写真:渡部 洋一
地図を見る島根県の県庁所在地、松江の街に聳える松江城。優美で力強い天守閣は4重5階地下1階、複合式望楼型です。その外壁の大部分は黒く厚い雨覆板で覆われた「下見板張り」。重厚感を生み出し、名城の風格を漂わせています。
2015年5月15日、文化庁の文化審議会が下村文部科学大臣に答申、同年7月8日の官報告示をもって正式に国宝に決定した松江城天守閣。全国各地に数ある城は日本の象徴でもあり宝でもありますが、国宝に指定されているものは意外に少なく、昭和26年の兵庫県の姫路城、昭和27年の長野県の松本城、愛知県の犬山城、滋賀県の彦根城に続いて松江城で5件目。実に63年ぶりに新たな国宝天守の誕生となりました。
松江城の築城は1611年(慶長16年)とされており、そのことを裏付ける祈とう札が発見されたことが、今回の国宝指定を決定づける要因となりました。松江城は元々、山陰で唯一の現存天守閣を持つ城(日本全国では12カ所)として知られていましたが、国宝に指定されたことでさらにその価値が認められ、観光名所としてもよりいっそう注目を集める存在となるでしょう。
ちなみに、黒い外壁と並んで松江城の大きな特徴と言えるのが、木彫銅張りの大きな鯱鉾(しゃちほこ)。高さ2.08メートルで、現存の木造では日本最大の大きさを誇っています。
写真:渡部 洋一
地図を見る松江城の天守閣には登城が可能です。望楼から眺める景色はまさに絶景。松江の城下町、その向こうに夕陽で有名な宍道湖を望むことができます。松江城の歴代城主たちも見下ろした、山陰の風景を堪能しましょう。
天守閣内部では風景の他にも、歴史にまつわる様々な展示や、現存天守ならではの時の洗礼を受けた急階段等も楽しむことができます。
写真:渡部 洋一
地図を見る松江城のお堀は、遊覧船で巡ることができます。全長約3.7キロのコースを、約55分かけてゆっくりと進む船上から眺める城の石垣や松江の街並みは、地上から見るのとはまた違った趣があります。運が良ければ、美しい水鳥に出会うこともできるでしょう。
写真:渡部 洋一
地図を見るせっかく島根県の松江まで足を運んだのなら、有名な出雲大社も観光したいですよね!松江から出雲大社までは、電車で約1時間の距離。1日の滞在でも松江城と併せて十分に観光できます。
写真は、出雲大社のシンボルとも言える巨大な注連縄(しめなわ)。長さ約13メートル、太さ約8メートル、重さ約5トンという日本最大級の注連縄です。
山陰地方を代表する有名観光名所である出雲大社、松江城と併せて訪れるのもオススメです!
いかがでしたか?
山陰地方唯一の現存天守閣を誇り、国宝にも指定された松江城の魅力をご紹介しました。文字通り「国の宝」と認められた名城中の名城に、あなたも訪れてみませんか?400年間という歴史が醸し出す厳かな空気を感じることができるはずです。
松江城へのアクセス、入場時間、入場料等の情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。
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(2024/4/26更新)
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