時のまま、特注で作られた椅子とテーブルが今も使用されています。
客の大半は常連さんで、実に和やかな雰囲気。テーブルを超えてサッカーの話をしたり、家族の様子を聞いたりと話が弾んでいて、「まるで家に帰って来たようだ」と言わしめる店でもあります。ある紳士曰く、「ここに来れば間違いなくおいしく食べられる。安心の店」。

たとえば「ヴィテッロ・トンナート(牛肉スライスのツナソースがけ)」。ソースに使うマヨネーズひとつをとっても、原材料を選び抜いた上で、その都度手作りしています。そのまろやかな味わいは、口にする人の舌に確実に伝わります!

写真は「トンノ・ディ・コニーリョ」。直訳すると「ウサギ肉のツナ」ですが、ツナのように柔らかくなるので、こんな呼び名がついたそう。ゆでたウサギ肉を長期保存するために考案された、ピエモンテ州の伝統料理です。
これが本当にやわらかくてしっとり、さっぱり。サラダ菜の上にのせたところは、この店のオリジナルです。重たいイタリアンが続いた時には、特におすすめの一品!!

この「マスエッリ」、最後に特筆すべきは、そのワイン・リスト。とにかく種類が豊富で、さらに驚くほど良心的なお値段なのです。

ピザを食べて、いざ出発!「ロッソ・ポモドーロ」

ピザを食べて、いざ出発!「ロッソ・ポモドーロ」

写真:平川 郁世

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さて、ミラノといえばリゾットですが、もしもピザが食べたくなったら「ロッソ・ポモドーロ」へどうぞ!!お手軽値段でピザを楽しめるこの店、日本国内にも出店していますが、ちょっとシステムが違うようです(イタリアは食べ放題ではありません)。

今回ご紹介するのは、ミラノ中央駅構内のロッソ・ポモドーロ。店内に列車の発着時刻が示される電光掲示板があり、変更が多いイタリアの電車に乗るのも安心。注文を受けて、比較的早く運ばれてきますし、店を出てすぐにホームへとたどり着けます。

チェーン店とあなどるべからず。地元民に強く支持されている、本場ナポリの味です。生地はもちもち、若干厚め。名物ピザはラ・ヴェラーチェ(La verace・写真参照)という、水牛の乳を使用したモッツァレッラのピザ。直前にソレント産エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルをさっとかけて、さあ召し上がれ!!

健康志向・ベジタリアンの方におすすめ!夏のサラダ

健康志向・ベジタリアンの方におすすめ!夏のサラダ

写真:平川 郁世

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「スペルト小麦」をご存知ですか? イタリア語で「ファッロ」という、この穀物は古代から食されていたのですが、健康ブームに乗って近年は注目の的。ミラノの多くのレストランで、人気メニューのひとつになっています。
スペルト小麦はビタミンB群を始め、ミネラル分が普通の小麦よりも多く含まれます。小麦よりさらにしっかりした歯ごたえで、よく噛むことによって消化もよくなります。小麦アレルギーの人も、スペルタ小麦には反応が出ないことが多いという調査結果も!

スープに入れたり、パンにまぜて焼いたりと、さまざまなバリエーションがある中、特に夏はサラダに入れて、さっぱりと食べるのがイタリア風!
ベジタリアンの方、軽く済ませたい方、サラダのメニューからこのファッロ・サラダ(Insalata di Farro)を頼んでみては?軽く火を通したダイス状の野菜と和えてあります。
もの足りないと感じる場合は、オリーブ油、塩、パルメザンチーズなどをお好みで加えてみましょう。
写真は、ロッソポモドーロのファッロ・サラダです。

おいしいお店は、ほかにも………

このほかに、以下のお店もオススメです!

・トラットリア・ボロニェーゼ・ダ・マウロ(Trattoria Bolognese da Mauro)
ナヴィリオ地区にある、エミリア・ロマーニャ料理の専門店。ここの手打ちパスタは絶品!!

・ドライ(Dry)
開店したばかりのピッツェリア。本格ピッツァとフォカッチャの味はもちろん、カクテルも楽しめるお洒落な店とあって、早くもミラノっ子の話題に!

・ラ・リサッカ6(La Risacca6)
ミラノで新鮮なシーフードを食べたいなら、ここ!

詳細は、下記MEMOにあるサイトでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/14−2015/05/17 訪問

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